おっこは新生活と若おかみ業を通して色んな人と出会います。そして出会った人達と心が繋がり、グローリーさんはピンチに駆けつけてくれるし、最後の神楽の場面ではあかねも再訪してくれています。新しい友達も揃っている。
— 齋藤 雄志 (@Yuusisaitou) May 21, 2020
両親の幻影は消え入る寸前、最後に「お前は一人なんかじゃないよ」と言う。 pic.twitter.com/G058MlozVQ
全体的な論旨として私はこのまとめ好きです。このまとめ読んでいる最中「ぼくの地球を守って」あたりを思い出しました。
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ただ、現実問題として「秋野真月」と「グローリー様」というチート的存在がいないとおっこは詰んでたと思うんだよね……。
この年頃の女の子にとっての両親の喪失って、代替となる存在なくしてカバー不可能だと思うのですが、
・グローリーさんが友人・母性・大人・日常の外の楽しみなど、ほぼすべてを与えてくれたこと。
・秋野真月という存在が、「若おかみ」という生き方のモデルケースを提供してくれていること。
この二人の非現実的な力業で何とか強引にハッピーエンドにもって行った感じはします。
この二人、SF系エロゲの主人公並みに現実離れした救済パワーを持っていて、圧倒的寓話性が高まりますよね。特にグローリーさんは物語内では明かされてないけど絶対におっこを救うために何回も世界をループしてると思うねん……リーディングシュタイナー持ちだと思うねん(妄想)。
この二人が日銀による無限買い支えなみに強すぎるんですよね。
そのせいか、物語における「環境が人を作る」「役割がおっこを支えた」「滅私奉公の哲学」といわれても
二時間という作品中における説得力はやや低めかなと思ってたりします。
実際、おっこが致命傷を追いかけた時に限って二人ともいなかった(ブラックアウト期間)でしたよね。
じゃあ「真月」とか「グローリー様」的存在がいなくておっこが「滅私奉公」精神や「周りとの絆」のみで頑張ろうとするとどうなるの?っていうのが「フルーツバスット」の本田透なんじゃないかなと
私の中でfateの「衛宮士郎」よりも重症かもしれないって思った数少ないキャラクターですね。
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今もアニメ放送中なのでネタバレ自粛しますが、この子、完全に壊れてましたよね。
序盤を見てもらえばわかる通り、彼女とにかく自分を殺して周りの人に奉仕することで何とか自分の心を保ってましたよね。
ベルセルクの世界に生まれていたらモズクズ様の配下として活躍していたのではないかと思うレベル。
私11巻くらいまではリアルタイムでむさぼるように読んでましたが、
そのあたりから本田透の抱えてる闇が深すぎて、完結するまで結局続きが読めませんでした。
幼い子にとって「両親の突然の死」というものの重さ(しかも自分に責任があると感じてしまった場合)は想像を絶する
まぁこの子の場合、自分が「被害者」でいることさえ許さずに自分を責め続けていたからなおさら。
ちゃんと自分を大事に思ってくれている友達もいたし、
草間家で、干支のみなさんが大事に扱ってくれてもなお、
あまり癒されることがなくひたすらに自我を押し殺して明るく振舞って。
こうなってしまう可能性もあるよね、と。
私も想像しようがないので、こういう事例から比較して推測するしかないのですが。
何が言いたいかというと作品を見て感じることとか楽しみ方は人それぞれだってことですね
私はどんな形であれ、おっこが救われた表情をしているだけで、
この先に幸せを掴めそうな予感を感じさせる終わり方になっているだけで
それはとてもよかったなと思うのです。
私が言えるのはそれだけです。
参考までに、映画館でみた直後の感想。
www.tyoshiki.com
これについて、周りが、おっこがかわいそうだとか虐待だとかごちゃごちゃぬかすタイプの話じゃないと思うンゴ。
自分がこの作品のとある点がひっかかって楽しめなかった、というなら別にそれはそれでいいじゃないですか。
それはそれでその人の感性とか大事にしてるところがわかってよかったじゃないですか。
そこで、「これは虐待として解釈しなければいけない」とか「楽しんでるやつはおかしい」みたいに
自分の解釈だけが正義だと言い出す人がいたらそれだけは嫌だなって思いますね。
他にもこの話に関しては
「うさぎドロップ」とか
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「砂時計」とか
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「海街diariy」とか
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「花の名前」とか
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いろいろ語りたいこともあるけどきりがないのでやめておきます。