やしろあずきさんは不思議な存在である。(あくまで個人の感想として)漫画は漫画としては全く面白くないしTwitterやってても全く視界にも入ってこないので、私だけでなく私の知り合い(濃いオタク多め)も誰も読んでないようなのだ。
しかし、彼はネットでもトップクラスに人気がある。漫画を描いている人なのに、明らかに私の知らない世界に属する人なのである。今まで漫画界隈でこのくらい人気がある人であれば何か接点があるのだが全くない。そのことが逆にすごいなと思った。
彼の作品は、従来の漫画読み何人かに聞いても「何が面白いかわからん」とか「なんでこんなやつがウケてるんだ」と嫌われがちのようだが、彼らが描いているのは私達古い漫画読みが考えているマンガとは違う何かだと思う。
この点については、すでに小説家になろう作品がが市民権を得たように、絵付きのお話は我々が知っているような漫画でなければならないということはない。つまりやしろあずきさんたちが描いている、マンガとはとても呼べないそれでいて白ハゲ漫画とも違うアレは漫画界におけるなろう的ななにかであるわけだ。なにか新しいものを切り開いたすごい人なのではないかとは思っていた。
やしろあずきさんを支持している人たちの反応を見るに、おそらくあれは
・テレビしか見たことがなくて漫画の読み方をあまり知らない
・予定調和のテレビ番組やVTR的な内容を求めている
・しかしテレビを見るのはかったるいと考えている
そういう層にフィットする「テレビ番組の(良い意味での)手抜き・簡素化バージョン」だとワタシは思ってる。
多分に脚色を交えながら、大泉洋みたいなノリを小刻みに連発するといったところか。ネット側に寄せて語るなら一人で「痛いニュース」のようなノリを延々とやってるような感じだ。実際読者層は重なっていると思う。
ここにマンガでもテレビでもリーチできていないフロンティアがあったわけだ。
この新領域を見つけて他の人が追随できないレベルまで伸ばしたわけだから並の才能ではない。本当にすごいと思う
https://twitter.com/Mochigai/status/1202788372273451010
このツイートなど見るに、現実においてランスみたいに傍若無人な振る舞いを期待されているのだろうか。なんというか本当になろう系なのではないか。この人を応援しても自分には見返りないと思うのだが、強い人に一体化してヒャッハーしたいのかもしれない。
ただ、悪く言えばやしろあずきさんの作品は、成り立ち自体が脚本ありきのヤラセや芸能人の身内ノリ主体のテレビバラエティ番組を縮小再生産したものとなっている。放っておけばステマ方向に進むのは自然な流れであったといえる。それが今までは有耶無耶になっていただけで。テレビだったら許されないものがネットだから見過ごされていただけだ。
だからこそステマには慎重であるべきだったわけだが、当の本人たちも意識がゆるゆるであった、というあらゆる意味でテレビの劣化縮小後追いの動きを繰り返してしまった事になる。
フロンティアを攻めていたはずなのに、劣化版テレビの人になってしまったら面白さもクソもない。やしろあずきさん自身に対して許さないとか叩きたいとは思わない(特に被害受けてるわけでもないし)けど、これ見るくらいならテレビ見たほうがマシやなとは言いたい。
やしろあずきさんは「執行役員」であって「取締役」ではない
やしろあずきさんは「執行役員」です。
この月収、連載がそんなに安いんかって声が上がってましたが連載をほぼ断ってるってだけで全体的にwebの原稿料は上がってきてると思うよ!
