タイトルの説明をする前に、このブログにおける「互助会ブログ」の定義を行います
互助会ブログができるまで
はてなブログはご存じの通り「短期間で3ブクマを集めれば新着エントリー入りする」という仕組みがあります。
このため、はてなブログを始めたばかりの人は「3ブクマしてくれる仲間を集めれば毎日でもホッテントリできる」「返報性の原理を利用して、あちこちにはてブしまくってたら、はてブを返してくれるやつがいるはず」と考えます。
その上で、自分に自信がある人であれば「しばらくしたら通用しなくなるだろうけれど、ある程度固定読者を集めたらそのあとは自分の実力でどんどん伸ばしてやる」とか「はてブで生まれたつながりをtwitterにもっていけば、はてブブーストが使えなくなってもtwitter経由でPVを確保できる。
あたりまで考えます。
最初はすべてが右肩上がりで楽しい1か月目
こういう人はだいたい自分のブログを書きながら
・一か月~二か月かけてはてブ巡業・はてなスター名刺交換・読者登録マラソンなどを行います。
・はてなブログ上でも頻繁に読者登録増加報告をしたりPV報告をしたりします。
・ブログ上でもブクマしてくれた読者との絡みを行います。
こういう行為をやってる人が互助会ブロガーです。私は互助会イコール全部ダメだとは思っていないので定義は広くとっています。
こういう人は結構たくさんいます。「他人とのコミュニケーションより自分のブログ頑張れよ」と思うのですが、読者数が増えたり、他の人からはてブもらうのはうれしいから、まぁ多少はね。これについてはもうはてブの運営側の問題であって、よほど露骨なものでない限りブロガー側に罪はないと思うようにしています。
実際に、こういう風にやれば1~2か月の間ははてブがたくさんつき、読者数が順調に増え、スターもたくさんもらえます。自分では一切やったことないけど、そういうブログはたくさんあるので何となくわかります。
はてブブーストの快楽に負ける2~3か月目
そうこうしているうちに、当初は「ある程度集めたらブログ記事の内容で勝負しよう」と思っていたはずなのに、はてブの快楽に負けて、記事を書くことよりも「読者数を増やすこと」「はてブを集めること」「ブログで読者とキャッキャウフフすること」にのめりこんでしまい、ブログというよりはSNSみたいな使い方に移行していく。
そういうブログはたくさんあります。
私はこの段階の互助会ブログはそれほど問題だと思ってません。本人がそれで満足して、そのあとはSNS的な使い方に徹するというのであればそれはそれで一つの使い方でしょう。
はてブのアルゴリズムは最近対応が早く、1か月半~2か月もすると返報性でブログを集めてるブログは新着エントリから排除するようになっているので、その2か月で集めた友達と仲良くする分には何の問題もないでしょう。
「互助会ブログは3~4か月で賞味期限が切れる」の意味が分かった後にどうするかでその人の器がわかる
さて、このたりではてブの恩恵は完全になくなります。先に「はてブ」の恩恵を全部前借りして使い果たしてしまってる以上、ここから先は自分の実力と向き合う必要が出てきます。しかも、ここから「PVや読者数増加」というご褒美なしで。
「互助会」行為によって伸びてきたブログはここで急ブレーキがかかります。PVや読者数の増加はピタッと止まり、それをモチベーションやブログのコンテンツにしていたブロガーは、ネタもやる気もなくなってしまいます。
「異世界転生もの」でいうと、最初に「チート」を使って序盤においしい果実を味わう展開だったのに、そこから先に物語を進める推進力となる要素がなくなってしまったような状態とでもいいましょうか。
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これは「パイロットの自信曲線」というものです。
互助会ブロガーの場合、自信のピークもブログに関する数字の伸びも、すべてのピークが始めてから3か月くらいのところに来てしまうのです。まじめにやってる人は、慣れてきたかわりに自信を失いつつある頃に徐々にPVがついてきてなんとか踏ん張れるのですが、互助会ブロガーにはひたすらつらい日々が続きます。だから、いきなり出てきてイキってる人たちは、3か月~6か月くらいで急速にトーンダウンして、多くは消えてしまうのです。
ある意味、はてなブログの現状は、互助会ブロガーにとってとても残酷だと思う。
ここから持ち直せるかどうかでその人の器がはかられます。
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互助会ブロガーさんも、これと同じように、一度行き詰った後どうするか考えないといけません。
