とにかくRIZAPのCEOである瀬戸さんがクレイジーで面白いよ!っていいたいだけの記事です。ちなみに私はこの社長さん好きです。松本さんが惚れたのもわかる。
RIZAPって言うとCMでやってる「ジム経営」のイメージしかない、という人がいると思いますが……
はてなでは、ZOZOの前澤さんはめちゃくちゃ人気なのにいまいち瀬戸さんが知られていないと思うんです。これはとてももったいない。とにかくRIZAPの瀬戸さんはめっちゃくちゃクレイジーな人(褒め言葉)なので、はてなのみんなはもっと瀬戸さんのことを知るべきだと思うのです。
彼がいかにクレイジーな人物であるかはこのインタビューが一番わかり易いと思うのでぜひ読んでください。売ってるものが情報商材でないというだけであって、与沢翼さんと同レベルのクレイジーな人物であると思います。(与沢さんも、初めてトップアフィリエイターに成り上がる際のエピソードが頭のネジが壊れすぎです。こっちについては褒めてません)
正直、今回の下方修正で明らかになった問題なんてのは、数字面だけで見れば過去の瀬戸さんのクレイジーぶりからしたら全然大したことないと思います。
ただ、マネジメントやガバナンスの限界の話でもあった故、放っておいたらライブドアの二の舞待ったなしと思われていただけに、ハードランディングではあってもいいところで膿出しできたんじゃないかなと。
瀬戸社長の綱渡りぶりはほんと見てて飽きない。
クレイジー1発目
設立1年目は2,400万円、2年目が8億9,000万円、3年目が24億円、4年目は100億円まで伸びました。
売り上げのほとんどが「豆乳クッキーダイエット」でした。
店舗もなく営業社員もいないので、そのぶん広告をたくさん打ちました。
売り上げ100億円のとき、広告費は69億円。これは2015年のライザップ事業の広告費を上回る額です。
⇣
100億円だった売り上げは伸びるどころか、2年で10億円まで落ちました。
クッキーは1年間で200トン廃棄しました。
会社の時価総額は113億から7億円まで落ちました。
クレイジー2発目
本当にグループ会社に助けてもらいました。
クッキーの売り上げは10億円まで落ちましたが、その間もグループ全体で100億円の売り上げがあったのです。
それらで何とかつないでいる間に美顔器が当たりました。
美顔器は通常、6,000~7,000円の原価で作って数万円で販売します。しかし私たちは、このビジネスモデルを変えました。
原価6,000~7,000円の美顔器を、980円で売ったのです。
その代わり、美顔器と一緒に使用する美容ジェルを2,980円で販売し、最低1年間は継続してもらうのです。
定期購入ビジネスです。まだ10年も経っていませんが、美顔器と美容ジェル合わせて、累計で400億円を売り上げる大ヒットになりました
というわけで、この時のクレイジーな成功体験のせいで、瀬戸さんは負ののれんめあてだけじゃなくて、
ガチでグループ企業たくさんあればいいと思ってる可能性があります。
クレイジー3発目
その後に開発した「どろあわわ」という泥で作った石鹸もヒットし、累計で300億円を売り上げました。
他にもいくつもヒットし、追い詰められたときに必死になって考えた商品が当たりました。
瀬戸さんはこのあたりまでは、毎回「ちょっとすごい」くらいの製品を、かなりリスキーな売り方したり広告費をクレイジーなレベルで投入することでヒットさせてきました。
何度もレバレッジをかけて勝負し、潰れかけて、その都度なんとか生き残っているので、かなり博打打ちだとは思います。
とはいえ、同じ博打打ちでも孫さんとは全然タイプが違う感じ。
孫正義さんは「社会のパラダイムそのものを変える」みたいな大博打をする代わりに、リスクは徹底的に管理するタイプなのだそうです。(メガソーラーみたいにただの利権みたいなのも結構あるしソフバン子会社上場はほんまにクソだと思うけど)
そうでもなければ、何度も日本そのものを変えるような投資をして生き残れないですよね。
ソフトバンクは社運を賭けてボーダフォン買った時、本体で買収資金借り入れずに、LBO使って子会社で借りた。孫さんは結果としてこの博打に勝ったが、仮に負けてもボーダフォンと、ボーダフォンへの出資金が死ぬだけで、ソフトバンク本体は生き残れる。勝ち残る人は伊達じゃなくリスク管理してる。
— ボヘカラ (@BOHE_BABE) 2017年2月14日
