RIZAPさんちょっとひどすぎて笑うんですけど。この言い訳はメタップス並みにひどい。メタップスはほかにもいろいろひどいから格が違うけど。
www.rizapgroup.com
このページで瀬戸さんが動画で説明してくれてるから、以下に書いた部分はぜひ実際に動画で観てください。２時間から後ろは質疑応答の時間もあります。
瀬戸さんについては悪い印象はあまりないんだけど、なんでこの会社のIR資料ってこんなに印象悪くなるんだろう。謎だ……。
- 三枚のスライドでわかるRIZAPのひどさ
- 実際RIZAPの今の株価ってどうなの？ここから買いだと思う？(来期営業利益予想32億で時価総額1500億ですが)
- まとめ 決算説明資料見る限り、少なくともIRについてはRIZAPの不誠実ぶりはあんまり変わってないような気がする
三枚のスライドでわかるRIZAPのひどさ
これだけでわかる人はわかると思うんですが、簡単に説明しますね。
見せかけの数字で株価釣り上げるだめにIFRSを利用してたくせに、逆回転したら全部IFRSが悪いと言い出すのはさすがにあかんでしょ
①会計制度をIFRSに変更することで負ののれんを駆使して実力よりはるかに営業利益があるようにみせかける。
②みせかけの業績とアホみたいな優待をエサに、欲に目がくらんだ投資家を集めて株価を１００倍に釣り上げる。
③欲豚が集まり切ったところで増資を行い３５５億円を調達。
④会計トリックがバレて、じつはそんなに儲かってなかったことが白日のもとにさらされた結果「２３０億円の利益予想だったのに、ごめん、やっぱりマイナス３３億になるわ」といいだす。株価は逆テンバガー達成
⑤ふたを開けてみたらマイナス３３億どころかマイナス９１億でさらに下方修正。
⑥挙句に決算説明の言い訳で「いや、これは会計方式がIFRSだからここまでひどく見えるだけであって、日本の会計方式なら営業利益４億円あるんです」とか言い出す。
もうね…盗人猛々しいなおい。としか言えない。
この資料もちょっとね。
「それだけ資産を膨らませて表示してたのを元に戻しました。ごめんねテヘペロ」って感じなので非常に印象が悪い。
全体的に資料から「都合の悪いことをごまかそう」という確固たる意志を感じる
①今期の赤字の説明については散々「これはIFRSのせいなんです」といいつつ、「日本の会計基準だったら黒字」の会社は必死に黒字アピール。もうちょっと誠実にやれないんですか。
②しかもこのあとの資料で各社ごとの業績予測が説明されるんだけど「これはIFRS」です「これは日本会計基準です」が表示されてない。しかも全体的に数字が楽観的すぎる。すでに一度200億以上の下方修正を出して「これで膿を出し切りました」って言っておきながら、今回さらに60億もの下方修正を出したわけですよね。いい加減今度こそ下方修正することは許されないってのはわかっていらっしゃるんだろうかと心配になる。
③買収した企業は二～三年で経営再建は完了していますって何度も言ってるけど、７０社のうち成功例が１０社以下しか示されてないし、さらにその例でも前期に赤字計上しまくって、次の期間にＶ字回復したけどまたその次の期には業績が下がってる、みたいなケースが多くてどこまで信用していいのかわからない。
④RIZAPボディメイク事業が急成長してるから安泰っぽく見えるけど、ボディメイク事業が全体の何割なのかがわからないように数字を表示しない、などの細かいごまかしテクニックも気になる。
他にもいろいろと不信感をあおるスライドが多く、これはもうわざとやってるんですか？と聞きたくなりますね。
批判ばっかりしてもあれだから面白いところも。
70以上あった子会社を10のグループに無理やり再編したのはすごい。
これ子会社の下にクソ会社ひっつけて本体と引き離すことで、本体は健全だから大丈夫アピールするための施策だと思います。
多分子会社は今回の決算説明会で立てた予測より業績好調悪くなりますが、本体だけ上方修正するんじゃないでしょうか。
