選挙戦の時に石丸さん関連の動画を見ていて、石丸論法云々より気になったのは
「この人は嫌なこととか出来ない時に、嫌だとかできないってのを素直に言えないのかな?」ってところ。
ストレス・コーピング能力について
ネットではやれ石丸がASDだとか、やれ国語力がないという話をしていた。
私はそうではないと感じた。(多くの人が指摘してる通り、相手によってはまともに受け答えしてるので)
私が思ったのは、石丸さんはストレスに対する能力(コーピング)が極端に低いということだ。
多くの人が彼の振る舞いを見てとても幼稚に感じてしまうのはなぜか。
そしてインターネットが主戦場である若者が彼をすごいとおもってしまうのはなぜか。
それはこのストレスへの対応について感じ方が異なるからではないだろうか。
例えば、おっさんかつ発達障害で苦労してきた私はついついこういう風に考えてしまう。
TwitterはASDの集まりだから、空気を読まなければならない社会が悪いと言う意見が人気だけれども、どう考えても空気を読めない人の方が悪いよ。周りが無能なのではなく、自分が無能であることを認めて学習に切り替えるべき。
— たちばな🐰 TOKYO BUNNYS CLUB (@banabanasan) 2024年7月25日
最近割と見かける
— EXCEL (@EXCEL__) 2024年7月24日
「会社のこんな邪悪な習慣に無理して迎合しなくていいんだよ!」
的なポストでバズって、そのツリーに転職サイトのリンクぶら下げてる系のインフルエンサーを見ると、真の邪悪とは…何なのか…?みたいな気持ちになる
ところが、若い人たちは石丸さんのやり取りを見ても「賢い」とおもってしまうようだ。
無知ゆえに石丸さんの問題点がわからない若者やインターネットパーソナリティにいくら石丸さんのおかしさを説明しても通じない
おそらくだが、無名な若者が個人でインターネットだけやってると
自分が感じたストレスをすべて他人のせいにしてしまっても
インターネットにおけるコミュニケーションで困ることはないのではないか。
なんなら、そういうコミュニケーションスタイルのほうが賢いとか正しいと感じている人すらいるのではないか。
実際、SNSには「自分が不快に感じること=悪いこと」という考え方を肯定する仕組みがやまほどある。
そういう認知を持ってしまった人には、石丸さんのような振る舞いはさぞ魅力的に見えるのではないかと思う。
そういう人に、いくら石丸はおかしいといったところでおそらく理解することは出来ないだろう。
おっさん世代は選挙後に石丸の化けの皮が剥がれたと思っているが、実際は若者たちの支持率はむしろ上昇しているらしい。
ひよこの刷り込み効果みたいなもので、おそらく若者にとって政治家ってのはもっと汚いやつばかりというイメージになっているのだろう。
だから初めて興味を持った石丸さんのやばさを比較する対象がいないし、脳内イメージの政治家よりはマシって判断が変わらないのではないか。
mainichi.jp
であれば、石丸さんを批判するにしても、おっさんたちの間で盛り上がっていてもしょうがない。
その批判を若い人でも理解してもらいたかったら、「なぜおっさんたちは石丸がおかしいと思ってるのか」「何と比較して石丸はおかしいと言っているのか」がわかる補助線を彼らに示すことが必要だと思う
そこで重要になるのが、「ストレスコーピングの3つの段階」という考え方と、「ソリューションフォーカスドアプローチ」という考え方。
まずストレスコーピングから
https://www.kei-mental-clinic.com/column/636/
https://www.wel-knowledge.com/article/healthcare/a189
どの部分で、どうやってストレスに対処しようとしているかが大事。
石丸さんは、とにかく真ん中部分に頼りすぎですね。「なんとなく情緒的に勝ってる感」を演出してるだけ。
それも通じなかったら右側。ツイッターで議員をさらして叩かせるみたいなことばかりやってた。
問題解決を通じてストレスを解消するという発想が基本的にない。
おっさんたちから見ると、ストレスに対してこういう対応しか出来ない人はめちゃくちゃ幼稚にみえるわけです。
都合のいいことしか聞けないわけだから。
少なくとも自分のリーダーにはなってほしくないって思った人が多いわけです。
ソリューションフォーカスドアプローチ(SFA)について
問題を深く分析するかわりに、
「どうなりたいか」「何を手に入れたいか」という未来イメージを創造する過程を先行させ
そこから目の前の具体的行動を変化させるように導くプロセスがソリューションフォーカスの手法です。組織のリーダー、指導者がこの発想をするかどうかで
組織の問題解決に至る道のりが長く苦しいものになるか、最短距離で効率の良いものになるかの違いをつくります。
この点において、石丸さんは最初SFAタイプの人だと思われていました。
ところが、実際の議会のビデオなどを見るにどんどんと「他責思考・他罰思考が非常に強い」という人だとわかってきます。
ストレスを受けた時に「自分を責めるやつが悪い」という態度を取り、ネットで晒すなどの行為を延々とやっていました。
いくつかの事例についてはドン引きと言わざるを得ない。
一見SFAに見えるが実際はその真逆の犯人探しばっかりやってる人というのは、ある意味最悪です。
石丸さんは現時点は非常にやり方が稚拙だし、
わざわざ自分からやりとりをアーカイブで見せてくれていたからそのヤバさがはじめて伝わったわけですが、
彼がもう少し上手にやれる人だったら「キレイな理想を掲げつつ、裏で抵抗勢力にはパワハラや暴言三昧」といういじめの天才になっていた可能性があります。