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「風のシルフィード(3/5)」 有馬記念~マキシマム引退~天皇賞春まで。ミホノブルボンの故障を思い起こさせるエピソード

クラシックまでのシルフィードの戦績は以下の通り。★はマキシマムとの対決になったレース。

新馬戦 1着
3歳馬特別 1着
朝日杯3歳ステークス★ 3着(マキシマム、カザマゴールド)
スプリングS 1着
皐月賞 失格(落馬)
NHK杯 1着
日本ダービー★ 2着
神戸新聞杯 1着
菊花賞★ 1着

ここまでで3戦して1勝2敗となっている。
ここからいよいよ古馬たちとの戦いになっていくが……

古馬で最も強い「ヒヌマボーク」はテイエムオペラオーみたいな馬?……かと思ったらTTG対決をイメージしてるらしい


古馬戦線では「逃げ馬・イダテンアロー」「追い込み馬・ランバージャック」などが有力馬とされるが、圧倒的に強いのはヒヌマボーク。毎日王冠、天皇賞秋・有馬記念などを総なめにしている。しかし、この馬は「常に勝っているけれど強さの底が知れない」という不気味な馬だった。

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①最初は古馬が全体的に弱いのではないかと甘く見ていた駿だったが、イダテンアローとの併せ馬をしたところ全く歯が立たず。力の差を実感させられる

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併せ馬をするまでは自分たちの方が強いと思っていたが、自慢の末脚でも追い抜くことができなかった。



②さらにシルフィードには重大な欠点があった。
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完成された馬だとこういう風に走るらしい。
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今までは気力で何とか通用してきたが、このままでは古馬相手に通用しない。




③この欠点を克服するため、シルフィードの後ろ足の筋肉を徹底的に鍛え、二段スパートを身に着けさせる。
これによって追切の際には上がり3ハロン32.8の時計を出すまでに成長する。



④一方、マキシマムも、深い芝コースを徹底的に走らせることで首の筋力を徹底的に鍛えて有馬記念に挑む。
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ウマ娘で言うと未熟な体躯の状態で多彩なスキルを積んで戦おうとするシルフィードと、徹底的にステータスを上げて勝ちを目指すマキシマムで対照的な仕上がりになる。




⑤しかし、ヒヌマボークはまだ本気を出していなかった。この馬が本気を出すのはブリンカーを外した時。オーナーの氷沼氏も、50年の執念を込めたヒヌマボークで必勝を狙う。



この有馬記念は「TTG対決」をモチーフにしているらしい

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①追い込み馬であるシルフィード陣営は、3着に終わったグリーングラスの再現とならないよう戦略を練る。
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②ヒヌマボークの騎手は、森川駿の友人、島村に決まる

(ええええ……この世界、なんでこんなにベテラン騎手に有能な人が少ないんですかね……?)





有馬記念本番

シルフィードは11番枠から出走。

①まずマキシマムが強引に先頭を奪い、ヒヌマボークを抑え込もうとする。ヒヌマボークも負けじと攻めるがひとまずはマキシマムが先頭の位置をキープ。シルフィードは体力温存のため中団へ。



②二頭のマッチレースでどんどんペースがあがる。途中でカザマゴールド、小蒼竜が追いすがるがあっというまに突き放される。1200mのレコードが67秒8というスプリントレース並みの時計に。



③1400m地点でシルフィードは先頭から30馬身差のところで待機。残り600mから一気にロングスパートをかける。1ハロン11秒ペースで追い込みをかけ、残り200m地点で3馬身近くまで差を縮める。しかし、すでに400mもハイペースで走っているシルフィードに残り200m最後の上り坂を追いかける力があるのか?
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④しかしシルフィードは根性で坂を上り残り100mで先頭に立つ。マキシマムも鞭を入れマッチレースに……と思われたところでヒヌマボークの怒りが発動。一気に二頭を抜き去りそのまま「永遠の1馬身差」」をつけるモードにかわる。
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⑤負けじとシルフィードは禁断の三段目の末脚を発動。他の2頭も競り合いに参加するが、結局ヒヌマボークが逃げ切る。

ウマ娘みたいに軽々しくスキル発動させるのやめてクレメンス……




⑥限界を超えたレースの結果、マキシマムが予後不良級の骨折。手術の結果かろうじて生命をとりとめるが一週間以内に立てなければ安楽死処分という厳しい状況に。

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気合で立ち直ったマキシマムだが、かつてのトラウマを刺激されてしまった岡恭一郎の心は折れてしまい、馬主判断でマキシマムの引退が決定する。



マキシマムが引退して張り合いを失った森川駿のリハビリイベント

①キュータ号という馬の世話をすることで、馬を信じて走る気持ちの大切さを……みたいな話らしい。


②一方、シルフィードは有馬記念後にも休養を取らず調教しすぎたせいで疲労がたまりすぎてしまう。
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競走馬を育てるってのはどういうことだろうな?
早く走れさえすればそれでいいのか?そのためにどんな馬でもどんな時でもただひたすらに鍛えればいいのか?

