頭の上にミカンをのせる

マンガアニメ大好き兼業投資家の日記です。WORLD END ECONOMiCAアニメ化のCFを応援しています。

クールジャパン機構は投資先への判断について、法律で定められている「国民に対する説明責任を果たす義務」をちゃんと果たしてほしい

結論から先にいうと「①吉本に限らず、今までのクールジャパン機構の投資、全然ダメなんじゃね?②国民の金を700億もつかってるんだから、ちゃんといままでの投資先の経過報告を数字で出してください」です。



news.tv-asahi.co.jp

吉本興業とNTTが共同で行う映像配信などの教育事業に最大で100億円投資すると決定しました。これについて、北川社長は「民間にはできない投資を行うため、半年から1年かけて議論した」と適切な判断との考えを示しました。

大分舐めたことを言っているのでちょっとだけおこだよ(笑)


あくまで個人の感想ですがそもそもクールジャパン機構(株式会社海外需要開拓支援機構)を見るたび、2009年に実質経営破綻して免許取り消しになった日本初のコンテンツファンドでありマザーズにも上場していた「JDC信託」を思い出すくらい信用してないんですよ。んで、JDC信託については通産省の後押しがあったとはいえ一応民間ファンドだったのに対し、クールジャパン機構はガチで国が720億円くらい出資しているので、本当にちゃんとやってほしいなと思います。

今までは全く期待してなかったのでスルーしてましたが、今回の態度でちょっとイラっとしたので、もうちょっとクールジャパン機構を見る世間の目が厳しくなってほしいなと思って少しだけ調べました。


そもそもクールジャパン戦略とは:各種省庁が連携したブランド戦略。川上さんも参画

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カワンゴさんも参画してる
www.cao.go.jp

クールジャパン戦略は、クールジャパンの、(1)情報発信、(2)海外への商品・サービス展開、(3)インバウンドの国内消費の各段階をより効果的に展開し、世界の成長を取り込むことで、日本の経済成長につなげるブランド戦略。

漫画村騒動の時の川上さんのサイトブロッキングの議論も、この戦略絡みのところで出てきてたけどあんまり興味なかったから見てなかったわゴメン。


クールジャパン戦略って年間どのくらい使ってるの?吉本への100億円ってどのくらい重要なの?

クールジャパン関連予算はこのページにあるように予算は年間450億円。
https://www.cao.go.jp/cool_japan/platform/budget/budget.html

それとは別に「クールジャパン機構を通じた出資が170億」と書かれています。
クールジャパン機構は戦略の中でもかなり大きな位置を占めてることがわかりますね?



クールジャパン機構の投資先一覧  2014年にも吉本興業のプロジェクトに出資してるね。あとカドカワにも

こちらが投資一覧。Tokyo Otaku Modeが有名ですが、他にも全然知らないものにたくさん出資してますね。
www.cj-fund.co.jp

この中に
「日本の教育システムこそがクールジャパン KADOKAWA Contents Academy株式会社」はカドカワで、
「感動は国境を越えて-日本のエンタテインメントが挑むアジアという舞台-株式会社MCIPホールディングス」が吉本ですね。それぞれいくら出資したかもちゃんと書いてます。



しかし、吉本&NTTの教育事業である「ラフアンドピースマザー」の100億はほかよりあっとうてきに大きいですね。 TokyoOtakuModeって15億の出資で後は頑張れって感じなんですよね。なんでラフアンドなんちゃらだけこんなに額大きいのかな。さすがにこの大きさならもっとちゃんとした説明が必要になると思いますね。



別にそれが「適切」な投資であれば問題ないです。
だけど、果たしてちゃんと適切に運営されているんでしょうか。
今回のように疑義が出たときにちゃんと説明できる体制になってないというのは非常によろしくないと思います。


なぜ私たちがクールジャパン機構に不信を抱くか | 今までのプロジェクトについて全然理解できる形での経過報告がないからです

官民というか実質9割「官だけ」のファンドなのに、全く国民に納得いく説明がされていないからですね。

勘違いだったらすみませんが、ファンドの報告ってこういうキラキラしたページつくるだけじゃなくて
www.cj-fund.co.jp
ちゃんと数字として成果の報告を出すもんとちゃうんでしょうか。
支援してる先の事業が今どういう状態なのか、ちゃんと決算とか見せてくださいよ。一年ごとでもいいので。


クールジャパン機構の第一号出資先であるTokyo Otaku Modeの数字が芳しくないように見えるんですが……

ちなみに収益基準はこちらにありますね。
www.cj-fund.co.jp



これに対して、第一号投資先である「東京オタクモード」については官報ブログで数字が見れますが赤字ですよね。

kanpo-kanpo.blog.jp

というか15億円投資したはずなのに、現在は流動資産は0.19億しかない…?
固定資産になったのかとおもいきや固定資産は10円?
ということは投資された資金はほとんどもう使ったということでしょうか?

