この本によると性教育とは
「自分の身体や健康について理解し、それを大切にすることを教えること」なのだそうで。
まず特に重要な「いのち」にかかわる部分から守ることを教えましょうからスタートしていきます。
性の知識以外にも子供にとって大切なことを教えてくれる本なので、1記事につき2話ずつゆっくり紹介していきます。
第三話 プライベート・パーツは親であっても許可なく触ってはいけない
これに対して、日本の場合親の意識が緩すぎることがまず問題なのだときっぱり指摘しています。
「親子の間のたわいなおふざけは親愛のあわられなんだからいいじゃない」と。
しかし、むしろこれがマンガなんかよりはるかに悪影響を及ぼす可能性があるとかないとか。
「親愛の表現としてこういうことを許容する」こと自治がダメなのだと。
あのね、これは親の方が意識して線引きしてあげないと
子供たちはプライベートパーツを勝手に見たり触るのが
「好き」の表現だと教えてしまうことになりかねないんだよ。
少なくとも現在、幼いころに男の子が好きな女の子に対して意地悪をするのって、だいたい親のせいだろうなというのは思いますね。
自分は幼いころからそういう態度をとっても絶対にかまってもらえないどころか親にぼこぼこに否定されたので、好きな女の子がいた時もそういう態度を取ろうと全く思わなかったので。
多分多くの家庭では「こまったちゃんしぐさ」や「嫌がらせ」をした方がかまってもらえると学習している子供の割合が凄く多いのだと思います。さらに、それが性的なスキンシップになってる親の割合が高いってことなんでしょう。
親からしたら、「自分の子供が可愛すぎて抱きしめてほおずりしてクンカクンカする欲望を抑えるの大変なんだ」とか言い分あるかもしれませんけどこれはオタクのマンガより有害になりうるってのは考えてた方がいいんじゃないかなと。
ただ、次のこのコマはちょっとうーーーん、ってなるかな。
「プライベート・パーツだから」と子供にいっても通じないような気がする。これもっと上手に教える方法ないのかな……。理屈はわかるけどちゃんと実践されてるんだろうか?
第四話 「嫌なことが有った時に子供でもできる拒否の表明方法」を教える
まず「子供はそもそも嫌なことを嫌だと認識したり、危険なことを危険だと察知する能力が大人より低い」という指摘がものすごく重要だなと思った。
また、嫌だという意思を表明する方法を知らない子供は、嫌なことがあっても我慢してしまう傾向が強いという指摘も確かにその通りだと思います。
嫌なことをされてもそうと認識しづらく、嫌だと思ってもうまくそれを表明することができない子供は、悪意に対して非常に脆弱になってしまう。そうならないように「嫌なことを嫌だと認識する」ことと「嫌という気持ちを子供なりに表現する方法」の二つを教えようとするのが第四話です。
子供は嫌という感情を言葉でうまく説明できないから「NO GO TELL」で気持ちを表明させよう
ここですごく大事なのは、大人側がそれをきちんと受け止めることです。
今って世間の人が子育ての親に対して非常に不寛容なので、親もついつい子供に「わがままいうな」と教え込もうとしてしまいます。
ですが、なんでもかんでもわがままといって否定し続けると、子供は嫌だと思っても自分で抑え込む癖がついてしまう。「表明の仕方」や「要求」がおかしければそこは否定しなければいけないけれど「嫌」という感情自体を否定しないという絶妙な塩梅が必要になります。
詳しくは「子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全」という超素晴らしい本があるのでぜひこちらを読んでほしいのですが
とりあえずここでは「こどもの嫌という感情を頭ごなしに否定して押さえつけない」ということだけ意識しておきたいですね。
親から自己の感覚や感情を抑圧され続けると、子供は自分でも自己の感覚や感情を否定する癖がついてしまう。自己肯定感も下がってきてしまうし、身体感覚を信じられなくなってしまう。こうならないように気を付けたいところです。
こんな感じですごいスローペースで読んでいくことにします。
suicha 子供と一緒に見るなら「いいタッチわるいタッチ」「あっ!そうなんだ!性と生―幼児・小学生そしておとなへ」もオススメ。当時小1の息子は素直に驚いたり一緒に考えたりできた。図書館で借りたから買うか迷ってはいる
- 作者:安藤 由紀
- 発売日: 2016/02/20
- メディア: 大型本
あとで読むかもしれないのでチェック。