スランプに陥った互助会ブロガーさんは、もっとなろう原作作品を読んで勇気をもらって踏ん張ってほしい
「互助会ブロガー」がダークサイドに落ちやすい3~4か月目
残念なことですが、互助会ブロガーの中には、異世界転生でいうところの「野盗」や「初心者狩り」に落ちぶれてしまう人が時々います。 例えばこの作品の序盤に出てきたやつとか。もっと有名なキャラでいうと「ハンターハンター」に出てくるトンパさんですかね
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「みんなでキャッキャウフフ」だけで満足したり、上で挙げたような前向きな方向に行くのではなくて「ネットでできたつながりを金やPVに変えたい」という即物的な欲求がムクムクッしてしまう。
こういう人はね。いけすかない空気出てきますね。私が互助会の中でもダメだといっているのは、この段階です。「ダークサイドに落ちた互助会ブロガー」です。
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この段階に来ちゃった人は、自分をすごい人間であるように見せかけようとしたり、わかってる感をだそうとして口調が上から目線になったり、先生ぶった振る舞いを取り恥じる人もいます。プロフィールが変な肩書だらけになったり、身の程をわきまえずいろんなところにかみついたり。
こうなってしまうと、その先にまともな方法で伸ばしていくのは大分しんどいと思います。
「魂を揺さぶるヨ」さんや「ポジ熊」さんのような事例のように、うまくフェイドアウトしつつも更新を絶やさず突き進むことで道は開いた実例はあります。ですが、彼らと同じ努力ができた人はそれほど多くないようです。(私はどっちも大嫌いですが、それでも、批判されながら黙々と我が道を進んできちんと成果を上げるところまでもっていったのは素直にすごいと思う。好き嫌いは抜きにして敬意は持っています)
最初に簡単に読者数を獲得する方法があれば使いたくなるのはわかるけど、本当に自分に合ってるかどうかはよく考えたいよね
結局のところ、自分の書きたい内容とか自分の興味のある分野に興味を持ってくれる読者さんをコツコツ集めないと、長く続けるのは大変です。返報性で集めた人は「施し」とか「お返し」を続けないと維持できないわけでそういうこと考えながらブログ書くのしんどくない?
だから「短期間でこんだけ数字伸ばしましたドヤ」みたいなブログって、一見すごそうに見えるけど、長続きしないんですよね。始めたばかりの人にとって、そういう人がすごそうに見えるのもわかるし、自分もはやくたくさんの読者さんに診てもらえるようになりたいってのはわかるけど、ゆっくり積み重ねていった方がいいと思いますよ。自分の書いた文章をたくさんの人に読まれるって、いいことばかりじゃなくて割と面倒なことが多いので、よほど自信があるのでなければ少しずつ慣らしていかないとメンタルしんどいと思います。
賞味期限が切れた互助会ブロガーさんが、その後どうするかは興味深い。
昨日一人互助会ブロガーさんがはてなブログやめてワードプレスに移籍されることを決意されたそうですが。
・はてなブックマークの新着エントリーはブログ開始から3ヶ月まで。
・はてブ砲でGoogle砲やスマニュー砲を簡単に着弾しやすい。
・新着エントリーがなくなったら、はてなブログで続けるメリットは無し。
だいたい私の仮説と同じような経緯をたどっておられるようで大変興味深いです。
ちなみに今一番私の中で熱い互助会ブロガーはこの人
私は常日頃からネクスト青二才を探しているのですが、なかなかそういう人は見かけないですね。
魁newsさんはわたしのブログにも巡回でよく来られてたので視界には入ってたんですが「よくある量産型テンプレ互助会ブロガーだな」くらいにしかおもわなかったです。「スベっていいとも」のブログをやってる人と同一人物かなとおもってたくらい。
一言でいうとオリジナリティ皆無。オリジナリティってのはそんなお手軽に獲得できるもんじゃないです。他人の善意に乗っかってウェイウェイテンションでオリジナリティの薄さをごまかしてる人はあまり好きじゃないです。
たぶん魁さんにもいいところたくさんあると思うので、地に足つけてそういうところを表に出していってほしいと思います。
一方で、最近の互助会の最先端はこういうのだと思ってます。
【祝】ブログ連続投稿100日達成! - ストイッククラブ
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今はひたすらにPVを集めてるだけみたいですが、この人がどういう形でEXITするのかひそかに楽しみにしております。