サンバイオは、11月までは大して個人に人気の株というわけではなかった。わたしもバイオ株投資してますが、ここはノータッチ。1500以下でサンバイオの株を買ってた人は間違いなくバイオ株上級者といってもよいと思う。
そして、だからこそ、高いところから追証の恐怖すら知らないような素人を巻き込んでしまい、被害めちゃくちゃ多くなってしまった感じがあります。2月1日引け値時点で、ここ3か月以内に勝った人は全滅。ここからは全員が下げ圧力に化けます。
サンバイオは個人投資家がなかなか寄り付かない銘柄だった
なぜなら、TBI用途のPh2通過までは証券会社のレーティングがなかなか上がらなかったから。
サンバイオ。みずほ証が中立継続、1760→1420円。14日に発表された3Q決算内容と通期予想見直しから、特に米国の慢性期脳梗塞を対象としたPhase2b試験の進捗はスケジュールへの不透明感が高いと。みずほ証では、米国でのPhase2b試験の終了は19年承認は23年と見通しを改め
— すず (@traderide) 2016年12月21日
サンバイオ自身は連日IRを連発して自社の開発の優位性をアピールし、それでもレーティングは上がらなかった。バイオ相場をよく理解している人たちや、自分でちゃんと調べてバイオ株を選ぶ人がこつこつ買い集めていたという印象だ。
2017年にもそこそこ動いていたが、証券会社はむしろ警戒しており、何度も値を戻された。
2018年11月から一転、個人がわんさか飛びついてイナゴタワーを形成し始める (この時点ではまだ株価は3000円台前半だった)
サンバイオが一気に注目されたのは、SB623 という製薬パイプラインにおいて、TBI用途の治験Ph2で有意な結果を出したから。
これを受けて、今まで目標株価を上げ渋っていたみずほがいきなり目標株価を1420→7800に爆上げ。 野村なども同時に引き上げを行った。
ここからがお祭りの始まり。
サンバイオ、4592
— motihamotiya2 (@cjhiking) 2017年10月16日
楽天今中氏、TBI2相組入完了を来年夏,結果判明迄6-9か月と見積
今10月にも同完了ありうるとのみずほの見解と大対立
IR確認すると
今季業績予想は2相完了を見積もってるので業績想定通りなら今季終了という推論は正しいと
6-9か月は承認申請迄の期間の模様 pic.twitter.com/9VND2UEshi
サンバイオ(4592)
— motihamotiya2 (@cjhiking) 2018年11月7日
みずほレポいくつか抜粋
目標株価が大きく変わったのは成功確率を以前は10%と見ていたためであるようです
みずほの売上予想
米国の早期承認制度
日本の条件付き承認にあたっての細かい想定など pic.twitter.com/CwIA7xQYSh
もうすっかり新薬開発が確定したようなお祭り騒ぎになり、何にわかってない個人もどんどん高値を買っていった。仮想通貨の熱狂再びである。
他者も追随してレーティングをガンガン上げてカバー開始 & 3大メガバンクとコミットメントライン締結(お墨付きのようなもの)
三菱UFJモルガン、サンバイオの目標株価4600→6600に変更。脳損傷の上市成功確率を100%に修正し、脳梗塞の上市成功確率を引き上げたため。
— 丸順みかん (@bleeAFDYMCcA0WE) 2018年11月1日
タイトルから担当アナリストの興奮が伝わってくるね() pic.twitter.com/H0XtC3Vw3A
サンバイオ、三菱UFJモルガンが目標株価6600→12500に引き上げ pic.twitter.com/ukm7JTODEk
— 丸順みかん (@bleeAFDYMCcA0WE) 2018年11月30日
4592 サンバイオ
— ばりすた ◢│⁴⁶ (@barista4565) 2018年12月7日
三井住友、三菱UFJに続き、今度はみずほとのコミットメントライン締結。これで3メガバンすべてと締結。準備、着々と進めてるね〜
コミットメントライン契約の締結に関するお知らせhttps://t.co/qoaxoMKgcA
今期の資金調達の総括についてhttps://t.co/kYuHYjLBzg pic.twitter.com/QI7D8Mkn88
なんせ自分たちも出資して、証券会社のほうでは株も買うようになってきたものだからどんどん「都合の良いこと」しか言わなくなります。
各社、レーティングの根拠としてバラ色の売り上げ予想を立ててさらにホルダーを煽る展開に(1000億以上が「ブロックバスター」と呼ばれる)
日興のサンバイオ売上予想表もあり
— motihamotiya2 (@cjhiking) 2019年1月30日
↑↑の2社の資料とあわせ成功確率100%で末端売上で各社想定売上を計算し比較すると
米脳梗塞 日TBI
日興 6975 315 DCF最終年
みずほ 2198 307 同上
三菱 4587 156 ピーク時
単位は億
となる
ただ日本TBIは自販なら末端売上中の利益の割合は多い
他参考資料 pic.twitter.com/IGb4sGJx4Q
煽りに煽られすぎて、すでに「完全に治験が成功して上市まで行ってもこれ以上株価上がらない」ラインまで株価が上昇していた
サンバイオ、三菱UFJからレポあり
— motihamotiya2 (@cjhiking) 2019年2月1日
シナリオ別に試算
12500がもとのレートで
TBI日欧米(75%)で2900
TBI日欧米(75%)+日本脳梗塞(75%)欧米脳梗塞0で6600
TBI日欧米(75%)+日脳梗塞(75%)で欧米脳梗塞(50%)で10500
だとの事でした。 pic.twitter.com/ms5iNEOly8
見てわかる通り、すでにSB623の成功は75%織り込まれていた。100%成功でももう大して上がる余地がないところまで買われていた。
しかも、実際のところ、成功しても売り上げは2000~4000億程度と言われており、これもかなりバラ色のシナリオにも拘わらず
売り上げ2000億の製薬会社の時価総額は2000億~3000億が相場でありSB623を共同開発していた大日本住友製薬も売り上げ4600億で時価総額1兆円。
成功してやっと、株価半額が妥当というというレベル。
ところが暴落直前のサンバイオの時価総額は5800億。もはやリスクリターンで考えても全く割りが合わない状態に。
こう書くと、成功したとして、時価総額がどのくらいまで伸びると思っていたのだろうかと思う人多そうだけど、バイオ株というのはこういうものです。
私もそーせいの時に時価総額6000億おかしいとか全然思わなかったからね!
