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「キッズライン」の話、あるいは「マッチング特化型サービス」についてはもうちょっと慎重になったほうがいいのではないか?という話

topisyu.hatenablog.com

私も去年の夏ころにキッズラインについてきなくさい噂を聞き(レビューシステムの件)
それからちょこちょこと調べてたことがあります。

今回の事件を受けてちょっとまとめを作ろうかなと思ってたんですが、
topisyuさんががっつりまとめを作ってくださったので、この記事を支援させていただこうと思います。

これほんとに大事な記事なのでぜひしっかりと読んでほしいなと思います


マッチングサービスは基本的に「当事者間」にリスクや責任を押し付ける構造になっていることをよく理解してほしい

昨今は猫も杓子もC2Cサービスで、キッズラインもその一つです。
しかし、キッズラインが提供するC2Cサービスは、シッターと親とを繋げるというかなりリスクの伴うものです。
宅配便や外食でもたびたび問題は起きることはあるけれど、
自身では被害を口にすることが困難な子どもを第三者に預けることを仲介するのは、経営する側にかなりの覚悟と、そして当然ながら仕組みが必要になります。

ただ、私が極僅かな期間で調べ理解した限りではありますが、覚悟と仕組みは私にはあるようには見えませんでした。

現在はマッチングサービスやマッチングアプリ全盛期です。

www.nikkei.com

なぜかというと、自分たちはマッチングを提供するだけで、あとは当事者間でよろしく、とやればいいからね。

kabumatome.doorblog.jp
www.excite.co.jp

今までこの手のマッチングビジネスは信用第一でした。
そのため情報提供だけでなくいろんなアドバイスや保証・丁寧なケアを行い、そのために高い人件費がかかっていました。


しかし、なんでもIT化・効率化の時代にそんな悠長なことは言ってられません。
そういうサービスから「信用なんて要らねえんだよ。情報提供してマッチングする。後は当事者で勝手にやれ」
という仕組みにする代わりに値段を従来のサービスより大きく下げる。

使い方の説明すらありません。そういうのは全部アフィリエイター任せ。

自分たちはただプラットフォームを提供してるだけという形で固定費を徹底的に抑え
スケールすればそれだけ利益につながるというサービスの方が資本主義においては大歓迎されます。
かくして、この手のビジネスは資金調達が非常に容易であることからどんどん増えていってます。



「派遣」の仕組みが必要なビジネスですらマッチングサービスに置き換えが進んでいる

はてなの皆さんは、仕組みもろくに知らずに派遣ビジネスをさげすむ人が非常に多いですね。

ただ、みんなが中抜きと批判している「派遣」ビジネスは、業種によりますが
ああ見えてちゃんと信頼性を重視するビジネスにはなってます。

法律上、派遣会社は派遣する人に対して面接を行い身元も確認して雇用を行っています。
派遣企業がお金を払ってもらうのはあくまで顧客企業なので信用が大事です。
なので「派遣してはい終わり」ではなく、ちゃんと顧客・派遣者双方に対してのフォローも行います。
なにより、問題があれば派遣会社側が責任を取ります。問題対応から穴埋めまでかなり大変です。

基本的には金を払ってくれる企業側を重視しますが、
サービスの信頼がなくなるとまともな人が登録してくれなくなりますから
派遣者自体に対しても誠実に対応しなければならないというインセンティブは存在します。


問題となる「中抜き」についてですが、これは企業の信用力、オペレーションの質やどの程度のサポートを受けられるかにかかっています。

会計の知識が全くない人は、派遣によって自分たちの取り分から30%~40%引かれることに文句を言ってるようですがこれ勘違いも甚だしいと思います。
自分たちが待ってるだけで仕事を紹介してもらえるということのために企業がどういう負担をしているのか理解していない。

・企業への営業活動およびブランディングのための広報活動
・派遣社員に対する保険料などの支払い(これは中抜きのなかに含む企業とそうでない企業がある)
・登録システムの運営・維持
・面談や業務内容のフォロー
・サポートのために常にコーディネータを割りあてておくための人件費

などのコストを負担することで、派遣というシステムを行っているのです。

「単に紹介して30%も中抜きできるのは美味しい商売だな」と思ってるなら、その人はあまりにも仕事というものをなめすぎています。
そういう舐めた認識だから30%抜かれても文句が言えない立場に追いやられるんだぞと言いたい。

正直、派遣会社叩き記事のうち半分くらいはよくわかってないバカのたわごとだったり
アフィカスの宣伝であったりするので、そういうのに騙されない方がいいと思います。

とはいえ、ろくに仕事してないくせに50%近く中抜きしてるEとかWとかVみたいな企業は死ねばいいと思いますけどね!!


