れっきとした奈須きのこ執筆作品です。
FGO作品に通じるスケールの設定を、恋という極めてミクロな話と簡単に天秤にかけてしまうところも実に奈須きのこっぽい作品です。
小説版も坂本真綾による朗読版もあるけれど断然コミックス版を推奨します。朗読版の後でコミック版読んだら、だいーーぶ印象変わりました。
- 作者: 佐々木少年,奈須きのこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/05/26
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
根底のテーマは「深海電脳楽土 SE.RA.PHのメルトリリス」に通じてる
そうか、恋を知るために私は月に上ったらしい。
privatter.net
https://web.archive.org/web/20170512033353/https://privatter.net/p/2400397
「私は彼/彼女にとってただのアルターエゴ。それでいい。それでいいのです」
「愛して欲しくて戦ったのではありません。私は恋をする為に、湖から飛び立ったのです」「自分の恋<ゆめ>は自分で守る」恋を夢と知っている。それが現実にならない事を知っている。
自分が怪物である事を知っている。人と恋できない事を判っている。それでも尚、守り抜く。
それが強さでなくてなんなのか。それが愛でなくてなんなのか。
月の珊瑚に登場するヒトは、メルトリリスほどの強度を持っているわけではないですが。
でも、同種の感動があると思う。
最後まで分かり合えることは、意思を伝えあうことはなかった。
一方通行の恋路、ひとりよがりの決断。
でも、互いの幸福だけを祈っていた。
それで残るものがあることを、彼と彼女は信じていなかっただろうけれど。なんて、幸せな人たちだろう
短い話であっという間に読み終わる作品ですし、これ以上ネタバレしたくないので、
とりあえず興味あるかも?って思った人はサクっと読んでみてください。
- 作者: 佐々木少年,奈須きのこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/05/27
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
読後感もものすごく良いよ。