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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「アオアシ」とりあえず6巻まで読んだ:ストーリーの組み立てとスポーツの言語化能力が半端なさすぎて私でもサッカーがわかった気になれる!すごい!

お気に入り度★★★★★、おすすめ度★★★★★

超人気漫画なのはわかってたんですがサッカーが苦手で読んでなかった漫画。「EVE ghost enemies」をきっかけに読み始めました。

www.tyoshiki.com

クッソ面白い!!!! もっと早く読めばよかった!

スポーツマンガがとにかく苦手な私でも読めるスポーツマンガという時点でもう傑作

私はスポーツマンガが苦手でほとんど読んでないのですごいマンガはたくさんあると思うのですが、少なくとも私が読んできた中でこの漫画と同じくらい「わかる!」っていう快感を与えてくれたのは「ベイビーステップ」「メダリスト」くらいだと思います。私はこのくらいわかりやすい作品じゃないと読めないんよ……。*1

www.tyoshiki.com

繰り返しになりますが、「全く分からないものをわかるようにしてくれる」のがすごすぎる。言語化能力がえぐい。

私みたいに「スポーツマンガを読む楽しさがぜんぜんわからん」っていう人にこそ読んでほしいです。「はじめてサッカーのことがちょっとわかった気がする…」「小林先生ありがとう……」っていう感覚が味わえると思います。

私のスポーツ音痴ぶりを舐めてはいけない……

私は性別的には男性なんだけれど、野球もサッカーもアメフトもバスケも全然わからんのです。中学の時はバスケ部だったし、スラムダンク読んでるし野球もルールくらいはわかるけど「何をどう見たら面白く楽しめるのか」がちっともわからない。

「スポーツ観戦能力」については小学生にも劣るという謎の自信があります。

例えばサッカーについては昔「罪山罰太郎」さんと「pal-9999」さんという人がいてその人たちが書く解説記事が良くバズってました。
pal-9999.hatenablog.com

どうやらものすごくわかりやすく解説してくれているらしくて読んだ人はすごい絶賛してたのだけれど、私はそんな他の人にとって超絶わかりやすい記事を読んでもあまりピンとこなかったんですよ。完全に劣等生です。

このアオアシという漫画でこういうシーンがありましたけど、まさに私これ状態。

みんなが言ってることがほんとに全然わからん……。
そんなわけで、年を経るにつれてどんどん苦手意識が強くなってきていました。


サッカーというスポーツをちゃんと観れる人には尊敬しかない……。


「アオアシ」のあらすじ

とんでもない才能(視野の広さ)を持つけれど、サッカーのことを何もわかってない主人公がポジションを転々としながらサッカーそのものを知っていく作品です。

主人公はすごい才能の持ち主ではあるんですが田舎の中学のスポーツクラブでお山の大将気取りをしてるだけでチームプレイすらろくにできないただの「サッカー好き」でした。

それが、ある時ユースチームの監督に声をかけられて(スカウトではない)入団試験を受けに行き、明らかに周りに遅れている状態から必要に迫られる形で1つ1つ大事なことを学習していきながら飛躍的に成長していき、どんどん壁を乗り越えてい行きます。

冗長とか不要と感じがちな「修行シーン」ですら面白いと感じさせてくれる物語の組み立てがすごすぎる

いわゆる「遅延評価勉強法」というやつですね。これを物語とマッチする形で表現しているのがほんとにすごいです。
lukesilvia.hatenablog.com

物語の組み立てが上手すぎて、主人公が学習の必要に迫られてそれを学習していく過程と何もわかってない読者である私が物事を理解していく過程がシンクロするんですよ。おかげで普通の漫画だったら退屈だったり冗長と感じるような練習・上達シーンもちゃんとカタルシスのある描写となっていて「サッカーをわかっていく・できるようになっていく快感」を主人公を通して疑似的に体験できる。

主人公が何度も試行錯誤しながら考えて考えて、それで答えを出すという過程を上手に描いてくれてるから、読者のこちらもぼんやりとではあるけど頭を使って読むし、それでわかるとすごく気持ちが良い。

極論、この漫画だと試合に負ける展開になったとしても楽しい!って感じられると思いますし、この作者さんならサッカー漫画以外を描いても、それこそ学習漫画を描いても面白いものが作れるんじゃないかと思います。


7巻からも楽しみです!

*1:例に出して申し訳ないですが「シュート!」や「しゃにむにGO!」とかは、サッカー部分はすっ飛ばして人間ドラマの物語としてしか把握してませんでした