個人的評価★★★★★(5巻までの評価。若い人にはあんまりお勧めしないw)
togetter.com
今ちょうど「たそがれたそこ」を読んでる途中だったので、全然似ても似つかない「はせさん」とこの作品の「たかこさん」がなぜか私の中で二つがめちゃくちゃシンクロして爆笑した。いいぞもっとやれー。
- 最初は「不登校の娘を持つ母親」を描いた作品として読みはじめたのだけれど
- また自分語りになるけれど
- とりあえず35歳越えるまで生き伸びて、この先どう生きようかなって思ってるタイミングでこの漫画読めてよかった
- おまけ
最初は「不登校の娘を持つ母親」を描いた作品として読みはじめたのだけれど
入江喜和さんの「たそがれたかこ」、Kindleで3巻まで無料だったので何気なく読んだら思いっきり心をわしづかまれてしまった…。最高。バツイチ45歳女性が主人公の…簡単に説明できない話。とりあえず全巻買うことに決めたけど、電子書籍にするか紙の本にするか迷いまくり。
— 中山涙@死んだ目でダブルピース (@shindame) May 9, 2019
これ私と同じや。「不登校」を描いた漫画だって聞いてタイミングよく無料だったので読んだのだけれど予想と全然違ってて、もっとはっちゃけた作品でした。
暗い話かと思ったらめちゃくちゃはっちゃけてた。
とりあえず今5巻の初ライブのシーンまで読んだけど最高。
ふたを開けてみれば「今まで我慢だけの人生送ってた45歳のおばちゃんが、若いバンドのライブにはまって、その影響で頭をオレンジ色に染めたり若い子に恋をしたりする話」になってた。
離婚して、特に生きがいもなく母親の介護だけして終わりそうな人生。娘も夫側の家庭にいて生活の支えがない。人生悲観して死んじゃいそうになってもおかしくないような状況で、そこで落ち込んだり自分を責めるだけじゃなく逆にはしゃいじゃうっていうのが個人的にはすごい面白い。
たまたま深夜に聞いたラジオにはまって、若い歌手のファンになって。その影響で髪の毛染めたり、娘と同じ年くらいの男の子を好きになったり。はっきりいってやってること無茶苦茶である。たかこさん、めちゃくちゃキモいしぎこちない。多分描かれてないだけでこの世界でも大勢の人にはドン引きされているのだろう。
だけどこの作品では、意外とやってみたら周りでそれを面白がったり応援してくれたりする人がいる。そういう人たちとのつながりの中で、人生に活路を見出していく。なにより、実際にライブに行って涙が出るほど感動する、って展開はなんかすごい勇気をもらえる。「しまなみ誰そ彼」を思い出すなー。
- 作者: 鎌谷悠希
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/12/11
- メディア: コミック
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というわけで、続きも時間をかけてゆっくり大切に読みたいです。
- 作者: 入江喜和
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/11/07
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また自分語りになるけれど
ここ最近自分語りばっかりしてるけどすみませんね。なんか今自分の中で過去の棚卸中なのです。
私は「発達障害者35歳限界説」が怖かった。今でも怖い
「発達障害35歳限界説(はったつしょうがいさんじゅうごさいげんかいせつ)」の意味や使い方 Weblio辞書
アスペルガー症候群やADHDなどの発達障害を抱えた人は、35歳を超えると人生が行き詰まるとする俗説のこと。インターネット上の掲示板などで、コピペの形で広まった。発達障害35歳限界説の根拠として、発達障害者は35歳を超える正社員に必要とされるスキルや人間性を欠いているため、解雇されたり退職に追い込まれたりする傾向があるということや、35歳を超えるとその後の再就職が困難であること(転職35歳限界説)などが挙げられている。
hattatu-matome.ldblog.jp
www.sankeibiz.jp
発達障害は個性であってなおすもんじゃないっていう。まぁ実際そうなんだけど、それがわかってても治せるものなら治したかった。そうすればちょっとでも生きやすくなるんじゃないか、すくなくとも周りに迷惑をかけずに静かに生きられるんじゃないかと思うくらいにはしんどかった。
ずっと下っていくばっかりのイメージで、努力しても無駄なんじゃないかみたいな無力感があったけど
中高が自由な校風で、勉強ちゃんとやってさえいれば授業中寝てても怒られない環境だったのが救いで、だらしない人間を許さない環境だったらたぶん死んでた。勉強は夜寝られないので深夜にやっていた。みんなが寝てて誰にもおびえなくてよい夜が好きだった。東大に行きさえすれば何とかなると思って頑張って、合格したときは本当に安堵したけどもともと現実逃避で受験勉強ばかりやってたから重圧から解放されると今度は空っぽになってしまった。やりたいことない状況では東京の環境はつらすぎた。勉強にも熱が入らなくて途中から完全に落ちこぼれてしまい、法律関係の仕事に就くのは完全にあきらめて、ゲームやったり自分が興味ある本ばかりと、この時に実質不登校状態になった。本当に親には申し訳ないことをしてしまったと今でも後悔してますが当時はまじでどうにもならんかった。
かろうじて就職できたものの何に対しても熱が入らず、現実逃避しまくってる間に同期はますます偉くなっていって取り残されていく。だんだん数人を除いて関係も疎遠になり、ひたすら自己嫌悪しまくってたら鬱になった。それからトチ狂って教職取り直したり、そうやってまわり道までして教師になったのに学校の仕事で過労で倒れて退職したりとかもうやることなすことダメでやっぱり35歳で人生詰むんだなってあきらめの心境になってる時期もあった。 この時期は割と他人とかネットに対して呪詛めいたことばっかり書いてたような気もする。
幸運なことに、意外と安上がりに回復のきっかけを得られたなって思う
