私は元事務次官に対して「よくやった」とか「生産責任を負ったな」と判断したり発言してる人がどういう事実認識であるのかとても疑問だ。
そもそも、「被害者はずっと実家の外にいて、10日前に実家に戻ってきたばかりだった」ということを認識できてる人は何割なんだろう。お恥ずかしながら、私はTVを見ないし、最初の1日目は、興味がなくてちゃんと読んでなかったから、被害者はずっと実家に引きこもってる人間だと思っていた。
これ、TVを見てる人と、ネット(特にツイッターの人気ツイートとかまとめサイト)だけ見てる人で結構認識が異なってる部分あるのではないかと思う。ネットだけ見てる人、たぶん初日の私みたいに偏った事実しか認識してないと思う。かといって、TVを見ている人は見ている人で、「解釈」部分にバイアスがかかりまくっていると思う。「この人はからかってネタにしてもいい奴だ」と繰り返しTVに刷り込まれている人も多そうな気がする。
正直言って、この問題、認識を誤ったら私たちの無責任な言動で人が死ぬこともあると思っているので、うかつにものが言えない。
この際だから、面白愉快に騒ぎ立てるアルファツイッタラーたちの煽りをRTするのはいいとしても。自分の発言だけはもうちっと気を付けてみたらどうだろう。殺人事件の時くらい、もうちょっと慎重に発言してもいいのではないか。発言する前に、自分の事実認識大丈夫だろうか、ってちょっと疑ってみるくらいはしてもいいんじゃないだろうか。
私はこの件に関しては早々に白旗を上げてしまった状態です。 自分じゃこの事件についてまともなことを言える気がしない。
- フジテレビ グッディの放送がひどかったらしいという話
- 自分たちを普通だと思っているなら、なおさらよそ様の家庭の闇にうかつに近寄るのは危険だと思う
- そもそも、自分が引きこもりになってないのは運や環境が良かっただけ、くらいに考えておけばいいのでは
- とりあえずまとめ
フジテレビ グッディの放送がひどかったらしいという話
農水省の事件、被害者がDV(ドメスティック・バイオレンス)の常習者だったとしたら、適切な精神科治療がされていない問題がありそう。安定剤を投与することでDVは防ぐことができる。某ヨットスクールみたいな暴力的解決さくよりも、精神科医による鎮静剤投与で治療した方が人権に即していると思う。
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
グッディでゲーム&引きこもりバッシング始まりそう。この被害者、親の金で1人暮らししていて(有名なクレカ月額使用32万を見せびらかしたのも1人暮らししていた頃)、ゴミだしで近所と揉めて家に戻ってきたのが10日前って報道だけど、10日間家にいただけの人間を引きこもりと定義するのは間違いだと思う
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
フジテレビ グッディ
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
「被害者は数十年前から1人暮らしで引きこもっていた」
ええええっ!?1人暮らししてあまり外に出ない人もフジテレビ「グッディ」は「引きこもり」と定義するんですか!?それじゃあ、外にでない作家とか漫画家とかの職業は、全員「引きこもり」になっちゃうよ!
フジテレビ グッディ
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
犯人は「被害者は川崎と同様の事件を起こすと思ったので犯行に及んだ」と供述している。
被害者のツイートと掲示板の文章を分析すると、彼はDQ10で6月にリリースされるマイタウンを買ってそこにフレンド達を呼び戻すことを楽しみにしているので、川崎の犯人とは異なると思う。
フジテレビ グッディ
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
高橋克実「川崎の事件の影響を受けて連鎖的に犯行を行ったんですね」
グッディが「引きこもりは悪」という過剰な報道したから事件が起きたと思います!!
フジテレビ グッディ
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
池上正樹「被害者は自慢できるものが金しかない、そのことに劣等感を抱いており、それが裏返しに自慢に繋がっている」
そういう即物的価値観を作ってきたのはフジテレビを始めとしたフジサンケイグループじゃないですか...。
DQ10がフジテレビ、グッディで叩かれてる!ついにDQ10の名前を直接だして叩き始めた!32万円、DQ10に課金したとコメンテーターが言っているけど、DQ10は課金要素は薄く(ソシャゲガチャ的要素が無い)、月に32万も課金する要素はなくて、32万使ったことと課金は=ではないのに、誤った報道している
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
フジテレビ グッディ、完全に「ドラゴンクエストが引きこもりと犯罪を引き起こす」って報じているけど、これは完全にドラクエとスクエニに対する営業妨害の域では...。スクエニはフジテレビに抗議した方が良いと思うなあ...。
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
DQ10、主婦層のプレイヤーが多い(日本のMMOでは主婦層が大きいDQ10が一番女性の割合が多そう)ので、グッディ見て激オコのDQ10プレイヤー大勢いそう。
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
グッディ、今度は「高齢ストーカー増大、60歳以上のストーカーが5倍」と報じて高齢者バッシングしている。引きこもりバッシングしてDQ10バッシングして高齢者バッシングして、この番組、ひたすら何かをバッシングするだけで気持ち悪くなってきた...。グッディ最初から最後までひたすら何かを叩いている
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
今日のグッディの報道内容
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
「引きこもりは危険人物!」
