頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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『マザーグール』1巻~3巻 絶望的な状況で、それでもあきらめずに戦う女の子たちがすごい格好いい!

個人的評価★★★★(おすすめ度★★★★)
DLSiteで75%オフセールだったので買った作品。コミックリュウということもあって全然知らなかったんですがかなり面白かったです。

魔法少女みたいなのではなく、もっと根源的な意味で「戦う女の子」「あらがう女の子」が読みたい人におすすめ。ちょいグロいけど。


www.comic-ryu.jp




女子高生4人組が無人島に遭難、までは同じなのに「ソウナンですか?」と比べて過酷過ぎる物語

お嬢様学校で暮らしていた女の子たちが修学旅行でドバイに向かう途中に船が難破。
無人島に放り出されるというところから始まる。

主人公はそんなお嬢様学校の中でもスクールカースト上位だった女の子。
当然サバイバル知識など持っていない。
たまたま合流できたほかの女の子3人は全員学校では厄介者だった。

主人公の女の子は、本当は全然理想のお嬢様なんかじゃなくて
コンプレックスを抱えまくっていたからなおさら三人を敵視して
全然協力関係を築けないでただギスギスしてしまう。
周りの三人が何度も助けてくれたのに素直になれない。


ってここまでだったら今期アニメ化した「ソウナンですか?」っぽい展開も可能だったと思うのだけれど。

ソウナンですか?(1) (ヤングマガジンコミックス)

ソウナンですか?(1) (ヤングマガジンコミックス)




……しかし、そんなギスギス状態は一瞬で吹き飛ぶ。


突如人を食う化け物が現れ、ほかにもいた学校の生存者を目の前で食い殺してしまう光景を見てしまったからだ

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化け物は4人たちにも襲い掛かってくるが、泣き叫びながらもなんとか協力して一度化け物を撃退する。

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ここからは一転して女の子たちが一致団結して助け合いながら生き抜こうとする熱い展開になる。

「桐島さん…変わったよね。
 や、変わったってほど以前のことは知らないんだけど。
 ほら、学院内では接点なかったし。」

「確かに。学院内じゃ桐島さんはカースト上位のお嬢様。
 うちらのことなんか完全に見下してるって感じだったもんね。」

「……そうね。見下してたし、嫌いだったわ。
 こっちが自分磨いて取り繕って、必死で毎日を送ってるのに。
 楽な場所で手を抜いてるように見えて腹立ったし。」

「アンタ……」

「財前さんが、昨日言ってたとおりよ。
 私はコンプレックスの塊だったから。
 見下してないと自分をいいものだと思えなかった。
 けど今は、だれかとなんか比べなくたって、私割と頑張ってるから。
 アンタたち、けっこうスキ

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……で、ここからいい話になると思うじゃん?すくなくともじっくり4人で生き延びる物語になると思うじゃん?


というか私がそう思ったんだけど。 


次の瞬間あっという間に4人パーティーは壊滅し
主人公はほかの生存者メンバーのところにたどり着くことになる。


…ひいいいいい! 思った以上に難易度高いよこの作品。


二巻では女の子たちが主義主張の違いから感情むき出しで殴り合うようなシーンもあり、
瀬戸口廉也の「SWAN SONG」好きな私としては読んでてゾクゾクしながら楽しみました
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この島には化け物だけでなく、化け物の手助けをする謎の集団がいる

さらに展開が進むと、化け物は人を食い殺すだけでなく人に卵をうえつけて増殖しようとする性質を持っており、
その活動を支援する謎の人たちがこの島にいる、ということが分かってくる。


①化け物だけでも恐ろしいのに、さらに得体のしれない人の集団までいる。
②さらに、主人公たち4人は、ほかのお嬢様グループと敵対関係になってしまう。

もっというと、そもそも女子高生たちが乗った船はみんな
計画的にこの島付近で難破させられたのではないかという疑惑も(心の声が聞こえるとしか思えない人間がいる)


……どんだけハードモードやねんこの作品。


ところどころで挿入される、この島で起きた歴史の断片もグロい……

残されたのは、戦いに参加せず、愛し合い続けていた2人の男女と7人の女の赤子だけだった

なんでこんな設定思いついたんや……っていうような
血みどろと性愛にまみれたグロテスクな歴史であり、マジで作者さんこえええよ。


でもとにかく、作者様曰く、この作品は女の子が感情むき出しに叫んだり殴り合ったりしながら
何かにあらがい続ける姿こそがポイントらしいので、とにかく応援したいです。

よく言われたのが「どうして女の子たちをこんなにひどい目に合わせるの?」でした。

私はただただ、ボロボロで戦う女の子が大好きで。
試練は男子の専売特許じゃないだろーって思い続けてるだけなのですよー。(3巻あとがき)

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マジでそんな感じの作品。
後になればなるほど自分の意志で戦う女の子がどんどん登場してきますけど、
そういう女の子たちは本当に格好いいなと思います。





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