そういう時に、「とあるアニメ」を理由に、オフで会った人とちょっとゲームやったりとかして。そこから「洲崎西」とかの声優さんラジオを聴くようになって。そこからシーサイドライブフェスのライブまで見に行ったりする元気をもらったりなんかした。
まさに「キモオタ」しぐさそのまんまだけど、今までちょっとどうかと思ってたこういう活動し始めたら意外と楽しくて。なんか一つのこと楽しいなって思えるようになったらそれなりに元気も出てきて。なんとか立ち直って、ちょっとずつ人生楽しくなって……。ってなってから、もうちょっとまともに生きたいと思って転職もして、そこから投資も始めたりして。なんとか人生の詰みは回避できそうかなっていうところまでは持ってくることができた。親には完全に愛想つかされてるけどもうちょっと頑張ったら仲直りできるかもなー。ボケたり病気で弱っちゃう前に「ダメダメな息子で心配かけ続けてごめん。もう大丈夫だし、なんなら今からでもちょっとくらい親孝行させてほしい」とか言える関係になれたらいいなとかまぁそんな感じ。そんなわけで、この漫画読んでてもう些細なところでちょっと目が潤んじゃったりとかするわけです。
とりあえず35歳越えるまで生き伸びて、この先どう生きようかなって思ってるタイミングでこの漫画読めてよかった
入江喜和「たそがれたかこ」、
— 三柴理理子 (@misibaririko) September 30, 2018
45才なりの薄暗い悩みを多く抱えて地味で冴えないたかこが、若いバンドに一目惚れして日々が輝き、初めてライブに行くため、初老の遊び人にレクチャー受けるシーンがためになるし良い…
ライブハウスという空間が未知すぎて尻込みして諦めてる40代、絶対多いと思う… pic.twitter.com/1VEw568ydG
子供の私、大人の私。なんとか乗り切ってくれて、いまがある
いまもくだらないオトナで、いっぱいいっぱいだけど 生きてる
とりあえず、いったん「ここまで生き延びてきただけでも偉い」っていってくれるのがうれしいし数年前の私みたいに「ラジオの向こうの人になってライブまで言っちゃう」っていうキモオタしぐさがすごいキラキラしたものとして描かれてるのも好き。その上で、「これからだって自分がその気になれば面白いことできるぞ」って言ってくれてるような気がする。これリアル人間関係で面と向かって肯定されたら「宗教とかそっち系」と思って警戒しちゃうところなんだけど、自分以外の他人が同じようなことしてるって話をマンガで描いてくれてるので、すごいすんなり受け入れられるのよね。
自分もはっきりいってダメダメだけど、今まで多少は頑張ってきた過去の自分をちょっとだけほめて。そのうえで今の問題に立ち向かったり、これから先楽しいこと見つけてみようってそんな気持ちになれそうです。
やっぱり、先に変化とか希望がある話を読みたいよね。私もそういう話をブログで出来るように頑張ろう。
なんにせよ、今読めてよかったと思います。数年前に読んでたらすごい抵抗あったと思う。入江先生ありがとう。
マンガではまだイチカの不登校問題をどうするのかとかいろいろ問題が残ってるけど、どういう風にたかこさんが乗り越えていくのかとか。
この先たかこさんがどういうことにチャレンジしていくくのか、とか楽しみです。
- 作者: 入江喜和
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/07/31
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おまけ
作中でたかこが惚れたバンドのモデルである「尾崎世界観」さんの曲も聞いてみたくなった
尾崎世界観、『たそがれたかこ』に曲書き下ろし。CD付き特装版発売 https://t.co/czNLxfqSCP
— rockinon.com (@rockinon_com) June 16, 2017
漫画 たそがれたかこに出てくる谷在家さん(尾崎さんがモデルとなったバンドマン)よりも、その谷在家さんに憧れている中学生の碧海に似てきている問題。若返ってるな。尾崎さん。 pic.twitter.com/Fe6DtKwgoJ
— くりそ (@marron_creep) April 3, 2019
とりあえずほかの人の感想を先に。みんなも読んでみて!
入江喜和先生の『たそがれたかこ』が大好きで大好きで、はああ…はああ…とため息をつきながら読んで(こんな…身近な日々を幾重にも重ねることの中にある確かな手ざわりの物語にあこがれる…あこがれるんだ……)と思いながらぶいんぶいん腕をふりまわして見開きの宇宙を描いてる…
— 吟鳥子@4/16に5巻「きみを死なせないための… (@gintoriko) July 9, 2018
入江喜和著『たそがれたかこ』
— はるひ (@tereruharuhi) May 14, 2017
朝日新聞 2017.5.14.sun.の書評欄にでています( ´艸`) pic.twitter.com/NubgSzaJ97
『たそがれたかこ』1〜10巻
— もちき (@mochiki_comic) April 7, 2019
面白い!って言いたいんだけど「面白い」を明らかに超えた感情を感じたから面白いとは言いたくない。でもなんて言って良いかわからない。
とにかく思っているのは私は今日この漫画を初めて読めて良かったってことと、この漫画が届くべく人に届いたらいいなってこと。 pic.twitter.com/q8fvEkUGiG
【インタビュー】 入江喜和 『たそがれたかこ』衝撃のアノ結末を語る! 「主人公はある意味自分」…主人公・たかこに背負わせたものとは? #このマンガがすごい https://t.co/2afRfT3xS0 pic.twitter.com/oOoAShlcDp
— 「このマンガがすごい!」編集部 (@konomanga_jp) March 17, 2018
これはまだ読んでないけど終わったら読みます。
余談
なんかまあ違うことおっしゃりたいんだと思うけど、『たそがれたかこ』読んだあとだと色々思う事がある… https://t.co/t8cMTkApQB
— きづきあきら (@kidukira) March 26, 2019