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インフレ時に従業員の給料が上がっていく順番について 「給与アップは下から上へ」

www.tyoshiki.com
のおまけ。


結論から先に書くと、

・すでに給料はいろんな業種で上がっています。
・もしあなたや、あなたの周りの人の給料が上がってないのであれば、それは会社がイケてないか、あなたがおっさんだからです。

以上。





インフレ時に給料が上がっていく順番ですが、「エリート社員(希少価値を持つ人材)」の価値はインフレとは関係なく常に上がっていくので無視するとだいたいこんな感じになっています。



インフレ時に給料が上がりやすい職業

①最初に給料が上がるのは「賃金が低い層」や「アルバイト層」です。
飲食店や居酒屋などがわかりやすいですね。特に日本は少子高齢化がえぐいことになっており、人手確保が大変なのですでに結構な上げ圧力がかかっています。

https://www.youtube.com/watch?v=_VGpHJ263OQ


まぁそうでなくとも、若い人にとってもはや会社員勤めは金銭を得る唯一の選択肢ではありません。ブラック企業の概念も浸透しているため給料が低すぎたり、理不尽なサービス残業でこき使おうとするとたいていの人は別の職場に逃げます。もちろん今でも社員の精神を壊し奴隷のようにこき使おうとするブラック企業は存在するので注意が必要ですが平均的に見ればまっとうにやってる企業のほうが多いので平均給与は上がっていきます。

at-jinji.jp
APカンパニーなどがアルバイトの時から給料を高めにして、教育もしっかりして学生の卒業後を囲いこもうとしていた取り組みなどは有名だと思います。



②次は小売業のうち、低賃金労働者が多いところ(スーパーやホームセンターなど)ですね
こちらも①と似たような理由です。利益率が低いため従業員の給料が抑えられがちですがつまりそれだけ従業員の生活には余裕がないということです。インフレの影響をもろに受けて生活が苦しくなった従業員は少しでも給料が高いところに行こうとします。また、意外かもしれませんが小売業はほとんどの場合人がすぐやめるので「常に」人手不足です。こういう状況では全社がカルテルや紳士協定で給料を一律に抑えるなら話は別ですが一度人手不足が生じ始めると、真っ先に給料上げ競争が続きます。

u-note.me


③次は製造業・運輸業です。
熟練工による労組が強力なアメリカほどではないものの、日本でも製造業の人たちの給料は上がりやすいです。

インフレになるということは基本的に需要が高い状態だからです。
需要が増えると当然人を増やして対応しなければなりませんが、製造業の人材はすぐには増やせません。
当然取り合いになりますから給料を上げていく必要が出てきます。


まぁ今回のように円安やサプライチェーン分断によるコストプッシュ型のインフレの場合は必ずしもそうではないんですけどね。
実際のところ今回は業種によってはっきりと人手不足とそうでないところが分かれており

人手不足のところは給与がインフレ率を上回る勢いで上げています。
半導体関連の商社に勤めてるフォロワーさん、昇格とか無しで給料が2割以上上げたらしくてうらやましすぎるので今度お寿司おごってほしい。

最近は時給を上げる代わりに週休3日にしたり副業を容認するなどの動きもみられますね。
www.sin-kaisha.jp



④次に、派遣全般の給料が上がります

ここも正社員と違って、会社への帰属意識が低いですから、
同じような仕事で人の奪い合いになれば給料を高く出さざるを得ません。

だから、こちらもユニクロ同様数年前から派遣社員のうち優秀な人は正社員としてとりこむ動きはすでにありました。



⑤インフレ時には「若手」の正社員の給与も上がりやすい
ここは説明しなくてもわかりますよね。



実はこの辺りのラインまでは、見えない形でインフレの前段階としての給料アップはジワジワ進んでいた


一方で、給料が据え置きになりがちなところもあります


①中堅のSI企業や、粗利率の低いサービス業はなかなか上がりません( ;∀;)
サービス業は労働集約型のところが多いため、インフレによるコストアップには基本的には弱いです。


