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「まいてつ」の4年どころかその倍。約8年間ユーザーを待たせたゲーム「天ノ少女」が2020年12月に発売されるという話

については

「まいてつLast Run!」は

・延期も重なってユーザーを4年待たせた作品が

・多くのユーザーの期待値を下回った(評価している人もいます)ことにより

・その他の問題点まで重なって

今回の騒動につながったとシンプルに考えることもできます。



4年待たせただけでユーザーのハードルはここまで上がるということがまず大事ですね。



といっても伝わりにくいと思うのでエロゲ業界において「延期」や「販売期間が空きすぎること」がどのくらいリスクがあるかを説明したうえで

「ユーザーを8年待たせたゲーム」が今年の年末に発売される、という話をしておきたいと思います。


かつての延期四天王といわれた作品ですらだいたいユーザーを待たせた期間は最長で4年くらいだった

ちなみに、いままで最もユーザーを待たせたのは「サクラノ詩」の9年10か月

https://erogamescape.dyndns.org/~ap2/ero/toukei_kaiseki/usersql_exec.php?sql_id=1610

確実ではないですが私が知る限り二位はTSUKASAの「ETERNAL SKY」だと思います
dakuryu.sblo.jp



延期をするのは非常にリスクが大きい行為

他にもいろんなゲームが延期していますが、延期したゲームでパッとしたものはそれほど多くないですね。
efemeral.hatenadiary.org

延期すると作品がよくなるというケースはまれであり、基本的に延期するゲームを待ち受けているのは多くの場合爆死です。
「Eternarl Sky」も「そのままエタってた方がよかった」としか言いようがないクソゲーでした。


延期四天王が未だに名前が残っているのは「延期したにもかかわらず商業的に成功した」からです。
そのくらいみんなが期待して待っていて、そのうえでその期待に応えることができた会社はそう多くありません。


やはり延期を繰り返している会社は何かしら問題を抱えていることが多いです。
例えば『あかね色に染まる坂』や『星空へ架かる橋』などがアニメ化したことで知られるfengというブランドは延期常習犯であり、特に「星空へ架かる橋」というゲームは9回も延期していました。 この会社は良いゲームを出して固定客も多かったのに現在は消滅しています。

星空へ架かる橋とは (ホシゾラヘカカルハシとは) [単語記事] - ニコニコ大百科


「システム面」ばかり見て進化がないと言われれがちなエロゲ業界ですがその分「ニーズ」は著しく入れ替わっている

KanonやAirの影響で「泣きゲー」が人気だったのは遅くとも2007年~2008年ころまでで、安易な泣きゲーは2004年ころにはもう勢いを失っており、よほどシナリオがよくなければほとんど人気作はありませんでした。

延期なしで発売されていれば許容範囲だったかもしれないものでも、時期がずれるとそれだけでクソゲーになるのがこの業界です。「続編」がずっと出続けているのはむしろ「抜きゲー」の方であり、シナリオゲーは本当に続編が難しい。


そういう意味で言うと、曲芸商法で知られる「D.C.ダカーポ」シリーズはナンバリング4まで出ており本当にすごいなと思いますね。エロゲ界の「テイルズ」シリーズと呼んでもいいかもしれません。 今から思うとサブストーリーをたくさん出すことで課金させ続け、かつユーザーのロイヤリティを高く保つ仕組みは「エロゲ業界におけるソシャゲ的な販売方法」であり、「まじこい」シリーズやら「~Cation」シリーズにもつながってるわけで。 当時批判されまくってた曲芸商法はある意味先見の明があったと言えるかもしれません。 ※私は嫌いだから未だに「D.C.ダカーポ」シリーズは1作品もプレイしてませんが。




エロゲーマーは延期に寛容は半分本当だけど半分は嘘。延期しすぎるとユーザはめちゃくちゃ評価が厳しくなる

最近で言うと「鍵を隠したカゴノトリ」というゲームが悲惨な道筋をたどりました

コロナの影響もあって6回も延期を繰り返した結果、それほど悪いゲームではなかったものの、旬を逃して2020年9月25日の販売になってしまいました。ハードルが上がりきったユーザーからの評価は芳しくなくネットでの口コミはいまいち。「商戦での敗北による売れ残り」と「中古解約できなかったために仕方なく購入したユーザーからの投げ売り」が重なり発売日1か月後には新品の70%オフで投げ売りされる、という悲劇になりました。

