2015年3月初稿
2019年5月15日 不登校問題に関連してぜひ読んでほしい作品なので再度紹介
誰一人だっていないんだ。私を見つけてくれる人なんて。もう、どこにもーーー
この作品は「困ってるズ」の小学校版ですね。
目に見えない障害について扱うメディア 「困ってるズ!」を応援 - 頭の上にミカンをのせる
「新しい発達と障害を考える本」が素晴らしいので全ての子育てに関わる人に読んで欲しい - 頭の上にミカンをのせる
「聲の形」が未だに結構刺さってる
いつか「聲の形」についてちゃんとした感想を書きたいと思ってるけどなかなか書けないで悩んでます。一回途中で読むのつらくて投げ出してしまい、その後完結してから一気に読んだのですが、まだ自分の中で消化しきれてない。
あれは、子供たちが(未熟な大人も含めて)、抱えきれない問題をなんとかしようとして、なんともできなかった敗北の物語であり、それでも物語が終わりにならず、苦しみながらも生きて取り戻そうとする。その過程で色んな物を学んでいく話だと思ってます。
「私の周りの人は、なんだかみんなかわいそう。もう嫌だよ。本当はみんな凄くいい人なのに。だけど、おかげで、難しいことが一杯わかったんだ。悲しいことがいっぱいあったけど、わかったことは、すごくいいことなんだ。私、この気持ちをなんとか形にしたいの」「ねえ鹿クン、わかる?私だけがわかっちゃったのかな?だとしたら寂しいな。鹿クンにもわかって欲しいの。元気を出して欲しいの」 (「キラ☆キラ」 きらり生存ルート)
また、「時間がいずれ癒やす」という言葉が嘘だという話でもあるとも思ってます。無理矢理にでも新しいものを手に入れてそちらに注力できればあるいは、だけれど、変わることができず立ち止まったままでは、いつまでもそこでとどまり続け苦しみ続けなければいけないという話だな、と。つらくても、ちゃんと問題に向き合うか、変化するか、その両方をやるか。そういうのを求める厳しい話だったと思う。でも厳しい代わりに希望のある話でもあったなぁ、と。
時間が解決してくれるという人もいたわ。いつか癒やされる日が来るって。ウソよ。何年経っても、今、この瞬間に起きたことのようにあの時の感情が胸の内で泡立つの。早く忘れたいのに忘れられない。 (Under the Rose5巻)
そこまで子供がつらい思いをしなくても、深刻な問題を回避できて、かつ学ぶことができたらいいのに
それは理想かもしれないけれど、そういう理想を描こうとする作品好きなのね。
かといって「GTO」とかは全然好きじゃないし、「ばらかもん」も正直苦手。
豪快なファインプレーを求めてるわけじゃない。淡々と、予防的に問題を解決したい。子供から学ぶのもだいじだけど、やはり子供の問題を知って手助けするようなそういう大人に、私は憧れる。
そのためには絶対に、知識や技術がいる。
学校には、愛情とか人徳とか二の次でいいから子供を助けるための「知識とか技術」とか「システム」がほしい
というわけで放課後カルテの主人公は「校医」です。
道徳に縛られすぎず、合理的に考えて問題に対処していく。「子供を大事にしなければ」「子供はこうあらねば、教師はこうあらねば」ではなくて、個別に生徒と向き合って、問題に対処していく。そういう人だからこそ、「うまくいかなくて、保健室に逃げてくる子」に対処できる、というお話。
「周囲の人間が病気を知らないことで知らず知らずのうちに当人を追いつける。どれだけひどいことをしたか自覚しろ。」
「先生!子供にそんな言い方」
「子供だからなんだ?その子供をここまで追い詰めたのは、病気のせいだけじゃないはずだ」
ちょっと変わってるけど、私を初めて見つけてくれた先生だよ
ありがとう、タクマの病気、みつけてくれて
わかるか。今お前は過食症という病気だ
というわけで、こういう作品はほんとに大事だと思う。
最近不登校問題について読みに来てくれている読者さんがいるみたいなので、ぜひこの作品も読んでもらいたいなと思ってます。
追記:
新人をクーリングオフすることにした。 - Everything you've ever Dreamed
「ナルコレプシー」と思われる話があったので。この作品の1巻第一話がナルコレプシーの話です。ナルコレプシーの当事者である人間がどのように生きているかわかりやすく描いているので知らなかった人は参考にしてみてください。
フミコフミオさんの記事に関して言えば、産業医に任せるべき話なのに、会社が理解・対応してくれなくてフミコさん大変だなぁって印象です。記事は悪趣味だと思うけど、フミコにどうこうできる問題じゃないし、どうこうしようとしているのはすごい怖いなと思いました