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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「転売」「シロダフ」「インターネット転売」禁止の法的・道徳的根拠がよくわからなかったので調べてみた

笑った。なんとなーく知ってる気がしたけど、なんとなくだったので自分でも説明できるようまとめておきます。まず、現実問題としてこれだけ転売が横行してるのだから「ダフ屋行為は禁止だけど転売は違法ではない」という運用になってるんだろうなという認識からスタートしてます。


ダフ屋行為を規定する「法律」はいまのところない?(主に条例がメイン)

ダフ屋 - Wikipedia

迷惑防止条例
2009年時点で47都道府県中40都道府県の迷惑防止条例でダフ屋行為は禁止されており以下の2つの項目が1つでも当てはまればダフ屋行為として刑事罰の対象となる。

転売目的でチケット類を公衆に対して発売する場所において購入すること。
公衆の場で、チケット類を他者に転売すること。


物価統制令(こっちは法令。法律としての効力を持つ)
戦争終了直後の1946年に施行された古い法令。現在は明文では2002年以降は公衆浴場の入浴料金の統制を規定するのみだけれど、ダフ屋行為に対して、物価統制令を適用しての取締りが警視庁により検討されたほか、府県の迷惑防止条例などにダフ屋を取り締まるための条項がない地域において物価統制令違反容疑での逮捕が行われているらしい。


ダフ屋行為が禁止されていたのは「食糧難時代の話」「暴力団の資金源」絡みだったらしい

ダフ屋行為が禁じられたのは、戦後の食糧難の時代において、配給券の買い占め行為が存在し、放置しておいてはそれによる餓死者が出る恐れがあったため、時代の要請として緊急に取り締まる必要があったこと

東京都で最初に迷惑防止条例が制定されダフ屋行為規制が盛り込まれた1962年当時は暴力団の資金源を絶つ目的の他、ダフ屋によるつきまといや押売りなどの愚連隊による不良行為が問題となっており、その排除が大きな目的の一つに挙げられていた


という前提まで見たうえで、
ここから先は、すでにむちゃくちゃ詳しくまとめられているページがあるので
ここから自分が興味ある部分だけ読んでみます。皆さんはできれば元ページを見てください。

http://www.livehis.com/note/note_tenbai.html






(ここからは自分用まとめ)

「素人によるインターネット転売」(シロダフ)は法的・条例的には問題なさそう?

この条例は「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等を防止し、もつて都民生活の平穏を保持する(第1条)」ためのものであって、経済統制法ではありません。チケット転売という行為そのものを否定したのではなく、生活の平穏を乱すような行為を禁じるものですので、この条例をもって転売そのものが悪いことだという根拠にはならない

現状は法令による規制根拠はないから、企業側からの「規約」だけが転売禁止の根拠になっている

よって、ネット上でプレイガイドの利用規約に同意してチケットを買っている以上は、営利目的の転売、ネットオークションへの出品は契約違反となり禁止されているということになり、その違反に対するペナルティとして転売されたチケットは無効になる可能性がある

ここらへんまでは自分も考えてました。




ここからは「この考えはなかった。すごいな」と思って読みました。

そもそも転売ヤーがたくさん湧くのは転売ヤーの倫理観の問題ではなく、原因は事業者側ではないか?という意見

最初から公式が定価を高くすればいい。定価が安すぎるのが問題。デパートの初売りじゃあるまいし、本来10万円で売れるものを1万円で売ってしまうことのほうが理解に苦しみます。

②定価を上げずに高騰を防ぐことだってできるはずです。別にむずかしいことではなく、大きな会場を選ぶとか公演回数を増やすとかして、要はキャパを増やせばいいだけです

③転売が発生する原因はそもそもイベント企画上のミス(値段設定、会場設定等)にあり、転売禁止ルールはその尻拭いを消費者に押し付けているだけです。このようなルールは許されるべきではなく、早急に撤廃すべきであると考えます。

バンナムの品薄商法は駄目ということですねわかります。


ある程度は納得いく話です。

私もとあるコンサートいこうとしたら、「DVDを買ったうえに抽選」というハードルがあり、それを無事クリアできたので13000円くらいで参加できたけど、普通にヤフオクで40000円くらいでチケットやり取りしてたもんね。こういう仕組みだと「最初からコンサートに参加するつもりないけど転売目的の人」が来るのはしょうがない。利ざやでかすぎるもんね。

「あまりに高騰しすぎる場合」は、いくら品薄とはいえ最初から価格設定がおかしいというわけですね。だったら最初から値段を上げればいいと。

チケット転売はソシャゲーの逆。「一部の人間が一方的に得をしておりほかの人はチャンスすら与えられない」状態だから、そこに転売が発生して弱者に大きなしわ寄せがいく

ただ、これは「現時点でも努力すればダフ屋に頼らなくても今の価格で入手できる環境にいる人たち」(たとえばコミケで朝一から並んで限定グッズを購入できる人たちや、チケットゲッターたち)と「転売ヤー」さんは絶対怒るでしょうね。

実際「転売ヤー」や「せどり」をする人たちさえいなければ、あるいはやりすぎなければ、自分たちは今まで通りほかの人が10万円だしてもほしがるチケットを自分たちは1万円で手に入れられるし、その権利を独占できるわけだから。入手できない人たちのことなど知ったことじゃないでしょう。
 

でもこれってソシャゲーの逆なんですね。


ソシャゲーは、一部の重課金者のおかげで、大勢のライトプレイヤーが無料だったり安くゲームをプレイできる構造で。こちらは重課金者は自主的に金払ってるから問題ないやろ、と。 *1


一方、ダフ屋の世界は、一部の人間がチケットやグッズを安く手に入れるために、それ以外の人たちに高い負担を強いる構造だと。なんでこんなに価格が高騰するかというと、需要が非常に多くてただでさえ少ないチケットを、一部の恵まれた環境にある人がそうそうに安値で確保してしまい、浮動票が少ない状況で奪い合いをさせるからだと。テレビで見たときは、HeySayJumpのチケットが42万円になったりとかのマジキチ金額になってたようです。おまえらアホやろ。


だからまぁ、転売を減らしたいならキャパ増やすか、一部の人間だけが不当に得をする状況を解消しろってことね。

逆にモバマスみたいに転売大いにやらせることで限定カードの価値を高騰させ、有料限定ガチャをやらせるという今から考えたら阿漕な商売やってるバンナムって会社があったけどバンナムはほんと駄目


転売は規制するんじゃなくて、転売のインセンティブをなくす仕組みを考えようと

だいたい「市場の価格付けに近い値段で売る」という方法を考えているようですね。

3.1 全席オークション方式
3.2 定価設定の細分化
3.3 全席逆オークション方式
3.4 そもそも本人限定として売る方式

これについては、「1万円だったら若い子でも入るチャンスがあったのに10万にしたら無理だ」という話になりそうだから、手間がかかっても3.2か3.4を支持したいかな。

もしこういう仕組みを導入すれば「ぱど」の株も株価も上がりそうなので期待してます。





その他

せどりとダフ屋の違い
本の「せどり」が合法なのに、なぜチケットのダフ屋は違法なのか | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

弁護士ドットコムの話
「転売禁止」の法律相談209件 - 弁護士ドットコム

*1:AKB48も、コンサート単体で見たらすごい競争率なんだろうけれど、AKBというビジネス全体で見れば、信者がCD100枚も1000枚も買うから、それ以外のところのコスト下げられて、安価だからAKBがお茶の間にどんどん出られて、また露出増やして……というサイクルなのかなよう知らんけど