この手の話について、
・ただの読者である一般人が、事情も知らずに、なんかわかったような口でしゃべるのは本当に無駄でしかないと思います。
実際に商業マンガ家として連載経験があり、さらにフォロワー数も14万人いる人が「出版社側の事情はこうじゃないかな」と解説してくれている動画があります。
みんなでこの動画を見た上で話をしませんか?
Twitterのフォロワー数が求められるという傾向は普通にマンガ家側に有利だというのが大前提
実際に、コミュ力が高いマンガ家さんはどんどんとフォロワー数を増やしています。
出版社がまだ作家と出版社の力関係の変化に対応しきれていない
そのうえで「作者の役割が以前より増しているのであれば印税10%のルールも変えていくべきではないか」という話になっていくと思います。
今でもジャンルによっては出版社や編集者の役割がとても重要です。
特に新しいジャンルを売っていく場合や、10万部越えのベストセラーを狙う場合は、同人や個人出版では不可能です。
しかし、少なくともエロの業界では古くから同人の存在感が大きく、
デジタルの世界でも同人マンガの仕組みが整備された結果
「むしろ商業出版よりもエロ同人の方が期待できるリターンが大きい」という状態になっています。
※当たり前ですが実際は儲かっているのはごくごく一部の人だけですで注意してください。結局プロでも通用する人が、まだ競争の少ない同人の世界を荒らしているような状態で、本格的にプロがみんな同人の世界で勝負したらこちらも競争が激化して作者の利益率は減っていくでしょう。
個人で制作~マネタイズするまでのインフラがどんどん整ってきたことで、今の絵描きはかなり有利になっている
ハルヒスキーさん自身商業エロ漫画家として活動していましたが、エロ漫画家の報酬システムだと食っていくことが厳しいと判断されて現在は同人活動がメインになっています。
現時点では商業マンガの時よりも年収が上がったということを説明されています。
DL同人マンガの売り上げだけで商業マンガ家時代を越えている上、絵を描ける人はさらに同人音声やゲームなどに展開することもでき、
さらにSkeb、FANBOX、支援サイトなどの仕組みもあります。(NFTは胡散臭いのでパス)
アテンション経済において、フォロワー数を稼ぎやすい絵師さんや漫画家さんにとって収入の経路が複数用意されており今お絵描き業界は、とても熱い世界なんですね。
今後は「出版社が優越的地位を濫用して個人作家を搾取している」みたいなイメージを疑ってかかる時がくると思う
今までお話したのは「絵師」や「同人マンガ家」の中でも上位の存在についての話です。
絵師や漫画家としての仕事をなかなか得られずに厳しい思いをしている人も多いでしょう。
それに対する買いたたきもあるでしょう。
出版社の人間の意識の変化が追い付かなくて、マンガ家志望者に対して高圧的にふるまう編集者さんもいるでしょう。
ただ、そういうステロタイプは今後過去のものとなっていく可能性があります。
なので、この手の話を読んだときに「編集者悪玉論」みたいなイメージで思考停止しない方が良いと思います。
今回の話題に対してとても参考になるマンガがあります
ネットでマンガを描いていたが全くヒットせずフォロワー数もいなかった中年男性が
ある日いきなり編集者から電話で声を掛けられて、商業エロ漫画家としてデビューするようになったお話です。
編集者から声をかけるときに、打ち合わせでどういうことを話するかもちゃんと描かれています
悪い編集者に引っかかってひどいタスクを強いられる話もあります。
結局のところ、「大概は組織としてちゃんと対応してくれるけど、ヤバイ編集者もいるから気を付けよう」という話でしかありません
これを読めば「連載決定でもないのに呼び出すなんておかしい」みたいなコメントについても
「結構話すことあるんだな」とか「その打ち合わせでフォロワー数3万人の話以外にいろいろしたんだな」と理解することができると思います。
※2巻までは面白いけど3巻はBL要素が強いので苦手な人はちょっと注意。
こういうの見てても思うけど、ネットで目立たないだけで女性向けエロの方が描写エグイよな……。