この記事めっちゃバズってましたね。
記事をちゃんと読んだ人は「キャッシュフロー」を見ることの大切さを強く意識したのではないでしょうか。
でも、「見れたらすごい」ってのはわかったと思いますが、自分がチェックするときは何をどう見ればいいのかわからないですよね……。
というわけでとりあえず初心者向けのポイントをまとめてみます。我々は公認会計士ではないので、以下の3つだけ理解できれば十分です
(1)フリーキャッシュフローがプラスであることが大事
キャッシュフローを理解して、黒字倒産を防ぐ!
saasの40%ルールのように、ビジネスモデルによっては許容される場合がありますが、RIZAPはこのルールは関係ありません。
https://boxil.jp/mag/a3300/#3300-1
(2)営業CFマージンがプラスであることが大事
「長期投資」では営業CFマージンを見るべしというのも多くの人に知られている鉄則です。
長期投資に向いた株の探し方 - New Market Creation - 市場創造
営業CFマージン = (営業CF÷売上高)×100。
20%を超えている会社は長期投資に最適な優良企業だと思います。ヘルスケアのジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)は更に高く、10年平均は25.0%となります
(3)BSのパターンとの整合性が取れていることが大事
投資で役立つ簡単なバランスシートの見方 - New Market Creation - 市場創造
この3つさえわかっていれば、少なくともRIZAPに投資することはありません。
実際にCF計算書をチェックしてみるための手順
では忘れないうちに自分で今期とかのCFの確認してみましょう。
(1)そもそもどこで決算短信が見れるの?=「適宜開示ネット」は何はなくとも覚えておこう
そこで気になる企業の決算短信を見たいときにすごく便利なサイトを紹介します。
グーグルで会社名を検索して、IRのページに行って、そこから決算短信を探して……とやってもいいですが、これは結構面倒くさいです。なにより一覧性が低い。私たちは、まずざっと数字を見てから気になるところをチェックしたいのだ!
そんなみなさまのために~便利なサイトをご紹介します。
はいこちら。「適宜開示ネット」です。
ここで1Qとか2Qって書いてるリンクをクリックしたら、直接決算短信が読めます。
このサイトは四半期ごとの数字が一覧で見れる上各証券会社のアプリだとか「四季報」「株探」より見やすいんですよね。既に決算短信を自力で読んでる人にはわかる無駄を排した優秀なデザイン。
(2)「決算短信のどこに営業CFが載っているのか」
決算短信を開いたら「キャッシュ」で文字検索してみてください。そうすると、たいていの場合3~4pに「キャッシュフローの状況」という項目があってそこに数字が載ってます。
詳しい人はさらにキャッシュフローの個別の項目をチェックできますが、まずは数字を把握できればOKです。
5年分くらいのデータを自分で入力していろいろ弄ってみると面白いよ!
そうやって作ったのが冒頭のデータですがこうやってまとめてみるといろんなことが分かります。
例えば、営業利益率と営業CFマージンを比較してみたらこんな感じになります。
営業利益率は優秀に見えたけど営業CFマージンが……これは投資対象にして大丈夫か?とか。
他にも「2018年度から投資CFがずっと大幅マイナスだ。これはブレーキが壊れてる」とか。
財務CFが大幅にプラスの時があるけど何が有ったんだろうとか。
営業CFのその他項目(広告宣伝費がメインと思われます)が2016年度に大幅に投入され、その後2017年度になって減っている。そういえば2017年度だけ子会社の業績が大幅に良かったけど2018年度になったらまたマイナスになっている……。広告を打ち続けないと死んじゃう自転車操業になってるのではないか?とか。
カルビー前CEOの松本さんが入ってから営業CFのその他項目(広告宣伝費がメインと思われます)がおとなしくなっている……これは瀬戸さん、松本おじいちゃんに怒られたな、とか。
こういうのを見てニヤニヤできるようになると、企業を数字で見ることが楽しくなりますよー。