みんな良い子好きすぎる……私は昔はこういう話がすっごい苦手だったんだけど、
最近の作品は「善意」の描き方が成熟してきてとても受け入れやすいなと思う。
— どべぽぽん (@HatoLoad) 2022年6月20日
「持続可能な善意」というのは、優しくすることよりも「相手のことをしらないまま決めつけない」「適切な距離感をはかる」みたいな感じでネガティブな感情を一定の範囲で制御できる知恵を指すのだと思う
なんかね私は世間で言われてる「善意」ってのがだいたい苦手だったんですよ。
なんか嘘くさいというか無理があるというか、持続可能なものでないと感じるから。
そして善意ってうまく成立しないと反転するじゃん。あれがすごく嫌だった。
だから私はいまだに聲の形の1話で「持続不可能な善意」というものがいじめの原因になったあの描写本当に大好きです。あれは嘘がないなと思ったから。
インターネットでも、ええかっこうしいなのか馬鹿なのか知らないけど
「持続不可能な善意」をスローガンのように語る人間が私はすっごい苦手です。
いじめ問題の時とかで、実際は「恐怖」「不快感」などで駆動してるくせに、
それを取り繕おうとしてなのか、突如善性に芽生えたような発言をする人は完全に嘘つきだと思ってます。
申し訳ないけど、私はそういう人間と仲良くしても、いざという時に一番厄介な敵になるとしか思えないくらいに警戒してしまう。
本作品の「善意」は、無理がなくて本当に持続可能だなって感じる。
理解ある彼氏くんならぬ理解のある女友達ちゃんだ……しかもあんまり無理がなさそうな距離感……
こんなん絶対好きになっちゃうやつだ。人間力というか徳が高すぎる。
お互いにちゃんと自分で考えて、自分で思ったことを言う。一人一人のキャラが自立しているように描かれてるとすごく安心する……
最近私が好きって書いた「正反対な君と僕。」の作者さんが面白いことを言ってました。
◇キャラが悪人に見えるのは、その人の視点が見えないから
阿賀沢氏によると「悪役がいない」のはことさらに意識しているわけではなく、結果的にそう見えているのだという。「『悪い人間がいない』と人から言われて『そう見えるんだ!』とびっくりしました。私としては、主人公含めて全員のよくないところ、めんどくさい部分や欠点も描きたいと思っています。多分、物語の中で対立する立場になるキャラクターであっても、『こういう考えからこう行動している』というのが見えてくることによって、『悪い人間がいない』というジャッジになっているのかな…?と思います。その人の視点がないと、わからないから悪役に見える。
私インターネット長くやりすぎてるせいで、「大学卒業してもなお、自分の意見を自分で言えない。そもそも自分の頭で考えてない」人を多く見すぎて、他人が怖く感じるんですよね。*1
中学生とか高校生の低学年あたりがメインのお話ってこの「自分でしっかり情報をインプットして考える」がまだしっかりできてなくてよくトラブルを起こしてしまう様子が描かれたりすることが多いわけだけれど、本作はあまりそういうところがなくてすごく安心して読める…。この作品の学校ってかなり高偏差値なんだろうなと思う。
こういう「安心できる」環境で対人関係初心者のルリがちょっとずつ居場所を見つけて「人間」になっていく姿を見るの、すごくほっとする。
でも、こういう素晴らしい世界を描いてくれているからこそ、この先を暗示するコマがとっても不穏……ルリの眼が曇らないでほしい
futokoro3 ちょっと変わったよつばと!だと思って読んでる
こういう路線でオナシャス!
なお、一話のこのシーン、性癖ゆがめられる人多そうなのだわ……
つまりこういうことがいいたい(?) pic.twitter.com/ZkAs3phVhY
— どべぽぽん (@HatoLoad) 2022年6月16日
*1:明らかに流されてるだけで自分の頭で考えてない、しかも自分の頭で考えてないからこそやたら強い言葉を他人にぶつけても平気という「人間として尊重できるラインを割ってる存在」が近くいると、それだけで不気味に感じてしまう。