ついでに言うと、ボーダフォンは万が一の場合の引き取り先まで話付けた上での買収と聞いています。ギャンブルをがちがちに周辺固めて想像以上の低リスク案件に仕立ててたのを見て、さすがだと思うと同時に、そりゃそうだ、無謀なギャンブルするはずがないと思いましたね。
— たにやん (@t_taniyan) 2017年2月14日
一方、瀬戸さんは、とにかく製品とかサービスは既存のものと劇的には変わりません。別にRIZAPが存在しなくてもそんなに社会は変わりません。別のもので代替できてしまう。
ただしそれがわかってるからこそ、見せ方は徹底的に差別化するし、かつ一度やると決めたら、馬鹿げたレベルの広告宣伝を打ち込んで無理やり社会現象にしてしまう。そういう攻め方でのし上がってきたわけですね。
ついでにいうと、赤字企業ばっかり割安で買って負ののれん計上しまくってるってのは散々言われてますが、この人の場合、元々自分が作った会社ですら大赤字で潰れかけになったところを力技で立て直して今があるので、途中までは全部本気で立て直せるつもりで買収してると思います。
最近のサンケイリビングとかワンダーコーポとかは完全にだめだと思いますが。
ここ数年の瀬戸社長は、最初の頃の信用全力2階建て投資のクレイジーぶりと比べてリスク分散は結構してる
ライザップ自体は全体の2~3割です。
危機に陥った経験から、バランスが大事だと痛感しました。だからグループ全体でバランスよく収益を上げるポートフォリオを描こうと、優良だけれど跡継ぎのいらっしゃらない会社や、上場企業にもグループに入ってもらいました。
なにげに広告宣伝をするにもかなり細かくテストマーケティングはやってる。
⇣の記事は会社説明会の話をそのまんま載せてる感じですが、割とこう見たら慎重にやってるように見えますよね。
今回の悶絶下方修正を受けて「RIZAPジムの不調が原因だ」と思ってたブコメを多数見かけました。
違うよ?ジム経営一本足打法とは全然違うよ?むしろ超多角経営だよ。1500億しか売上がないのに子会社は80以上あるという別の意味でのクレイジー経営だよ。
瀬戸さんは丸くなってしまったの?もうあのクレイジーぶりは見れないの?
さて。なんだか最近は
「怪しい」とは思うものの、このまま成長しそうな雰囲気もちょっと出してましたよね。
確かに買収した会社は赤字のものばかりで怖いけどちゃんと数年で黒字化してる。。。
もしかして、このまま成長し続けられるんじゃないの? って期待してた人多かったですよね。仮想通貨みたいに!仮想通貨みたいに!
いやいや、そういうふうに考えてしまうのは私達のような凡人の悲しいサガでしかない。
そんな安定した成長ぶりを期待するなんて、瀬戸社長のクレイジーぶりをなめてます。
というわけで、最近みんなが忘れかけていた瀬戸社長のクレイジーぶりがまた表に出てきたのが今回の決算でした。
2018年2Q決算の話 なんか凄いの来た!
兆しはありました。大躍進からの前期いきなりの赤字計上。これで株主はかなりやばい雰囲気を感じ取っていた。
しかし前期はあくまで先行投資のためって言ってたし、、、売上は50%以上伸びてるし、、、きっと今期は大丈夫だ、、、RIZAPを信じろ!(グルグル目)
と株主が思ってたかどうかはわかりませんが、そんな株主に突き付けられた今期の決算とは、、、
あべし!
売上高:15億6,641万円
売上総利益:2億9,168万円
営業利益:▲7,862万円
経常利益:▲7,806万円
当期純利益:▲8,232万円
利益剰余金:▲9億4,310万円
うわらば!
これはワロタ
いや、株主からしたら溜まったもんじゃないと思うけど、瀬戸さん進むも引くも本当に思いっきりがいいですね。やっぱり瀬戸社長はクレイジーだった!って感じであり、RIZAP株主でも何でもないけど見てるだけで嬉しくなります。
しかも、元カルビー社長の松本さんの旗振りもあってかこの時点で全力でブレーキ踏んだ結果、今のRIZAP株主は死ぬけど会社自体は生き残りそうだなぁ、と私は感じてます。今後もこの会社の株は絶対に買わないけど、これからもこの会社はクレイジーであり続け、私を楽しませ続けてほしいな、と思います。
というわけで、この記事は導入だけで終わってしまったんですが、本当に面白いから是非上の資料読んでみてほしいです。
続き書きました。よかったらどうぞ。
tyoshiki.hatenadiary.com