— やしろあずき@月曜日西A-60ab (@yashi09) 2019年8月29日
そしてツイッターが終わったらこれらは全て消えるのでここに記載はないけど会社役員やビジネスやってます。保険。
コーンリース業は月2万ほどです。 https://t.co/FNkE5Ck118
プロフィールにもこう書いてある。
株式会社グランツアセット(おたくのやどかり)執行役員/株式会社wwwaap外部執行役員
・取締役…会社の重要事項や方針を決定する権限を持つ。
・執行役員…決定した重要事項を実行する役割を担う。重要事項や方針を決定する権限は持たない。執行役員は、法律上の明確な位置づけはなく、単なる敬称であり、従業員。
もちろん、執行役員といっても「管理職」ではあるので、管理してる範囲が関係していれば責任はあります。
まして怒られたから次からはやりません、という姿勢で乗り切ろうとしてるあたり、社会チョロいと思ってそう。
お母様に怒られる芸の前ふりならいいけど、これでお母様がスルーするならお母様共々クズだなってなっちゃうので実在の人間を切り売りするのって大半だね、、、
あと、この人の場合、ステマよりも、無知な自分のファン相手に、自分が経営層側の人間だと誤認させておたくのやどかりのサービスを宣伝しまくっており、そちらのほうが倫理的に問題がある気がする。
読めばPRだとわかるやろというのは擁護になってない。特にtwitterでのマンガ広告のステマはそもそも規約違反なので絶対にNG。
あるコンテンツを評価する際に、「これは広告かどうか」を第一基準とする層というのはたしかにたくさんいて、そういう人に「広告でも面白いものはたくさんありますよ」とか「貴方が多くのWebサービスを無料で使えるのは広告があるからですよ」と言っても意味がないわけです。
「広告だから信頼性が低い」と考える層は、ことほど左様に根強い。
一点目と二点目の話は繋がっていて、「タイトルに【PR】と入れるのはどうなの問題」がいつまでたっても前に進まないのは、この「品質を第一基準とする層」と「種類を第一基準とする層」の断絶が大きいからなんですね。
ここからは蛇足ですが、個人的にはこの断絶を埋める歩み寄り策はひとつしか思いつきません。記事広告には(【PR】=「これが広告かどうか」ではなく)製作者名を必ず入れる、です。
どいつもこいつも「読めば分かる」って主張してるけど、それって読む前には分からないって事だろ。読む前から分かるように「PR」もしくは「提供」って書け
https://togetter.com/li/1439543
特にマンガはこれ必須でしょう。
文章と違って「1コマ目を読んだらとりあえず読む」ことが多いです。
それで「読めばわかる」というのはダメです。
実際アナ雪のPRマンガは数個読みましたがPRだとわかっていたら読みませんでした。
1つを除いてどれもおもしろくなかった
これ、作者の実力の問題というよりおそらく内容が規定されていたことが原因だと思います。
マンガってページ数の割には「言語的な情報」は少ない(視覚的情報は多い)ので
発注主が内容を規定したらどれも似たような内容にならざるを得ません。
なので、PRマンガほんとにつまらないのが多いです。
ライジンとかいうドリンクの漫画も1つを除いてクソつまらなかったです。
私の主観の時点はどうでもいいですが、そもそもtwitterの規約的にアウトだというね。
正直今回ステマに参加した人たち、一発でアカウントBANされても文句言えないと思うよ。
どうでもいいけど謝罪の仕方がひどすぎワロタ
批判されてるけどやしろあずきさんが一番まとも。
まぁたまたま今回やってなかったからだとは思うけど
「何がNGだったか」を明言しているし、今後二度とやらないということも述べてる。
逆にこれは最悪。
今回の件に関して pic.twitter.com/QdOtzSxGIy
— お肉おいしい@6/7本発売 (@029_umai) 2019年12月5日
批判してる人が何を問題としてるかが分かってない上に画像お詫びという火に油案件。
まぁ別に私はこの漫画家さんに恨みはないし、そもそも今回の件で被害も受けてないので許すも許さないもないけど謝罪としてやってはいけないことをほぼすべてやってる。
誰かこの謝罪の仕方が最悪だって教えてあげてほしい。
ポイントは、「相手にとっての最大の最大の関心事」をいちはやく発見することだ。
言ったか、言わないか?」は自分にとっては大問題だ。だから最初の例のように、「言っていない」を連呼するようになる。
しかし、「言ったか、言わないか?」というのは、表面的な問題で、相手を傷つけたり、煩わせている、最大の問題は、一段深いところにある。
身の潔白を証明しようとやっきになるより、まず共通の価値観を探し、しっかり意思表明して通じ合うこと
謝罪をするときに「自分は悪くないもん」と主張するために屁理屈をくっつけるのは悪手中の悪手。
ましてそれを自分側にしかわからない事情の問題にしてしまうと、「あ、こいつ全然悪いと思ってないな」と判断されます。
実際こういう些末なところをごまかそうとする当たり、全然悪いと思ってないんでしょうねこの人。
ちなみに、このことから今回のステマについて「連絡ミス」という線は信用できません。
https://japanese.engadget.com/2019/12/06/2/
今回の件発注主はクリエイターに謝罪をすることを強要しつつも、どういう点が問題であるかを説明してなかったようです。
謝罪文の文面が類似しているにも関わらず、社会経験が乏しい人が素で謝罪文書にアレンジを加えた結果、内部の事情が知れてしまうという結果になっています。
なにからなにまで杜撰でほんとにひどいなーってわくわくしますね(笑