次回作では予約してくれる人がかなり減ると思われるので資金繰りがめちゃくちゃ厳しくなりそうですね……。 製作会社のcabbitは「スカイ・フィッシュ」系列ですが、今のまま行くとfengと同じ運命をたどる気がします。





4年待たせるだけでもかなりシビアなことになるのに、ユーザーを8年待たせ続けたゲームが今年12月25日に発売されます

さてそんな中、ついに2013年2月から実に約8年間ずっとファンを待たせ続けた作品が2020年12月25日に発売されます。

ラストオブアス2てすら1との間は7年でしたからそれより長いですね。FF15は10年でしたがノベルゲームで8年は流石におそすぎるやろって言いたくなります。


そんなおまたせゲーは何かというと。


そう、Innocent Greyの「カラノショウジョ」三部作の完結編である「天ノ少女」です。

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天の少女と書いてカラノショウジョと読みます。メインヒロインは「殻」にも登場したステラ

過去シリーズ作は以下のようなスケジュールで販売されています。

2005年にカルタグラ~ツキ狂いの病~


2008年に殻ノ少女(2019年にHDリマスタ版
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2013年2月に虚ノ少女(2019年に新キャストリマスタ版
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この「カラノショウジョ」シリーズは昭和30年代の東京が舞台のミステリーものなのですが登場人物が90名ほどいるのにサブキャラを含めてほぼ全キャラクターに立ち絵が描かれるなど、スタッフが気合い入れて作りすぎていることで知られています。



そのため、元々続編が出るのが遅いんですよね。「殻」→「虚」の時点ですでにユーザーは5年近く待っていますから。

そういうわけで、5年待たされたユーザはまず「虚」について厳しい目で見ていたのですが、多くのユーザーは満足したようです。

「殻」の中央値が82に対して、「虚」が中央値86となっていますからね。

期待していたハードルを無事越えてくれたおかげで信者となった人も多く、「このゲームが終わってからエロゲ引退する」という人もかなりいます。



ただ、さすがのユーザーも8年も待たされるのは想定外だったようです。

特に「虚ノ少女」は結末がかなり衝撃的であり、そこから8年もの間お預けをされたユーザーはかなり苦しんだと思いますから、その分期待値は極限まで高まり切っています。



ハードルの高さは30年続いたシリーズ最終作をきちんと終わらせきることを要求された「ランス10」並みといってよいでしょう。


かくいう私も「殻」「虚」両方ともクリアしており、完結作にはめちゃくちゃ期待しています

しかもこの作品はほぼ受注生産になっており、予約しないと初回特典版が買えませんから周りの評価を見てから買うが許されません。
メーカーを信じるか信じないかです。祈禱力が問われます。メーカー側も意識してユーザーの信仰心を試しています。


絶対に負けられない戦いがここにある!



「カラノショウジョ」シリーズをしっかり理解するために京極夏彦作品の履修もしっかり終わらせています

このシリーズは作品のモチーフとして京極夏彦の百鬼夜行シリーズを多く取り入れており、そのうえで作品をオリジナルのテーマに昇華しようという試みがなされています。


「殻」は「魍魎の匣」をベースとして一部のキャラクターを「絡新婦の理」から借りています。

www.tyoshiki.com

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「虚」は「姑獲鳥の夏」・「狂骨の夢」(砂月の設定)から部分的に共通する要素を取り込んでいます。

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もしかしたらその後の「塗仏の宴」以降や、外伝の薔薇十字探偵のエピソードも入っているかもしれません。

そういうわけで、京極堂シリーズが好きな人にはぜひ挑戦してみてほしい作品でもあります。


このブログではまだ3作品しか紹介していませんが、残り2作品「狂骨の夢」「鉄鼠の檻」についても近いうちに紹介する予定です。