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ジョジョの奇妙な冒険第六部「ストーンオーシャン」 ストーリー&スタンド名まとめ(5/5)

ようやくこれで終わりです。

新月まであと32時間。もはやウェザー・レポートは亡く、残ったメンバーでエンリコ・プッチを止めるしかない。

……ところで、「その4」の部分って、とにかく「プッチ神父を信奉するものも、プッチ神父を止めようとする行為も、どちらも逆にプッチ神父を目的に向けて押し上げることになる」という展開だと思うんだけれど、隠喩が強すぎて、理解できないとインパクトが弱いよね……。

第五部にであれば、ちょうど「ボスからの追ってをかいくぐって戦いながらボスに迫るも、精神的支柱であったブチャラティやナランチャを失う」くらいの展開のはずなんだけれど、「スタンドバトル」というよりも「災害」との戦いという感じで、なかなか入り込めないところはあったかな、と。

とにもかくにも、残すはプッチとの最終決戦のみ。そしてここが一番意味不明な展開になります。


わたしが何度となく読み返してもこの作品をきちんと記憶しておけないのは、「結局この話の最後は何だったのか?」が全然つかめていないからでしょう。全体像がつかめていないから、個々の要素を全体に結び付けることもできず、位置づけもつかめない。だからジョジョ6部は自分の中で妙に収まりが悪いわけです。

これについては、以下の記事がものすごく参考になります。ほかの人もぜひ読んでみてください。以下この記事を引用しながら感想を書きます。

chimera.burugi.oops.jp

プッチ、ウェザー・リポート、徐倫、承太郎、そしてDIOの三人の息子たちを合わせれば、ジョースター家の証である左肩に星のあざがある人間がちょうど七人になり、「七つの星」になる。これも黙示録に登場する「七つの星を右手に持つもの」はしばしばイエスのこととして解釈されることを思わせる。つまりプッチが見た三つの流星がDIOの息子たちであり、輝いていた三つの星がウェザー、徐倫、承太郎

http://chimera.burugi.oops.jp/?eid=15

どうやら、荒木先生はプッチのことを「自分をイエス・キリストになぞらえて行動しようとしていたが、実際には反キリスト的な存在であった」という形で描いていたと考えるとしっくりくるのかな?

とにかくどこからとってもプッチ神父は邪悪、最悪な人間であり、しかし彼はものすごく強固な意志で本人の中では人類を救うために行動し続けた。この何とも言えない人格をどう理解するか、が第六部を味わうということなのかもしれません。

上の記事は特にプッチの最終形態であるスタンドが、連載時には「Stairway to heaven」であったのに単行本で「Made in Heaven」に変わったことに対し、歌詞を踏まえて分析しておりとも興味深いです。「シャーロックホームズ学会」ならぬ「ジョジョ学会」の活動がどこで行われているのか知りませんが、教養にあふれた人たちが集まって日々考察を深めてると思うとワクワクしますね。


敵20 エンリコ・プッチ5回目 (スタンドはポール・マッカートニーの「C-MOON」)

あくまで私の求めるものは強さではなく、すべての人間が到達すべき幸福だ。そして空条徐倫は単なる犠牲者。ウェザーも、多くの囚人どもも、目的達成には必ずつきものの、試練と犠牲なのだ。

・ホワイトスネイクと緑の赤ちゃんが合体して一つになったスタンド。ホワイトスネイクと緑色の赤ちゃんはどちらも消滅している。
・スタンド能力は「神父を中心にして」重力が逆転する。神父から離れる方向に重力が働く。
・先に脱落したと思われていたエルメェスが、空条承太郎とともに戦線復帰。(SW財団が3km先から銛を撃ち「キッス」の能力で瞬時に引き寄せた)

・全員でプッチを追い込むが、時間より早くプッチのスタンドが完成する

C・ムーン

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  • アーティスト: ポール・マッカートニー&ウイングス
  • 出版社/メーカー: Paul McCartney Catalog
  • 発売日: 2018/12/07
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敵21 エンリコ・プッチ最終戦「 メイド・イン・ヘヴン」