それで0.14億の赤字? 一体、投資した15億はどこにいったんでしょうか?
こんな状態ではもうこの後起死回生の一手とか打てないのでは?つまりこれ失敗ってことでいいんですか?

(実際は連結のBSがあって、これは単独なんだと思いますが、それだとしたらこの官報の数字は何の意味もないですよね
 全然実態がつかめないようにしているのはひどくないですか?)

そもそも、こういう官の支援を受けてる以上、P/Lも提出してもいいのでは?


はたしてこんな状況で、クールジャパン機構からろくな説明もなく「投資判断は適切だった」といわれて納得できると思いますか?

比較対象として適切かどうかはともかくなんですが。
例えばBeenosという上場企業があってこちらはちゃんと海外に日本のコンテンツを輸出する企業に投資していて、支援まで手掛けた結果投下資本に対して含み益はかなり大きなものになっています。
yoshikimanga.hatenablog.com

一方、クールジャパン機構が投資したTokyo Otaku Modeについては、
私の勘違いでなければ15億投資して5年経っていまだに利益すら上げられない会社のまま……。

これではほかの投資先企業についても不安になるのが自然だと私は思うんですが?


クールジャパン機構は国民への報告ちゃんとすることを関連法規で規定されてるはずですが、あの会見が国民が納得する報告なんですか?

www.cj-fund.co.jp

◆出資を受けようとする企業が満たすべき基準(投資基準)
①政策的意義
②収益性等の確保
③波及効果

◆機構が定める事項
①投資事業全体としての長期収益性の確保
②目的の範囲内における適切な分散投資
③民業補完の徹底、民間資金の確保
④民間のノウハウを最大限活用した運用、ガバナンス確保

◆政府の関係施策等との連携

などが規定されてますよね。


特に国民についての説明について、具体的にはこのように明文で規定されています。

③投資事業を行う組合等に対して出資等を行う場合には、当該組合等が政策目的を踏まえて適切な投資を行うことを契約等により担保するとともに、必要があると認めるときは報告の徴収を行う等適切にフォローアップを行うこと

個人及び事業者に関する情報の適正な取扱いに留意しつつ情報公開を一般に行うことで国民に対する説明責任を果たすとともに、機構に出資する国や民間事業者等に必要な説明を行うことにより、その運用の透明性を確保すること。

もしかして「適切だった」といえば説明責任を果たしたことになるとでも思ってるんでしょうか。
ちゃんと吉本から今回の件で報告の徴収を行いましたか? 必要十分な情報公開を一般に行っているといえるのですか?


テレビ見てないからわかりませんけど、マスコミはこの投資基準についてちゃんと説明責任を果たすまで、ちゃんと機構を追及してほしいです。


現社長の北川さんは2018年からの就任なので、それまでの投資については判断を保留するにしても、規則に基づいて透明性を高めてほしい

www.musicman-net.com

そういう意味で、今回のラフアンドピースマザーへの投資については、
別に記者会見でなくてもいいので、ちゃんと資料としてもう少し国民に説明をしてくださってもよいと思います。


正直今まで無関心でしたしわからないことが多いので、あまり強くは言えませんが、
こちらとしては、今回のクールジャパン機構の北川さんの記者会見には
非常に不安・不満を感じた、ということは表明しておきたいと思います。


おまけ クールジャパン機構の前に存在した、破綻したJDC信託についても少しだけ

www.animeanime.biz

facta.co.jp

コンテンツ産業を育成する名目で旧通産省の支援を受け、98年に設立。00年、東証マザーズに上場し、信託業法改正後の06年には第1号の映画ファンドを組成。『フラガール』などの作品がヒットし、一躍脚光を浴びた。しかし、幸運は続かない。じきに鳴かず飛ばずとなり、高リスクの自己投資のファンド運営に傾斜、業績を悪化させた。

08年に入ると不祥事が続出。6月には従業員がファンドの出資金の一部を持ち出し、金融庁から最初の行政処分を受けた。09年2月には、03年から繰り返していた複数の会社との循環取引による粉飾が発覚し、過年度の決算修正を余儀なくされた。赤字続きのうえに信用力が低下。増資しか存続の道がなくなっていた。

同社の窮状に救いの手を差し伸べたのは、シンガポールのSPCであるJCMインベストメントマネジメントが管理するファンド「ゴージャス・グレイス・インベストメンツ」。昨年12月増資に応じ、51%超の筆頭株主となる。ところが、JCMの土屋太郎代表は「おっかない仕手筋と関係が深い」と噂される人物。これを契機に、土屋氏が送り込んだいわくつきの輩や大株主の動きが物議を醸すことになる。

brog.keiten.net
www.fsa.go.jp


今回のクールジャパン機構はどこが音頭取ってやってるのか知りませんが、
一度類似の取り組みが失敗してる以上厳しい目で見られるってのはわかってるはずなのに、なんでこんなに強気なのかが私にはよくわからないです。