「ゲーマーは危険人物!」
「高齢者は危険人物!」
この三つしか言っとらん...。グッディは社会不安を広めて事件が起きる風土を醸成しようとしているとしか思えない。
「(何もしていない人に)牢屋に入れて罰を与えているのです。裁判は来週の水曜まで始まらないし、もちろん犯罪はその後に最後に来るし」
— kemofure (@kemohure) June 3, 2019
「でも、その人が結局犯罪をしなかったら?」とアリス。
「それは実に結構なことではございませんの」
(鏡の国のアリス)
ワイドショーってまんまこれだよね。
自分たちを普通だと思っているなら、なおさらよそ様の家庭の闇にうかつに近寄るのは危険だと思う
「自分の子供を殺してくださいという親たち」という作品でも8050問題が描かれている。
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でも、これもとをたどれば親によって人生を破壊されているんだよね。しかし、親は自分たちは被害者だ。かわいそうだと思っている。子供がかわいそうだと言いつつも、自分たちの責任については目をそらそうとしている。自分たちが子供をそういう風に追い込んだという認識は持っていない。もっとはやく子供を外に出してやるべきだったとか、社会の問題だと思っていない。「とにかく自分の子が悪い」と全部こどものせいにしている。
今回の事件だってそういう親子関係だった可能性だってある。少なくとも、事実をちゃんと認識できてない部分があった人たちが、わかったような口で論じられる話じゃなさそうに思う。
テレビの報道はかなり危険な煽りをやっているので気を付けたい
これも実物を自分で確認していない以上確実なソースとは言えないのだが、報道も、どちらかというと「親」側の認識を後押ししているように見える。
少なくともフジテレビの「グッディ」は「社会不適合者は、親が責任もって社会から隔離せよ、面倒見切れなくなったら殺せ」というメッセージを肯定しているように見える。
親と子を対立関係としてみるのであればこれはどことなく「ホテル・ルワンダ」のフツ・パワーを煽る放送に似ていると思う。
www.tyoshiki.com
「一人で死ねというな」ってそのことばかり言い続けてる人も信用してない。あの人たちはいい気持ちになりたいだけで、本当はどうでもいいと思ってるんじゃないかな。害ではない分マシかもしれないけど。ただ画面の向こうに対して怖いねとか気の毒だねと言ってるだけで自分だって何もしてないという自覚はあったほうがいいと思う。
本気で人を殺しうる呪詛って「悪意がなく大衆から発されているもの」なのかもしれない
私は「発達障害35歳限界説」というものに長いこと苦しめられていて、35歳過ぎてどうにもならなかったら誰にも迷惑をかけないように自殺するべきなのだろうかと悩んでた時期もあるからこういう言説には無性に腹が立つ。なにより腹が立つのは、無責任にはしゃいでいる奴は、ただしく事実を認識することすらできないバカが結構多くいるのである。こんなバカのしょうもない優越感ゲームに消費されて殺されてたりしてたまるもんか。 見苦しくても、絶対に生き延びようって今は思う。
家庭内における殺人なんて、自分が最悪だと思っていることの斜め上のことが平気で起こりうるので安易な判断はできない
「機能不全の家庭」や「親の虐待」などは人の心を破壊したり心を病ませる力がある。
見せかけは良くて一見まともだと思っていた側が実は邪悪な存在だったなんてことは普通にありうる。
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ある時生活保護を求めに来た男は、父親による保護を徹底的に拒否する。父親は社会的な肩書は立派な人であり、外側から見たら人当たりもよく何も問題がないように見えた。だからケースワーカーの人たちも最初は子供側がわがままだと思っていた。しかし実際は父親に性的な要素も含めて虐待を受け続けていたのである。
こういう可能性だってある。
そもそも、自分が引きこもりになってないのは運や環境が良かっただけ、くらいに考えておけばいいのでは
他にも「働きマン」においてニートになってしまった男を描く回があった。この作品でも世間のイメージだとニートはただの甘えだといわれていたが、実際に調査してみたらイメージと全然違うのである。ある男性は引きこもる前はものすごくまじめだった。のに、会社の不正に気付いてしまい、NOという意思表明をしただけで理不尽ないじめを受けて再起不能になるまですりつぶされてしまうのである。 問題はニートの側にではなく会社の側にあった。 なのに、個人がつぶされて会社は今でも存続して今日も個人をすりつぶし続ける。それでいいのだろうか。みたいな描写があった記憶がある。
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「12人の死にたい子供たち」において、自殺志願者の多くは親や社会に殺されかけて追い立てられるように自殺オフの場に立っていたりする。つい先日は超優良企業と言われた某化学企業でも理不尽な仕打ちで退職においやられたといわれる人の話がネットで話題になった。
「ミステリと言うなかれ」でもそういうシーンが出てくる。
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他にも探したらたくさん「世間のイメージなんて全く参考にならない」ってことを教えてくれる作品が読めると思う。そういうことは、ネットだけ見てたらわからないし、一つの会社とかで生きてるだけだと逆に見失ってしまうかもしれない。私は、自分が生きてるだけではわからないことをマンガでたくさん教えてもらった気がします。みんなももっとマンガ読もう!(もちろん小説でも可)
とりあえずまとめ
まぁとにかく、自分たちが今つぶされずに生きていられるのは、半分くらいはただの運で、残りの半分も環境の力であって、自分の努力がすべてだ、なんて思いすぎてはいけないと思う。その考えだと、引きこもりの人を甘えだとか考えてしまう。正直、引きこもっても生きている「余裕?」がある人をずるいと思う気持ちもあるけれど、そう考えたところで得られるものはたぶんあんまりない。
自分自身にたいしてはなるべくマッチョに、社会問題を論じるときはまた別の視点で、ってのが大事なように思う。