緑色の騎士の半身という姿をしている。プッチの目的が「天国へ行く」ことであるということとあいまって、これは明らかに聖書の「ヨハネの黙示録」の四騎士の意味をほのめかしている。ヨハネの黙示録は終末についての記述であり、キリスト教徒が信じる神の国が現れる前に起こる事柄について語られている。
黙示録の第六章では七つの封印が四つまで解かれると、順番に白、赤、黒、青白の馬に乗った者が現れるということが書かれている。白い馬に乗った者は手に弓を持ち、「勝利の上にもなお勝利を得ようととして出かけた」とあり、プッチの行為態度そのものを思わせる。

また、この白い騎士は反キリストであるという黙示録解釈もあるようだ。反キリストはイエスがメシアであることを信じない人のことを指す。プッチは自分が人々を天国へと連れて行こうとしたわけで、ある意味ではイエスをないがしろにしている。「白」であり「蛇」でもあるという意味でプッチには偽キリスト=反キリスト

http://chimera.burugi.oops.jp/?eid=15

・今までが重力を操るスタンドだったか、「時間を無限大に加速させ、その中で自分だけがその加速についていくことができる」スタンドになった。
・プッチ自身が強くなったわけではなく、純粋に加速している世界を動けるだけで「認識」が異なる。バトルにおいては、近づいたことを認識されず射程外から攻撃して、また距離を取れるので、時間に関係ない自動操縦型か、接触した瞬間に時を止める以外に勝つ手段はない。

Stairway to Heaven (Remaster)

Stairway to Heaven (Remaster)

MADE IN HEAVEN/2011 REMAS

MADE IN HEAVEN/2011 REMAS

最終話のタイトルは「What a Wonderful World!」 誰も運命の重力から自由にはなれない。だからこそ、正義の道を歩むことが運命につながる……のかな?

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「人は『運命を切り開く』と考えられているが もしかしたらその切り開くことすら 運命の中に組み込まれているのかもしれない」。自分だけは運命に選ばれ、その外にいると思っていたプッチだが、弟ウェザーとの因縁だけは切ることができず、敗北した。他者性の欠落したプッチは「運命」というものをしきりに口にしながらも、それを克服することができなかった

(一方)徐倫が『ジョジョ』の中で久しく見られていなかった未熟な主人公として描かれていたのは、成長というものを描くためだったのだろう。しかしその成長とは単に心が強くなることではなく、「人の守るべき道」を「受け継ぎ」、またそれを「ゆっくりとしずかに」「仲間に」伝えていくということだったのである。

http://chimera.burugi.oops.jp/?eid=16

プッチはエンポリオに殺される前にケープ・カナラベルまで行っていれば完全に歴史を一周させることができていたが、それに失敗したので結局「少し違った人間により新しい歴史が紡がれる」という話に落ち着いた。

What a Wonderful World

What a Wonderful World

ただ、これほんとによくわからない……。プッチが加速し始めてから先しか物事は既知にならないと思うんだけど、最終話において普通にエンポリオとかほかの人間が、未来に起きることを予測できてるよね……。まぁ加速し始める前でも「記憶」はあるだろうからありといえばありなんだけど、それなら別にカナラベル前にプッチ死んでも大丈夫といえば大丈夫な気もしなくもない。 完全に一致してないと小さな揺らぎから大きく物事は変わっていくだろうからダメってことか。

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この図を見てもなおよくわからん……

いまだにこのあたりを完全に解説してくれてる記事って見たことないので、誰かご存知であれば教えてくださいませー。


「ディオ・ブランドー」→「DIO」について

ロックバンド「Rainbow」のボーカリストの「ロニー・ジェイムス・ディオ」の意から脱退して結成したソロバンドの「DIO」の意に変えたから。

その「DIO」のファーストアルバムには『Rainbow In The Dark』という、「お前は闇に取り残された"虹"だ」と何度もシャウトする少々怨念(自分に対してなのか、Rainbowのリッチー・ブラックモアに対してなのかはわからないが)じみた曲があったことを思い出す

ブラックモアは第7部に出てくるね……。