大半の個人は、よりによって、証券会社のレーティングを信じて「6000よりも上の価格」で、「信用買いで」買いまくった
日経CNBCより岡村さん
— 日本酒好きなパパは投資家で職人? (@MONHASE) 2019年1月30日
サンバイオは信用買い残比率が6.9%と高くなく、ここまでの株価上昇には個人投資家の信用買い以外にも、機関投資家の買いなども色々と巻き込んで相場が出来ていた。
またサンバイオの影響が直ぐには解消されない銘柄もある事が、マザーズ指数全体にも影響してしまう。 pic.twitter.com/orAlN9ZmtL
サンバイオ (サンバイオ) 【4592】 | 株価 チャート 日中足 日足 週足 月足 年足 | 株探
見てもらえればわかる通り、6000を超えてからの出来高が多いんですね。
治験「失敗」後、即座にレーティングを引き下げる各証券会社。特にみずほの7800→1500がえげつない
1月29日 SB623 治験 Ph2b において有意な差を得られず(=失敗。治験は実施費用がシャレにならないのでよほどの見込みがなければ二度めのチャンスはほとんどない)
4592 サンバイオ「まとめ」📝メモ
— にこそく(市況民) (@nicosokufx) 2019年1月30日
昨年
①脳梗塞向け新薬
成功の可能性が高い✨
②成功した場合の試算
足元の売上高7億円 ⇒ 2000億円に⭐️
株価
②まで織り込んだ価格まで上昇⬆️
1/29
新薬の治験失敗 発表😱
⇒株価暴落⬇️
みずほ証券のレポート
失敗した脳梗塞薬を除いた試算
目標株価1500円前後 pic.twitter.com/Rl8f9oGnSX
<みずほ証券の野村広之進アナリスト>
— 世界四季報(セカ報) (@4ki4) 2019年1月30日
仮に現時点で業績予想モデル(脳出血を含まない)から単純に日米の慢性期脳梗塞に関連する収入、支出を除いた場合には、目標株価は1500円前後と試算
サンバイオ株急落、バイオ関連へ「需給のドミノ倒し」の声 - Bloomberg https://t.co/uqtevRjGni pic.twitter.com/047AVA71uo
サンバイオ
— 田舎者 (@BILLIONS_MAN) 2019年1月29日
みずほ 野村
目標株価 7,800円から1,500円
シティ 山口
目標株価 10,000円から4,000円~6,000円
三菱 若尾
目標株価 12,500円 言及なし
野村 繁村
目標株価 13,000円 言及なし
日興 中沢
目標株価 8,800円から3,800円?(昔のレポートのベアシナリオを今回引用)
批判を受けたのかどうかわからないけれど、みずほはしれっと7800に戻すというネタ展開にも
サンバイオ
— motihamotiya2 (@cjhiking) 2019年1月31日
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みずほ証券7800、野村證券13000すえおきだそうです
中身はまだ謎
詳細きくまでまだわからないということなんでしょうか
誠意の買い板はよ(^_^)https://t.co/VJahq5LXCH pic.twitter.com/f6Dj7IIw3g
今年に入ってからNISAで勝った人がわんさかいるみたいですが、当然全員討ち死にです。
本当に一人の例外もなく、全員大損状態に突入しています。最安値で1単元だけ買った人でも30万以上の損失が出ている状態です。
なんとなくNISAランキングを見たらだいぶ度肝を抜かれた。 pic.twitter.com/0tiIh2iaTB
— 葵堂@犬フェス参戦 (@aoidou) 2019年1月30日
この光景もS社の時によく見た…。
だらだらとまとめて何が言いたいのかというと。
証券会社のレーティング、特にバイオ株に関する証券会社のレーティングなんて信じてるんじゃねえぞ…ってことです。
個人投資家は、まずなによりも証券会社のレーティングから身を守ることが必要です。