まぁタイトルは「これがメインだ!」と言い切ってるような感じですが読む人は「ビジネスモデルの変化も理由の一つ」くらいのノリで読んでください。
んで、例えば「違う。作り手の裾野が広がったおかげでトリビュート商法やスピンオフ商法ができるようになったからだ」みたいにコメントで意見を言ってくれると嬉しいです。
ドラゴンボールというIPは、連載終了から20年経った2015年からのほうが圧倒的に売上が大きい
今日はバンダイナムコHDの株主総会なので、IP(キャラ)別の年間売上推移を置いておきます
— すずき (@michsuzu) 2024年6月23日
ガンダムほど、世代交代に成功しているIPはなかなかないかも。2020年に創通を完全子会社化して、版権を一本化したことも影響してそう pic.twitter.com/5T1hKQ9jJp
しかも、売上の多くはソシャゲとか版権ビジネスが稼ぎ出しています。
「マンガ⇒アニメ化・映画化⇒グッズ」だけでもうける時代じゃない。
ビジネスモデルが大きく変わってるというのは有名な話です。
連載が終わっても本当に人気があれば、企業が収益を上げる方法は多様化しているということです。
なのでIPとして完成してしまえば、必ずしも連載が継続することに拘る必要はなくなってると思います。
どっちかというと今作者さんは、「メディアミックス化」にむけた圧力が強いんじゃないかなと感じますね。
当然単行本の売上本数だけではIPの強さは全くわからない。
KADOKAWAの売上で考えると
マンガの売上だけならダンジョン飯は圧倒的に強いですが
それでも一番強いタイトルは自社IPですらない「推しの子」ですし2位は「わたしの幸せな結婚」なんですね。
そもそも、KADOKAWAのマンガの売上がそんなめちゃくちゃ売れてる印象ないでしょ。
でも角川は、電子書籍とアニメの売上主体にすることで、すごく儲かるようになったんですよ。
まぁここ2年の利益はエルデンリングとかの恩恵がでかいので特需ですが…。
もっとわかりやすいのがバンナム
https://www.bandainamco.co.jp/files/ir/financialstatements/pdf/20230510_Complement2.pdf
マンガの売上だけならワンピースが世界一ですが、一番儲かってるIPはあくまでもドラゴンボール。
次に強いのはガンダムです。
どうでもいいのですが、KADOKAWAの資料見る限り「気になってる人が男じゃなかった」のアニメ化クルー!?
ツイッターでいつも無料で読ませてもらってる作品がまさかのKADOKAWAの出版部門の柱になってるとは!? すげええええええ
でも絵といいマンガといいめっちゃいい感じだもんねえ。
みんなまだ見てないのであれば読むと良いよ!
蛇足。そう考えると「セクシー田中さん」みたいな事案は構造的に今後も発生しそうな気がしますね・・・。
なぜなら作者や出版社は昔よりも、儲けの源泉であるIP元ということで強い力をもっている一方で
儲けるためには作者や自社だけで完結できなくなってきているからです。
バンナムなどの版権管理会社やコンテンツメーカーとも協業しなければいけない。
マンガの売上よりもメディアミックスやコンテンツ展開のほうが大きい以上
出版社の社員としては作者を立てつつも、協業する会社の方を優先しなければいけないということもあるでしょう。
そう考えると、作者は形式上は絶大な権力を持っているのにも関わらず
作品に自分の理想だけを追求しにくくなるかもしれません。
「連載を続けなくても一定のキャズムを超えたらくっそ儲かる」という夢がある一方で
「人気になりすぎるともはや自分の自由にマンガを描き続けるのが難しくなる」という現実もあるわけで……
オールドタイプな漫画家のイメージとして語られる
「才能があるけどコミュ力が低かったりこだわりが強すぎる作者」みたいなタイプの人は
よほどサポートである編集が優秀でない限り苦しいことになるかも知れません。
となると、あくまでも「傾向として」です作者としての最適解は
人気が出たら人気が絶頂のタイミングで畳んでしまうことになるかもしれません。
版権を扱う会社からしても一度人気が出た後であれば
後は自分たちの好きなように扱えるほうがいいからむしろ原作という神はいないほうが良いと考える人もいるかも知れませんし
出版社もメディアミックス期間中は圧倒的に儲かるメディアミックス側を優先するかも知れない。
私は前季アニメの「忘却バッテリー」(MADHOUSEがアニメ担当)が理想的だったと思っている一方
今季の「2.5次元の誘惑」がちょっと怖いなと思っていて、ヒヤヒヤしながら見ています。
yoshikimanga.hatenablog.com
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