最近になってセプテントリオンのRTA動画を見て、
あるシーンが原作である「ポセイドン・アドベンチャー」にも収録されていると知ったので今更ですが観てみました(後述)
さすが語り継がれる名作ということだけあって、古い映画ですがすごく面白かった。
冒頭ではスコット牧師はこう言っていた
「祈るだけでは、だめだ。行動せよ。神はあなた方に強くなれと願っている。」
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13131049743
「信じる者は救われる」というが言い換えれば「信じない者は救われない」という事になる。
さらに、 信じて祈るだけで助かるなら何も苦労はないだろう。勇気と努力が必要なのだ。
そして、極限状況の中でどのような行動をとるべきか、神は人々の人間性も試される。
でも最終的にはスコットは神に祈らない。
ここまできてまだ邪魔をするのか!
私たちは、神に頼らずここまで来た!
助けは請わない!だから邪魔をするな!やめてくれ!何人生贄が欲しいんだ!
ベルを奪い!
エイカーズも!
リンダまで!まだ不足か!
なら私をやれ!
このセリフを神父に言わせるところが本当に好き。
中盤までスコットは印象凄く悪かったけど、最後まで生き残るために戦い抜くスコットは本当に格好いい人だと思えるようになった。
子供の頃「セプテントリオン」をやっている時、ユーサー(機関長)の妨害がトラウマで挫折したのですが、ユーサーの元ネタを観て少し救われた
プレイした人はご存じの通り、
この作品では主人公が転覆して沈没しかかってる船の中で生存者を集めて船尾へ連れて行くことで最大7名を救助できます。
しかしボイラー室に仲間を連れて行くと、ユーサーという人物が登場して、せっかく苦労して助けた仲間を連れて去ってしまいます。
その仲間は当然助かりません。
皆にもこの連れ去りシーンを見てほしかったんですが動画探しても見つかりませんでした……ご存じの方いたら教えてください
あれがマジでトラウマでした。
何回やっても連れていかれるしそのたびに主人公は孤独な状態でゴールに到達します。そして孤独にゴールした場合は主人公も助からないんですよ。
これの繰り返しでがりがり精神が削られて挫折しました。子供の頃の自分は一度もベストエンドを達成できませんでした。
大人になってから動画を見てベストエンディングを知ったのですが、悔しかったなあ。
そんなにっくきユーサー機関長ですが、ポセイドンアドベンチャーでもちゃんと元ネタとなる存在がいた。
というよりも、その連れ去りのシーンは「セプテントリオン」よりもえげつなかった。
原作の映画では、機関長ではなくて冒頭で「弱きものに寄り添う」と言っていたドクターが20名以上の人間を連れて船首に向かう。
もちろん、船首には救いはなかった。
映画で助かる道は、すでにふさがっていた機関室の扉をむりやりこじひらいてそこから船尾に到達する道しかなかった。
でも、極限状態において、スコットのような選択ができた人間は他にいなかっただろうし、スコットの選んだ道でも途中で数名は命を落としている。ドクターについていって人たちはスコットに従ってもだめだったし、なんならスコットたちの足を引っ張って全滅してた可能性もある。そのくらい紙一重だった。
元々が極限状態だったのだから仕方ない……って思えるようになりました。
ユーサーによって植え付けられたトラウマは、悩みながらも自分が最善と思って大勢の人を船首に導こうとしたドクターの姿を見て少し癒されたかもしれない。
ちなみに、セプテントリオンはヒューマンが運営していたゲーム開発者育成学校のアイデアが元となって作った作品らしい
名作を多く出した会社だったけれど、2000年に倒産してるのね……。版権はSpikeや三ソフトに引き継がれたのね。