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「100分de名著」100分deフェミニズムの内容まとめ : 上野千鶴子さんの喋ってるところはちょっと厳しかったけど総じて良い番組だったと思う

www.nhk.or.jp


というわけで、ざっくりメモ。

まずはフェミニズムの4つの波の紹介から

①第一波:女性参政権を求める運動
 サフラジェットなどが中心となって女性の意思表明を行う。
 日本では平塚らいてうと市川房江あたりが活躍。


②第二波:社会的経済的平等と性別役割からの解放を目指す運動

・ベティ・フリーダンが「名前のない問題」を提起するところから運動に火が付く。
・「新しい女性像の創造」→ウーマンリブ運動へ
・日本では1970年代に「田中美津」が活躍


③第三波:ポップカルチャーから生まれた「ガール・パワー」
・女性の表現者が活躍(スパイス・ガールなど)


④第四波:MeTooなど
特に説明なし


ここからゲストの4名がそれぞれの本を持ち寄って紹介

①加藤陽子さんは「伊藤野枝集」を紹介

青鞜の編集者として活躍。「無規則・無方針・無主義」を主張し、無政府主義者の大杉栄と結婚し「文明批評」を創刊する。
後藤新平を批判する長文の抗議文を出した記録は今でも残っている。
28歳の時、関東大震災のどさくさに紛れて夫とともに虐殺される。
大杉栄から見た伊藤野枝は「幼稚なセンチメンタリズムだが何物も焼き尽くし溶かしつくす本当の社会改革家の本質的精神」であったという。

www.aozora.gr.jp

「女性は多くの不覚な違算に囲まれている」と主張。そして「習俗打破」をなさねば女には救いの道がないと主張する。
ただし「階級的反感」のエピソードは完全に女性の間の話やんって思ったかな。
文化的に裕福で当時のエリートである女子大生は女性が、見下してる階級の女性と折り合えない悩みを語ってるけど、結局解決はできないんやね。

②鴻巣友季子さんは「侍女の物語」を紹介

この本はディストピア小説の三原則

①国家による性と
②国家による知と言語リテラシーの抑制
③国家による芸術や文化への弾圧。

のうち、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(妊娠や出産に対する権利)が奪われる」という話に特化した物語。
2022年にアメリカの連邦最高裁で中絶禁止判決が出た際はこの物語が良く取り上げられていた。



この物語は女性の階級は「小母」「妻」「女中」「侍女」の4つしかない。侍女である主人公は名前すらなく「オブフレッド」と呼ばれる。

侍女たちは「日本の足を持った子宮にすぎない」ものとされる

この枠組みを拒否した女性は「不完全な女性」としてとらえられて汚染されたコロニーに送られたり、娼婦にさせられる。娼婦はセックスワーカーであり、侍女は生殖労働者として明確に分けられる。女性を分断して反目させて支配する仕組み。

侍女の物語の34年後に続編の「誓願」が描かれた。

この本はマジでフェミニストなら全員読んでるはずだし、読んでない人がフェミニスト名乗るなよって感じの本って言われてますね。
というか、うちの姉は特にフェミニストとかではないのだが、この本はすごく面白かったって言ってた。

③上間陽子さんは「心的外傷と回復」という本を紹介

実際に沖縄で女性を支援するシェルターを運営している人。沖縄は長期間アメリカの支配下にあったこともあってか避妊や中絶が当然の権利として認識されてないらしい。

「性暴力に関する本=複雑性PTSD」を扱う本として紹介。
imai-hcc.com

フェミニズムによって1970年代から性暴力被害の体験が女性たちによって語られるようになり、ようやくこうした行為が犯罪化され、傷ついた女性の治療への道筋が出来上がっていった。
「ヒステリー」(子宮を意味するヒュステロンが語源)の分析から「戦闘神経症」の研究が進み、やがて「性暴力や家庭内暴力」に焦点があたり、ようやく「複雑性PTSD」という概念を生み出した。この辺りはフェミニズムの最大の功績の一つであると思う。


◇被害者が性暴力の被害を語ることは、専門の聞き手が必要という話はとても重要
「助けを求めるべき身内から否定されることが非常に多くその結果、正しい現実を受け止められなくなっていて、現実認識もゆがんでいることが多い。
まず本人の主体性を取り戻すところから開始せねばならない。

