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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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連日の株価下落で「ベクトル」を信用二階買いしていた人が破産した件が話題に……

これ自体はあんまり取り上げるつもりはありません。
ここで言われていた「ベクトル」という企業についてちょっと気になることがあったので確認してみました。


なぜか凄腕財務マンがこの会社について前々から「調子に乗りすぎ」と怒っておられました

さて、このベクトル、という企業ですが。 
前々から「市況かぶ信用全力二階建て」の常連でもある超凄腕のガチンコ財務マン「たにやん」さんが警告を発されていました。


実際にこのあたりが株価のピークで、ここから3か月で半額になっています。

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3か月で半額セール

今期業績だけ見たら、そろそろ買えると思っているかたがいるかもしれません。
実際ここ数年の成長が持続すると考えたり、四季報の数字が達成できそうなら今の価格なら割安に見えます。

しかし、最新の決算説明書を見るとちょっと考えなおしたくなりますね。


ベクトルは四季報だけ見てたら、成長性が高いピッカピカの優良企業に見える

軽く見ただけなので間違ってたらごめんなさいですが、確かにちょっと問題あるように感じました。


RIZAPと同じように買収で規模が大きくなっていますが、
RIIZAPとは違って、負ののれんで営業利益だけよく見せている、というわけではありません。

ただ、別の意味で化けの皮をまとっているようであり、それがはがれてきてる面はあるのかなと思います。

四季報だけ見て得られる完全無欠のキラキラモードではなく、ちょっと盛ってる(違法ではない)ように見えます。

そのあたりを真に受けて高値で買われていたのであれば、この先がちょっと心配になります。



◆実際にちょっと見てみましょう。

以下、「バフェットコード」のデータですがこんな感じです。
ベクトルの業績・財務 - 6058 / 東証1 / サービス業 | バフェット・コード

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業績はとても良く見えます。




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RIZAPと違ってちゃんと営業CFも出てますね。ちょっと投資CF大きすぎますが次年度抑制すればOK



じゃあ何が問題なのかというと2点あります。


気になる点その1 有利子負債の増加具合がすごい

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しかし有利子負債がいきなりすごいことになっています

これは何があったかというと

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45億ほど借りていろんな会社を買収したみたいですね

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実は今期業績の大幅な拡大はこの買収効果が大きいみたいですね

こっちはまぁ急激すぎるという問題はありますが、M&Aで成長してくのはよそでもよくあることです。


気になる点2  出資先はRIZAPしてますね

先ほどの資料にあった、出資先の「シェアリングテクノロジー」はRIZAPと同じく負ののれんで株価を釣り上げていた企業です。
tyoshiki.hatenadiary.com
とはいっても、出資割合は3%程度なので、こちらもあんまり問題があるとは言えません。 単に出資先がそういう企業だったというだけですね。




気になる点3 営業CF報告書は大丈夫? 今の業績、投資利益に結構頼ってない?

こっちはちょっと問題あるように思います。

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さらに言うと2Qは前年に比べて営業CFの落ち込みがかなりひどいですね。また、純利益が19億もあるのに投資の含み益や子会社の上場益が半分近い割合になっているっぽい?

こういう処理になっているということは、ベクトルは、投資の含み損を、PLの利益にちゃんと入れてるってことです。 別にこれ自体は違法とかじゃありません。正直に、利益の半分は本業じゃなくて投資利益から来てますよ。本業の利益は前年度より減ってますよ、と投資家にわかるように伝えているかどうかが大事。

ただ、株価を見る限り、投資家の多くはここよくわからないで四季報の数字だけ見てこの企業の本業は去年より飛躍的に伸びているって思って買ったんじゃないかなって気がします。


ということまで考えて、果たしてこの企業は考えて会社が言うように成長していけるでしょうか。今の株価は割安でしょうか?「純利益のそれなりに大きな部分を、投資の利益が占めている」ということは、10月からの下落においては、今までの含み益が減ってむしろ含み損が増えてるってことじゃないでしょうか。 

だとしたら、半期後のP/Lは結構大変なことになるんじゃないでしょうか。



皆さんはどう思われますか?



おまけ

社長の著書のようです。