二次元が「三次元の劣化代替品」とか「三次元からの現実逃避」といわれて久しいんですが
もう「現実とVRどっちも素晴らしいので好きなほうを選べばいい」になればいいと思います。
この空間では、そのうち男性同士で助け合うことも可能になるんでしょう。
というわけで、そのものずばりをテーマにした漫画「VRおじさんの初恋」を読んだ。
VRおじさん第一部はすべてWeb上で公開されてました。
嫌いな「現実の自分」を離れて一人になることもできるし
あこがれや楽しそうな人たちの姿を真似してみたり
ひたすら世界を旅行することもできるし
終活の場としてもなかなかに魅力的。
ちなみに、Webで読んだときは勘違いしてましたがこれ「どちらも男性」の話なんですね。
実は第二部が完全描きおろしです
第一部は80pくらいで、第二部のほうがボリューム多いです。
こちらは第一部の二人の関係を、その孫が見るというところから始まります。
最終的に二人とこの孫の三人で「一つの世界の終わり」に立ち会うことになるんですが
思っていたより淡々としてて、でもそれが以外にしっくりきて、なんか不思議な感じだった。
身体が変われば、心が触れ合う場所も変わる。
あれは確かに同じ私たちだ。
で、あとがきがものすごくいいのです。
メタバースは「誰かのための正しさ」から自由に「自分」を追及できる場であってほしい
本作品を読んでいて一番魅力的だなと思ったのはこのシーンかな。
今の現実で「正しい」「かくあるべし」というものが重たい人間にとってVRの世界がそれを強要するようにならない限りにおいて、とても魅力な場所であり続けてくれる気はする。
インターネットももともとはそういう場所だったはずだけれど、インターネットは狭い使われ方をするようになり、狭い空間ではあっという間に「正しさ」に飲み込まれてしまいました。(今でも広く見ればインターネットは自由なのでしょうがそういう使い方が難しくなりました)
現実の制約をそのまんまインターネットにもちこんで、自分で自分を縛らないと安心できない人達のほうが多くなってしまった。
まぁ何はともあれ、この本を読んで改めてVRチャットとかやっていきたいなって思いました。
このまえ初めてVRチャットやってみたんだけど、操作方法が悪かったのか30分ほどでVR酔いになって気分が悪くなり、それ以来ちょっと怖くて触ってないんだけど、ちょっとずつ慣らし運転していこう。