俺は全く違うと思う。
大事なのは、その馬にとって今何をしてやるのが一番大切なのか、それを常に考えて行動してやることだ。
それで、今が鍛える時だと思えば鍛えるし、休ませるべきだと思えば休ませるんだ。

お前は大事なものを思い出さなきゃな。本当のパートナーシップを。

言ってることはまともに思えるが、このあたり、競馬関係者だったら絶対にやらなさそうなことをやらかしててちょっとしらけた気分に。ただ、話が高度になっていくにつれ、「知識が全くない読者」にわかるようにかつ「競馬関係者も納得できる内容」を描くのは本当に難しくなるよね……。そのために新米騎手の駿くんを主人公にしてるわけだしここは仕方ないとはいえ仕方ない。



③「過酷な調教」だけでなく二段式ラストスパートのためにただでさえ長距離向きではないシルフィードを無理やり坂路調教で鍛えた結果、身体のバランスがますますアンバランスになってしまう問題を解決しなければいけない。

・・・このあたりミホノブルボンの故障を思い出す。



④いびつになったシルフィードの体型を整えるため、蹄鉄師・鷹津のもとを訪れる。
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本当はこの蹄鉄イベントはめちゃくちゃ大事なのだけれど、少年マンガ的には面白くないから一瞬でカットしちゃってるのはまぁしょうがないかw。




有馬記念のショックから立ち直り、シルフィードの脚部不安も解消していよいよ天皇賞春に向けて再始動

①長距離レースは馬以上に騎手の能力が問われる。天皇賞春に向けて阪神大賞典に挑戦することに。阪神大賞典でのライバルは、吉原泰人。セイウンスカイ菊花賞の鞍上・横山典弘のようなレースを仕掛けるタイプか。
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・これに対し駿は一定のペースをずっと保って逆に吉原のペースを狂わせ、余力を残した状態で末脚を決める。

・最後に河北が乗るラグマドールが隙をついて差してくるが、根性勝負では負けない。シルフィード無事一着。


②中山記念にはヒヌマボークが出走。島村がアメリカンスタイルの騎乗をモノにして快勝。



③駿はあまりのヒヌマボークの強さにおびえ、前回の失敗から何も学ばなかったかのように再び特訓特訓で何とかしようとする。
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勝負への不安と焦りに支配されて、大事なことを見失っちまったんだ。いつも「今シルフィードに何が必要なのか」を考えてやってたあいつが、ひたすら自分が安心するために特訓を強いている。今のあいつにはシルフィードがただの乗り物になっちまってるんだよ。このままじゃあいつらはダメになっちまう!

頭に血が上っていた駿は、森川牧場での出産シーンに立ち会うことで、初心を取り戻す。


④さらに、種牡馬入りしたマキシマムが、併せ馬に付き合ってくれる。いろんなものを託された駿は、自分だけで何とかしようという思い上がりを捨てて、シルフィードと二人でレースに挑むことを決意する。



天皇賞春でヒヌマボークと決戦!

シルフィードは2番。今日はちょっと掛かり気味。ヒヌマボークの他、マイル馬であるカザマゴールドやメタルガンらが出走。


①序盤はカザマゴールドの捨て身の逃げに引きずられてシルフィードもオーバーペースで走ってしまう。


②1200過ぎたあたりでようやく冷静さを取り戻し、再びヒヌマボークとのマッチレースに。


③走りやすい内側のグリーンベルトを確保するためいったん下がろうとするが、そこに河北が操るラグマドールが割り込み。激しいポジション争いで「審議」のランプが点灯。

この作品、審議の人存在してたんだ…と素直に驚き。でもやっぱりこの作品の審議は斜行して体当たりしたくらいでは降着などさせない模様。



④結局ヒヌマボーグやラグマドールが先行し、シルフィードは後方に退く。いつもの末脚勝負に持ち込もうとするが、そこには吉原が騎乗したメタルガンの姿が。



⑤まずはシルフィードがロングスパートをかけてヒヌマボーグと競り合う。
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⑥しかし「死んだふり戦法」で足を溜めていたメタルガンが猛追。一気に2頭を差す。

あの……「1600mは死んだふりしてたからノーカン」って……。何を言ってるのかちょっとわからないですね。



⑦最後はいつものよくわからんごちゃごちゃ3頭もみあいでゴール*1。1着はシルフィード、2着はヒヌマボーグ。3着にメタルガン。

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さて、今でこそGⅡにも劣るといわれるが、当時は最高峰のレースであった天皇賞春で、最強の敵ヒヌマボーグも制したシルフィード。


国内にはすでに敵なしか?だとすると次のライバル・次の目標は?というのがよく見えなくなってきたところでいったん終わり。




ここまでで16巻ですが……この後の続きである17巻以降は書くかどうかちょっと迷ってます。

ぶっちゃけ、17巻以降の展開はあんまり好きじゃないです。


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*1:「競馬マンガ」の不治の病が出つつあるな……見どころを作ろうとすると逆に同じような描写ばかりになってしまう……。馬を次々に取り換えていかないとマンネリ化する病はマキバオーの時にもあった。今のところ回避できてるのはじゃじゃ馬グルーミン★UPくらいかも