頭の上にミカンをのせる

マンガアニメ大好き兼業投資家の日記です。WORLD END ECONOMiCAアニメ化のCFを応援しています。

「ビジネスとしての」こんまりメソッドがいかに巧みであるかという話

jp.techcrunch.com
アメリカのVCからの資金調達は続報がないので、結局アメリカじゃなくて日本の楽天がバックアップになったということでいいのかな?


正直こんまりについては以下のまとめ以上の知見がありません。なので自分で無理やりひねり出そうとせずに全面的にこの記事に依存します。

正直私の記事はどうでもいいので下のまとめ読んでください。
togetter.com










もともとはかなり限られたターゲット層向けに特化したものをうまく大衆化させている

彼女の経歴は別のところで確認したけどこのまとめの通りで間違いないと思います。

①もともとは富裕層向けマンツーマンのコンサルティング事業だったのを、(2006年リクルートエージェントでキャリアをスタート)
②内容を一般OL層向けに薄めて本出してベストセラーにして(2010年)
③競合の多い日本語圏では子育てママの顔して「手帳」を売り(2014年に結婚)

https://twitter.com/okadaic/status/1043512439436967936

人生がときめく魔法の片づけノート

人生がときめく魔法の片づけノート

  • 作者:近藤 麻理恵
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2018/03/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

これはビジネスとしての理想形だと思います。
しかし、なぜこんまりさんにそれができたのかが気になる。


ロジックがカチっとしているうえで儀式などのスピリチュアルな側で包むという人間理解に基づいたメソッドになっている

・こんまりさんの本読むとわかるけど、ひとかけらもフワフワしてないからね。容赦ないからね。

・こんまりは人間はロジックでは動かないということをよく知っていて嫌いじゃない。

・感情をロジックのガワでくるむとモラハラが出来上がるのだけど、こんまり氏は逆でロジックを感情のガワでくるんでる感じがして好感が持てる

・習慣でできあがった環境を変えるには儀式が必要だし、これ完全に正しいなって思った

もともと片付け雑誌を子供のころから読んでいたことや、卒論でも片付け掃除をメンタル面から分析していること、「富裕層向けマンツーマンのコンサルティング事業からスタートしていることなどからロジックだけに頼らず客を動かすためにどうすればいいかを最適化していったらこうなったのかな……。


ベネフィットの上の「通過儀礼」という体験を売っている

日本の他の売れ筋が「楽してダイエット」などのコンプレックス刺激系であったり、「テクニックや知恵」を売るのに対して、高度な体験を提供する。普通に考えれば顧客にコストや手間を要求すると売れないが「その努力や手間」そのものが売り物になっている。

こんまりメソッドは「誰でもいつでも実践できるけれども、いざやってみるとそれほど簡単ではないからこそやり甲斐も感じられる、伝統儀礼が消えゆく現代に個人が新たな自分に生まれ変わるための通過儀礼」

通過儀礼の三段階:分離・過渡・統合をふまえると

[分離]モノを捨てる=過去の自分との決別
[過渡]残ったモノを収納=モノとの関係の再構築
[統合]ときめくモノだけに囲まれた新たな自分の誕生という感じでしょうか。

通常、過渡期には義務や訓練が課せられるが、こんまりメソッドでも同じ。

地域に合わせてきちんとローカライズしている=目の前の人に合わせて必要なものを提供するを徹底している

日本では「断捨離」という言葉を使わず、日常レベルに根差したレベル以上のスピリチュアル要素を廃し、かつ収納に寄ったアドバイスを重視する。

アメリカではむしろスピリチュアル要素を切り口として意図的に使い、その上でロジックに誘導するなど使い分けがすごい。

④英語圏では禅的思想の体現者として「免状」を授与する、まるで隙がない……

スピリチュアルを排したのも、後から少し足したのも、「戦略が上手い/マズい箇所が少ない」という感想になるんですよね。これは好き嫌いの話ではない。西洋圏で禅がブームになった過程とかをよく研究してるのだろうなと思う。

https://twitter.com/okadaic/status/1043512439436967936

彼女の片づけメソッドのうち、家が狭くてごちゃつく日本読者に刺さるのは収納パートだが、アメリカとにかく家が広大すぎ物が膨大すぎだから、断捨離パートが注目される。

https://twitter.com/okadaic/status/1085897270208299008

簡単に宗教とか信者ビジネスというが、スピリチュアルのさじ加減が異常にうまい

⑤ビジネスモデルは完全に新興宗教のソレです。日本人は「宗教」と言うだけですぐアレルギーになりがちだが、私はこの転身に本当に感心しているよ。思想をビジネスにできる稀有な存在だ。

https://twitter.com/okadaic/status/1043512439436967936

私も書籍の断捨離については完全無視したけど、彼女が教祖として優れているのは下手に電子化しろとか言わないことなんだよね。省スペース化とか全然関係なく、とにかくひたすら「縁切り(感謝を捧げて捨てる)」の高揚を説き続け、購入時ではなく捨てるときに直感を信じろと説くのが上手い。脱帽

こんまり、依頼者の話にはすぐ反応を返す(リスニングはできている)けど、理想の家作りについての「質問」は必ず、メソッドを編み出した彼女自身の母語で問いかける。その呪文のような「お言葉」によって家の中が再定義されていくような感覚を味わう

というわけで、本は読むつもりないですが、せっかく今はネトフリ入ってるので自分も映像観てみようと思います。