原作はアニメ化すると聞いてからさらっと確認して「微妙ー」って思ってスルーしてたんですが、アニメの方が絶賛されてたので見てみたら・・・確かにアニメの1話の構成が本当に出来がよくできてました。素晴らしい。
原作にあった「転生モノ感」が薄められていて導入も原作と比べてすごく丁寧。
主人公は王女に転生した現代人ですが、特にチート能力があるわけじゃなく、現世で生きてた頃の知識があるだけで、その知識もこの世界ではほとんど使えません。なので、どちらかというと本人のガッツと気合で頑張るタイプです。(道徳観とか思想がやたら先進的というだけでチートといえばチートですが)
アニメスタッフはそういう意味で「異世界転生よりも主人公の魅力が重要!」ってことを強調するために主人公のキャラを、モブに言葉だけで説明させていた原作と違って1話で主人公の性格や魅力をアピールするエピソードを多数挿入し、王国内での立ち位置の微妙さなども丁寧に描写した上で物語を始動させている。
絵もめちゃくちゃキレイ、主人公のCVもイケメン風、全体的にキャラデザも可愛い、ということで本来見る予定じゃなかったけど、これは2話以降も見なければってなりました。
ちなみに、原作やコミック版がこなれていない印象なのはあくまで1~3話だけで、作品自体は通して読むととても面白いです!
主人公もヒロインも、単体で見ればテンプレです。さすおにタイプというか「暁のヨナ」を思い出すようなイケメン女子主人公と、追放された悪役令嬢コンビなので。魔法が使えない代わりに現代知識で魔道具が使えるなんてのも見覚えがある設定です。でも、これらをボーイミーツガールじゃなくて百合にしただけですごく読みごたえがある。
バトル要素を挟めば百合を過激に進展させられる…っ
戦場において、お互いがお互いにないものを持っていることを認識し、ひかれあう描写は非常にわかりやすい。かたや誰よりも魔法を愛しているが魔法を使う能力が一切ない王女Aからみれば魔法の才能に愛された天才である令嬢Bはあこがれの対象であるし、逆に魔法の歳に恵まれているが自由に生きるすべを知らぬ令嬢Bからすれば周りの目を気にせず自由にふるまう王女Aの存在はまぶしく見える。
(個人的にはテュルテュ嬢と合わせて3人で三角形になってると思いますが)
比翼連理のようにお互いがお互いを求めあい、力を合わせて強大な敵と戦う展開は普通の少年漫画的な面白さがあります。
バトルシーンはかなりド派手な内容になってるので、アニメの8話か9話目あたりでそれがどのように描かれるのか、ものすごく楽しみです。
ちなみに1話のレイニ嬢は全然悪い子ではないのでご安心を
4巻の最後でわかります。
※ネタバレするとこの作品と同じような現象が起きてたわけですね。
依存癖が強い女性に安易に惚れさせたらダメだとあれほど……
ところで、4巻から先の展開が良い意味で思ってたのと違ってて笑った。
令嬢Bさんことユフィリアさんが主人公にめちゃくちゃ迫ってくる展開になってくるのねw