日本はやたらとサービス業や格安スーパーみたいなのが複数存在しますが、これはデフレならではの面があります。

インフレが続く国では、格安スーパーはウォルマートみたいに少数プレイヤーのみが勝ち、ほかを蹂躙します。日本人は低賃金労働者でも「おもてなし」のレベルが高く、それを国民性であるかのように自慢におもっている人も多いですよね。実際、サービスのレベルは非常に高いと思いますがこれは長い間のデフレの賜物という悲しい要素も少なからずあると思います。デフレの下で多数のプレイヤーが価格だけではなくサービスの質などで競争をずっと続けてきたという要素もありますね。

前置きが長くなりましたがサービス業は、人件費を上げるとコストへの影響が大きすぎてなかなか上げられないのです。値上げができなければ絶対に無理でしょう。なので、この業態は、「家計が値上げを受け入れる」の段階を経ないと給料を上げたくても上げるのが難しいです。

もちろん、サービスといってもいろいろあって、粗利率が高いサービスもあるしそうでないところもあります。そもそも労働集約率が高くないWebサービス業であったり、サービスの料金を上げられる仕組みがあれば話は別です。


要するに、自分の所属する会社がこういうタイプでありかつ自分の給料が上がってないということは、よほど社長が「やりがい搾取」が上手な人とか世間の流れに疎いとかいう例外じゃない限りその会社自体があんまりイケてないってことです。特に教育サービスとかは給料据え置きになりがちですね。ファッキュー。



②あと、40歳以上のおっさんの給料はよほど優秀じゃない限り上がりません。上げる必要もない。

特に40すぎて管理職じゃない人の給与を会社が上げるインセンティブは限りなく低いです。

会社からしたら給料上げなくても逃げないし、もっといえば現状でも給与以上の働きをしていないとみなしているかもしれません。上が詰まってるとかじゃない限り、会社側が一定の待遇をしてないのであれば「むしろいなくなってくれたほうが若い社員を雇えるからありがたい」と思っているかもしれません。このあたり結構残酷です。


最近話題になった黒田さんの発言に対してどういう反応をしたかで、その人がどういう人かは割と透けてしまうかもしれない。

ざっくりと説明しましたが、このあたりもっと詳しく差異があります。

この前話題になった黒田さんの発言に対してどういう発言をしたかで、

その人がどういう業種で、会社の中でどういう立ち位置であるかとかがある程度透けてしまうかもしれません。



高橋洋一が嫌いなはずのはてブ民がみんなして高橋洋一と同じこと言ってるのをみて、割と本気で「おハーブですわー」って言いたくなった。この人安倍ちゃんにはべったりだったんだけど岸田政権になったとたんにめちゃくちゃ政権たたくようになってて笑う。





すごいざっくり語っているので、雑すぎだという指摘はどんどんなさってください。ただ、前提として「給料があるタイミングで一律で上がる」みたいに思ってる人は、ちょっと考えを改めたほうがいいと思います


この件について詳しく理解したい人は、この本が超おすすめなので読むといいよ。


あと、「ハイパーインフレーション」の36話は必見です。インフレと金融政策の関係をものすごくシンプルに説明してます。

今のFRBはまさにこの状況に対して「アメリカ以外の国を犠牲にすることで」アメリカだけを救おうとしてる鬼畜であり、それが原因で今スーパー円安(通貨危機一歩手前)状態になってるわけですが、なぜか日本国民がみんな黒田日銀をたたいてるの本当に笑えない。 朝日新聞やTBSといったメディアの有害性が改めて浮き彫りになってるなーって思ってます。




なお、私はこの状況でありながら給料ろくに上がってません。

つまり私は会社にとって無能オブ無能なゴミ、ということです。つらい。

これが精神的リストカットというものなのでしょうか……ふふふ。



追記:

なんか香ばしいはてなブックマークコメントをしてる人がいると思ったら

b.hatena.ne.jp

かなり香ばしい人としてすでに有名なお方でした……