マッチングアプリは「安全性」や「信頼性」のコストをすべて当事者に押し付ける形で成り立っているのを承知した上で使わないといけない

その点においてマッチングアプリの「安全性」「信頼性」を担保するのは、利用者のレビューくらいしかありません。

しかし、この点においてキッズラインは最悪です。

キッズラインの公式サイトではシッター(サポーター)の評価を確認できますが、私が目視で100人ぐらいをチェックした限りでは、5点満点でほとんどの人が4.9点以上でした。しかも、個別での2点以下の低い評価がほとんどありません。人間がやることですから、時には低評価がつくことはあります。どんな名作アニメだって、どんな素晴らしい電機製品だって、どんな美味しいレストランだって、低評価はありえます。しかし、キッズラインでは低評価がほとんど確認できない。

(中略)

要するに親側からレビューを書くことになっていて、シッターは報復レビューができるということですね。報復レビューというのは相手に酷い評価をされたから自分も報復で相手の評価を下げるというヤフオクで先祖代々受け継がれてきた秘伝のヤツです。 親側からすればシッターには住所も家族構成・事情も知られているわけですから、悪いレビューを書くのは抵抗があるし、その上で報復レビューがされうるとなれば尚更です。の「安全性」「信頼性」を担保するのは、利用者のレビューくらいしかありません。

ただでさえ信用できないサービスにおいて、唯一頼りになるはずのレビューが信用できないものになっている。子供を預かってもらうという親にとってものすごく大事なサービスにおいて、しかも企業自体が信用できない中、唯一といってよいレビューにおいてヤフオクと同じ仕組みで問題ないと考えている。

そして、問題が起きたら、男性ベビーシッター全部を切るということで「誰が信用出来て誰が信用できないか全く判別できてない」ことを示し、さらに事件については報道がされるまで当事者にすらまともに伝えない。



これはキッズラインに限った話ではないと思います。

今もてはやされているマッチングアプリというのは、だいたいがこういうサービスだと思って使ったほうが良いです。

リターンは「従来のサービスから安い金額で利用できる」ことでありますが、その代わりにリスクは無限大にある。

自己責任ですむ「出会い系サービス」を自分で使うだけならともかく。

自分ではなく家族や子供まで巻き込むサービスにおいては、それなりの覚悟が必要だし、真剣にサービスを検討する必要があると思います。




まずいきなりマッチングサービスを試すのではなく、派遣の仕組みでやってるサービスから検討してみたらどうだろう?

正直、家事代行という分野でマッチングアプリを安易に使うこと自体があんまり好きじゃないです。

別に楽するなとか家事代行を頼むなということじゃなくて、マッチングアプリは初心者向きじゃないと思うということです。

信頼できるサービスはたくさんあるので、まずそちらを試してみたらいいのではないでしょうか。


家事代行のサービスを探す時も、

アフィリエイトサイトを見て直接申し込むとかやめましょう。

「料金」とかサービス内容だけを見るんじゃなくて、会社のHPを見て「スタッフ募集」のページを見るとよいと思います。

「サービス内容」について悪いことをいう会社はいません。そのサービスの本質はスタッフ募集の方に出ると思ったほうが良いです。


この記事にはアフィリエイトリンク貼ってないので安心してみてほしいんですが、

例えば歴史のあるサービスとしてこのあたりの仕組みを見てください。

bears-saiyou.net

smile-cathand.com


一方でこちらがキッズラインの求人ページです。

いろいろ見比べてみるといいかなと思います。


例えば

・マッチングされて派遣される人に対して会社は最低限の指導を行っているか

・社員同行があるか

・レビューの仕組みはどうか

とかをちゃんと見た方がいいと思います。





まぁあと、これはあんまり言いたくないけど、「経沢ブランド」という時点で私個人は全く信用できません。

kabumatome.doorblog.jp

トレンダーズの時もそうだったしね……。タイミングが違えばWELQが受けた断罪を受けるのはこの企業だった可能性もありますね。