来年の決算のときにここで書いたことまんまの言い訳してたら流石に笑えない。
経営やばくないアピールでさらに優待を拡充してる。
ちなみに、一見すごいお得って思えるかもしれませんが、株価が８分の１になってようやく優待利回りが８％だって考えるとね……。
前々期は株価８倍だけど優待利回り５％近くあったはず。 正直全然拡充された気持ちにはならないよね……。
実際RIZAPの今の株価ってどうなの？ここから買いだと思う？(来期営業利益予想32億で時価総額1500億ですが)
経営破綻しないなら株価は短期的には底値圏だとか思ってる人多そうだけど私はちょっと嫌かな。
業績だけ見たらクッソ割高なので絶対に買えない
来季の業績予測は「めちゃくちゃ楽観的に見て」営業利益３２億です。現在のRIZAPの時価総額はまだ１５００億以上です。業績落ち気味の企業でPER50倍近い数値はとても許容したくない。上で述べたように、無事計画通りの業績を達成できたとしても割高だし、営業利益は下方修正されるリスクがあります。業績では無理です
バランスシートはそこそこ大きい
バランスシートは買収に買収を重ねてきた結果として1500億円企業のそれであり、キャッシュも欲豚を虐殺して増資した355億があるから、ここからそう大きくさがったりはしないでしょうが、
逆に言えば、営業利益32億が達成できないとか、さらにいうと来年に維持できないということになればこのBSはさらに圧縮していく必要が出てきます。というかそうなるような気がする。
それでも優待利回り8%を理由に買う人は多そう
……優待利回り以外に買う理由ある？しかもこの高い利回り、当然会社の業績をさらに圧迫します。優待は２期分で２０億をひきあて、さらに配当で４億円を引き当てるらしいです。現時点では現金がたくさんあるからこういう無茶な優待を維持できるんですが、そもそもその原資は株式市場で株主から巻き上げたものというオチ。いろんな意味で茶番過ぎるでしょ……。
まとめ 決算説明資料見る限り、少なくともIRについてはRIZAPの不誠実ぶりはあんまり変わってないような気がする
質疑応答において、松本さんはRIZAPの構造改革についてものすごく評価されてる。実際かなり頑張っていろんな取り組みをされてることも伝わってきたんですが、しかしこれ投資家サイドとしてはIRの情報の伝え方の姿勢はなんかすごいいやーんな感じでした。
なお、松本さんはこれで退任となり、社外に出られ今後は医療と環境分野について事業を行われていくそうですが、引き続き瀬戸さんをサポートしていくそうです。
toyokeizai.net
私がよくわからなかった銀行のコミットメントラインの話が載ってますね。
同行は現在、既存借入分の借り換えには応じるが、新規融資については慎重なスタンスとされる。コミットメントラインも、みずほ銀行が自行単独での融資に慎重になっている表れではないだろうか。この点について、瀬戸社長は「いろんな形で（銀行から）言われているのは事実」と答えた。瀬戸社長は企業買収を早期に再開したい意向だが、「買収を行うなら事前に銀行の合意を得ること」など、取引維持に当たっていくつかの注文が付けられているようだ。
松本さんが退職された後に瀬戸さんにブレーキを誰がかけられるのかが注目ですね。なにせ以前の記事で紹介したように、瀬戸社長は見た目に反して超クレイジーな人であり、経営がピンチの時はより大きなばくちを成功させることで乗り切ってきたという成功体験を重ねた結果、完全にギャンブルジャンキーみたいになってます。実際早くもM&Aをまたやりたいみたいですね。今回は高値で増資してたおかげで助かるかもしれないけど綱渡りやってる最中ですよね。この状況でまた買収やりたいって考えること自体もうかなり狂ってると思います。この先も目が離せませんね。
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