アホガール5巻・6巻あとがきが面白かった。
スランプに陥った時に読み返したいな。
テーマなんて大それたものが必要なのか?
マンガ家になるために編集部に持ち込みに行った作者。
編集者にこんなことを言われる。
君のマンガにはテーマがない。
この漫画で何が言いたいの?
君はマンガ家になって何が描きたいの?
マンガ家目指すならよく考えたほうがいいよ
これよく言われるよね。「テーマが必要」。
で、これに対して作者の反応が面白いw
ここで「そうか!俺が描きたかったのはこれだったんだ!」にならない。
……えーーーと?
マンガで言いたいこと?描きたいこと?
そんなこt考えたことないってか……
え?愛とか友情とかそういうやつ?
いや、でも別にそういう感じでもないし……そもそもテーマって何?
えーと話を総合すると、テーマ=言いたいこと・伝えたいことっぽい感じするけど。
でも何? 伝えたいことって、マンガで何か高尚なことでも伝えなきゃいけないの?
「愛の美しさ」とか「友情の大切さ」とかそういうの苦手だったんだけど。
そうなの?マジで?ってか、普通そういう伝えたいことがあってマンガ描くものだったりすんの?
俺そんなの何もないよ?やばいのか!?
い……いや、きっと俺も心の奥底にはすげえ伝えたいことがあるに違いない……
最初はこんな感じで一生懸命頭抱えて考えるんだよね。
考えて考えて……
それでも出てこない時に
この作者は逆切れする
テーマなんて、自分が描きたいと思えるならたいそうなものじゃなくてもいい!
逆切れして、開き直る
そうだよ!そういや俺の尊敬するA先生は、ウェブの日記で
私は読者が読みたがるマンガを描いてる的なこと言ってた気がするぞ!つまり、描きたいこととかなくてもいいってことだ!!
あー、じゃあもう「テーマ」なんてなんでもいいんじゃねえの?
「友情」とか「愛」とか言わr手も描ける気しないけど……えーと。
極端な話、「ウンコはめっちゃくさい」がテーマでもいいんじゃね?そうに違いない。うぉぉ何か描ける気がするーーー!
この開き直りってすごくいいよね。
これ「こんなに苦しいならテーマなど要らぬ!」「自分が描きたいと思えるたいそうなものないからあきらめる!」にはなってない。
マンガは描きたいって部分は固定してそのうえで「たいそうなテーマがない」という問題に当たって、「テーマなんてすごいことじゃくてもいい。心の奥底から湧いてくるようなものでなくてもいい」
って形で出口を見出してる。
わたしもそれでいいと思う。
博多弁の女の子は可愛いと思いませんか?だけで1つの作品になるし、広島カープファンの応援記録だけでも漫画になる。全国自転車食べ歩きマンガだってちゃんとコンテンツになってる。男の作者が、自分がツインテールの女の子になったつもりで日常を描写してるだけのマンガもこの間発売された。
漫画って可能性まだまだあるよね。
http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2016/07/06/023328
テーマを決めることによって「書くべきことの絞り込み」ができるのが大きいのかな?
実際、作者は縛りをなくしてみた後で
こだわらずに自分で考えたテーマ自体は大事にする。
「筋」の大切さは意識してるし
「読む人にとって面白いこと」は考える。
そして、それは作品にとってやはり有益であると認めてる。
とはいえ、あんまりしょうもないテーマで描くのもな……
やっぱり少年漫画として当てに行けそうなもので……
あ、じゃあ中高で卓球やってた経験でも生かして、
「意外と卓球もダサくないよ!」的なテーマとかでいこう。よっしゃ、とにかく全体を通して「卓球のダサくなさ」が伝わるように、と。
あ、でもなんかこうやって一つ筋を決めるといろいろと描くべきことの判別がしやすい気がする!
うん、なんか描ける!描けるぞぉぉぉぉ!
なるほど。テーマって、そういうもののためにあるのかも。
読者からすれば、テーマそれ自体が、共感すべきポイントだったり読む際の指針だろうけれど作者側からすれば、なにより描くべきことを増やして、描く必要がないものを削る際の指針なのかも。
そう考えたら「テーマ」自体は持ってたほうがいいよね。うん。
この文章の筋ってなんだろうみたいなことはもうちょっと考るようにしてみようかな、と。