作者さんが新連載で「格ゲー」を題材とした百合マンガを描いていらっしゃる、というので
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予習的な意味で前作の「柚子森さん」を読んでみたのですが……
「柚子森さん」5巻 pic.twitter.com/Kd5MCO5KoE
— 江島絵理˙ᵕ˙ (@nebukur0) January 7, 2020
思ってる以上に格ゲーガチ勢じゃねえか(笑) ※2巻でもガチ格ゲ対戦描写があります。
といっても、別に格ゲーばっかりやってるマンガではなく、
殴り合いのように「激しい」恋愛バトルが繰り広げられるマンガです。
少年漫画のようなノリで恋愛が描かれてるので、すげえ読んでて楽しかった
これについては作者さん自身が明確にコンセプトを説明してくれています。
ある日ふと思ったんですよ。
「恋愛マンガって実質バトル漫画じゃない?」
少年マンガを見て育ちました。
もちろん好きで読んでたんだけど
「少女漫画なんてしゃらくせえ」的な自意識もあった気がする。
だから、漫画を描くようになって恋愛ものに挑戦したくてもハードルが高かった……ところで、バトルものっていろいろありますよね。
不良が拳で殴り合うものもあれば超能力で殴り合うものもあるし。
料理で殴り合うのも、テニスで殴り合うのも、
野球でとばくで釣りで頭脳で、
いろんな題材で殴り合いが描かれてきたわけですが、
それでいうと「恋愛マンガ」ってアレ要するに恋愛で殴り合ってるのでは?
じゃあいっそバトルのノリで恋愛を描こう!とやってみたのが「柚子森さん」でした。
というわけで、そういう作品なのです。
作品自体は「私に天使が舞い降りた」みたいな感じです
ある日、女子高生の主人公が「猫」のように何考えてんのかわからん美少女に一目ぼれ!
この主人公可愛いんですが、柚子森さんがらみの時はガチでキモイです(笑)
とにかく全身全霊をかけて小学生の女の子を好きって気持ちを表現しています。
当然柚子森さんの前でも感情抑えきれなくなってて変態まっしぐら。
でも、柚子森さんは柚子森さんで主人公のこと気に入ってくれたみたいでハッピーエンド?と思いきや、ここからが、上で言われたような「殴り合いの恋愛バトル」になっていきます。
とにかく「淡い恋心」とか「言わないけど察して」みたいな繊細な感じじゃなく
お互いがお互いの「好き」を不器用ながらにドスレートにぶつけあって主導権の奪い合いをする感じが読んでてすげーーーー楽しかったです。
「しょーもない駆け引きで消耗しあう恋愛マンガはよんでても不毛!そんなことより野球うしようぜ!」みたいな少年漫画大好き人間な人にぜひ読んでみてもらいたいマンガです。
最後の締めもなかなか素敵ですよ。
柚子森さんはきれいになった。
毎日きれいになっていく。これからも、きっと。でも、私が一目で恋に落ちた、あの時の柚子森さんにはもう会えない。
二度と会えない。(中略)
日々変わってく。
知らないあなたになっていく。
毎日あなたを失って、
会うたび、あなたにまた恋をする。
普通の人は恋は愛に変わっていくものとか言うけれど
こういう風に考えられるならそれはそれで素敵よね。

- 作者:江島 絵理
- 出版社/メーカー: 小学館
- メディア: セット買い
余談……
っていうか、この作者さんのアシスタントの漫画読んだことあったわ。
私もしかしてこういうわかりやすい百合が好きなのか?
www.tyoshiki.com
いや別に繊細な百合マンガだってそれはそれで好きなはずなんですが、、、こういうストレートに殴り合いするみたいな爽快な百合マンガももっと読んでみたいです。ご存じの方いたらぜひ紹介してください!