まぁすでにニュースで見たという人もいると思いますが、韓国の来日客数がなんといきなり前年比マイナス48%に!
いきステの既存店が前年比64.8%(35.2%下落)という悲惨な数字で「ギャー!!!」ってなってましたがそれよりもすごい減少幅です。
実際直後から騒がれていたのでやばいのはわかってたと思いますが、先月はまだマイナス4%くらいだったこともあり、今月のこの数字はインパクトがすごい。
大韓航空が発表した日本との路線見直しに含まれた関空では、韓国から日本への旅行予約の半分がキャンセルされるなど韓国人訪日客の減少が顕著になりつつあります。関西国際空港は日韓関係悪化の直撃を受ける形となりました。https://t.co/1fU7anQUeR
— 産経ニュース (@Sankei_news) August 20, 2019
さて、ツイッターとかだと韓国の数字だけが画像で回ってきて元データがどこにあるかわからないって人もいるかと思うので、確認できるサイトだけ共有しておきますね。
国別の対日訪問客数の統計はこちらのJNTOが公表しています。
隣国ということもあり、韓国からの来日客は非常ーーーーーーに多い。その48%が大幅に減少してこれはやばい!観光業\(^o^)/オワタ ってなるかと思いきや実際は全体でマイナス2.2%です。
なぜかというと表を見れば一目瞭然で、ほかの国からの観光客は軒並み2割伸びてるからです。
多分ニュースでもこの話題報道されてると思うんですが、きちんと日本全体で考えるか、とりあえず韓国が減ったって騒いでるかでそのニュースとかコメンテーターの質が測れるような気がしますね。
日本に行くのをやめた韓国人は代わりにどこに行ったのか?
この資料の面白いところは、日本側からだけ見たレポートになっておらず、各国の旅行者がほかにどんな国に行ってるかも見ています。
例えば韓国だとこんな風にレポートがされています。
①最近の日韓情勢もあり訪日旅行を控える動きが発生していることに加え、
②韓中関係の改善による中国への渡航需要の回復や旅行先としてベトナムが人気になるなど海外渡航先が多様化していること、
③韓国経済の低迷もあり、(出国客の母数がそもそも減っており)訪日者数は前年同月を下回った。
①だけかなと思ったら、②や③といった事情があるということがわかりますね。
人数だけでなく「単価」も見てみると面白いです
さらに、この資料だと人数だけを見ていますが、
韓国から日本は本当にカジュアルに来れていたらしく一回当たりの旅行支出は少なかったようです。
訪日韓国人の7~8割は個人手配
— 中国住み (@livein_china) August 20, 2019
その往復航空運賃が25,000円程度ということと日⇔韓 間の就航数を考えるとかなりの割合がLCCと推測
そして、日本での一人あたり平均支出額は5万円を大きく超えると読み取れるけどどうでしょ(JNTO 訪日旅行データハンドブック 2018より)https://t.co/0qKG5LXfi0 pic.twitter.com/MrnWIxy9cg
訪日外国人客数⬆️「7月 月間で過去最多」🎉
— にこそく(市況民) (@nicosokufx) August 21, 2019
7月 訪日客 +5.6%増
中国⬆️+19.5%
韓国⬇️-7.6%
8/21 WBS
減るのかと思ったら増えているとは😳 pic.twitter.com/YeI3X00CEW
そういう意味でも、中国の訪日客が4割減少したら本当に\(^o^)/オワタですが、
韓国については人数ほどのインパクトはないようです。
とはいっても、日韓間での海外ツアーがメインの企業がもしあれば死ぬよね?
当たり前ですが、真っ先に死ぬのは韓国のLCCです。
日本企業は大丈夫?といわれると韓国だけに依存してる会社は少ないからそこまで影響はない……
と言いたいのですが一社だけズバリそういう上場企業がありました。
www.travelvoice.jp
もともと韓国系の企業で、まさにこの日韓ブームに乗じて上場したのですが、
2018年4月=南北首脳会談のあたりをピークに株価がずっと右肩下がりに(IPOのアホ上げの反動でもありますが)
業績を見ても明らかに急激に落ちており、来期は大幅な赤字に。
航空券チケット会社は順調な時は無茶苦茶利益率高いんですが、傾くと一気に逝くのでね……すでにハナツアーの自己資本比率は53.4%→28.9%になる見込みです。
正直このままいくといきステよりやばいと思います。てるみくらぶになっちゃうううう!
自転車操業の末路【しくじり企業L】~てるみくらぶ~
完全にインバウンド便りになってるけど、インバウンド終わった後の日本はもう助からないかもね
ただまぁ、今の日本ってそれだけインバウンド頼りの経済ってわけでもあり、
この流れが去ったら本当に日本確実に終わるよなーとも思いますね。
もはや外国人に奉仕していろんなサービスを買ってもらわないと成り立たないくらい国内需要は細ってる。
このインバウンドが盛り上がっているうちに
「従業員の給料を値上げして国民の消費力をあげる」べきだったのに
日本の経営者の鈍感さや危機意識の薄さは我々の想像を上回っていました。
ますます海外輸出への依存度を高め、従業員への給与をケチり続けた結果
もはやインバウンドが去った時に国内需要だけだとほとんど経済を回す力がない。
日本の場合は、次のようになっているのです。
「企業の利益が増える」
↓
「企業は従業員の給料をけちる」
↓
「国民の消費が落ち込み国内市場が縮小」
↓
「企業は無理して輸出を増やそうとする」
↓
「ますます賃金が減りさらに国内市場が縮小」
韓国の来日客数が48%減少しても大丈夫っていうのはいい面でもあるんですが、そのくらい海外消費者への依存度が高くなっており、それがなくなったら終わる、という日本の状況はあまり楽観視できないと思いますね。
キミのお金はどこに消えるのか 令和サバイバル編【電子特典付き】 (角川書店単行本)
- 作者: 井上純一
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/08/28
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る