本人を主体化しない支援は支援ではない

性暴力を受けた女性は「他人に語れない秘密」を抱えることで、言葉を奪われて他者とのつながりを持てなくなっていく。
こういう人達に必要なのは「治癒的関係」であり、腫物のように扱ったり主体性を否定してはいけない。
最終的なゴールは安全を確保するところではなく、女性が主体性を取り戻し共世界への復帰を果たすところだが、支援者の立場としては本当に難しいという。


これは女性に限った話ではない。
「シベリア抑留」から生き残って日本に帰った石原吉郎が再び社会復帰することができず「失語」という症状とずっと格闘し続けた話が私は大好きなのだが
性的虐待を受けた女性というのは、これと似たような状況にあるのだと思われる。


④上野千鶴子さんは「男同士の絆」という本を紹介。

ホモソーシャル・ミソジニーという概念を生み出した本。上野千鶴子という人間がよく展開する「ミソジニー」という話の理論的源泉ともいうべき本なのか……。
この本の話をしてる時だけ、時代が30年くらい古いような印象を受けた。上野千鶴子さんって本当に現在へのキャッチアップというかアップデートはあんまりやってないんじゃないかね。

◇家父長制が「ホモソーシャルな欲望」を生み出した
家父長制における異性愛とは女性の交換を意味する。そこでは女性は交換される「モノ」として扱われる。
ホモソーシャルとは、性的であることを抑圧した男同士の絆であり、だからこそ家父長制では必然的に「ホモフォビア」にもつながる。


◇「性愛の三角形」概念
ライバル同士の絆は、男女間への絆よりよほど重要。
男性が愛の対象として異性を選ぶとき、最も重要なのはその女性の資質ではなくライバルもその女性をすでに選択していることが大切である。

男性は、女性を媒介にして権力を交換したり互いの価値を確認したりする。

女性は男同士の絆を維持するための溶媒であり資本主義と金銭交換とともにはぐくまれた「相対的な民主化」を促進するばかりか、民主化の空白や欠陥をうまくつくろう働きもする

ええとつまり、NTRは男というジェンダーの本質だった?ということですか?
なんというか当時はそうだったのかもしれないけどさすがにあんまりしっくりこないなあ。

ちょっと微妙だなと思ったところ→「異性愛の男」というだけでホモフォビアを持っていてミソジニーを通じて男同士の社会的連帯を持つ集団に入る資格を認められた男」と定義されるらしい……

そして女はホモソーシャルの中で獲物として与えらえるだけの存在らしいっすよ?
じゃあ結婚してるだけで男はミソジニーっすね・・・。
非モテこそがフェミニストってことでいいっすか。

◇「一夫一婦制」によってすべての♂に女性を配分する「女の分配平等」が起きてからよりミソジニーは強化された
まぁこれはわかる。ただ男性間でのパワーゲームが一般市民にまでおろされたことによって、男女間での差別はより強化されたって話。
それはまああると思う。基本的に差別の解消はあらたな差別を生み出すってのはそりゃそうでしょと。


◇アルファオスと「名誉男性」問題
男にとって最大の欲望は女に愛されることではなくて、ホモソーシャルの中で「すごい漢だ」と認めてもらえることらしいっすよ。
いや、私は他の男とかどうでもいいから普通に女の人に愛されたいんですけど……。 
昔はどうか知らんけど、いまってもう男に認められるだけなら別に女要らなくない?
なんかもうとにかく違和感がすごくなってきた……。 
この本自体がどうというより、この本の内容を今でもそうだといわれると「???」ってなる。

◇女性社会は存在しないので、女性には「性愛の三角形」はないらしいっすよ
いやあ・・・・嘘言うなよw
じゃあトイプードルの漫画ってあれはなんなんですかね。
昔はどうか知らんけど、いまって女性でももろに「性愛の三角形」の前提となる女性のホモソーシャルはあるよね。

◇女性主体を中心として「社会に半身で関わる正気の選択」が一般化される必要がある
この状況をひっくり返すためには男たちがホモソーシャルの世界でのパワーゲームから降りられるようにして「ホモソーシャル集団いおけるアイデンティティが全てではない」という価値観が必要だと。これ自体は納得する。私が好きだった中島義道が以前からずっと表明してる考え方ですね。

んだけど、じゃあ女性側にもかなり責任あるよね。
→君たちパワーゲームから降りた男をボロカスにけなしてんじゃん……。ホモソーシャルの社会から降り始めてる男を、女が認められないじゃん。



その他話の中で出てきたトピックについて

①代理出産について
これは現実になりつつある話で、日本でも「生殖補助医療法」の改正が健闘されて、代理出産の条件付き容認案が出ている。スプツニ子氏がそれを利用することを是としていたね。 リベラルでフェミニストであったはずの裕福な女性が貧しい女性を使って幸せを得ることを経済的に合理性があると主張していた。
※実際ウクライナは代理出産が合法化されている。

gendai.media

私は正直「需要と供給」が成り立つならいいんじゃね?って思うんだけど、上野千鶴子さんが「家父長制」を理由にして頭ごなしに否定しててなんだかなーって思った。女性だって裕福な人は自分で出産の苦痛を味わいたくない人いるでしょー。それは家父長制関係ないでしょー。

上野「他人の身体を使って自分の自由を追求するなって思いますよ」

ぶっちゃけここの部分は「あなたはもう出産できる年じゃないからかんがえるひつようがないという立場からのポジショントークじゃん。しかもその時に女性を敵に回したくないから全部家父長制のせいにして説明から逃げる。 経済的に裕福だけど出産の苦しみを味わいたくない女性代表のスプツニ子!的な存在とちゃんと意見を戦わせろよ」みたいなことを思った。

これに対してバービーさんって人が「いや、でも自由意志で成立するケースもあるのでは?制度を工夫すればかのうなのでは?」って言ってるのに「レアケースです。建前です。その少数の人のために他の人が強制されちゃうんです!」みたいなことを言って頭ごなしに否定してるけどちゃんと検証したんかよ上野ェ・・・。さっき「中絶」の権利については無条件で正義って言ってたくせにこっちは自由意志は認めない!それは冒涜だみたいなこと言いだすのは学問じゃないでしょ……。


②中絶の可否は今でもキリスト教圏ではフェミニズムというか「選挙」でも中心的争点

ja.wikipedia.org

ウーマンリブによる優生保護法改定反対運動
president.jp

男性からしたら子供は「財産」なので安易に女性が拒否することを許可したくない男性が多いらしい?  
なんか自由にしたらよろしいがな・・・って思っちゃうけどな。
堕胎を許さないのであれば、望まれない子は国が引き取って世話する制度にするくらい必要だと思いますけど。

③セックスワーカーの自由意志の問題について
セックスワーカーの人が「私は自由意志でやってる」という発言に対して→「10年後にやっぱり嫌でしたっていうんですよ」「あなたのは自由意志とは言えない」っていって否定してしまうやりとりはなんかいろいろきつかった……。


④ミサンドリからの回復について
「復讐幻想」にとらわれた女性も自分への信頼を取り戻すことで人とのつながりの中(共世界)に復帰できることができるということで、ミサンドリという病気の治療についても語られてますね。
この点において、インターネットのツイフェミは本人たちが自分の言葉を取り戻す手助けをするどころか、「借り物の言葉」を配って語らせるという最悪の行為をやっており、被害者女性の回復を著しく妨げ、フェミニズム運動へ動員する最悪の行為をやってるということになるのかな。 ミサンドリの人たちは、卑劣な男たちの被害にあった上に、ツイフェミによって回復の機会を奪われている二重の被害者であると言えると思います。ツイフェミは自分たちがセカンドレイプを行ってる自覚を持ってほしい。


⑤いい加減日本のフェミニズムは上野千鶴子から卒業するべきだと思う
「理論家」というのが自分を出世させてくれた理論に固執するってのは本当に老害以外の何物でもないので人文学の教授は50歳越えたら定年で辞めてもらった方がいいのではないかという気がしてしまう。この番組、本当に上野千鶴子のポジションが別の人だったらもっとよい展開になってたんじゃないかと思うのでとてももったいない。