おすすめ度★★★★★
鈴木みそ「黒鳥ひなのマーケティングファイル」がめちゃくちゃ面白いです。
生成AIを活用しつつ、生成AIがまだできない人間の強みを活かすにはどうすればよいか学べる。
xtrend.nikkei.com
この数ヶ月くらいの間で、ChatGPTも含めた生成AIを日々使っている人たちを見ていると、もはや「楽するためのツール」ではなくて、「今まで地道な手作業以外に処理する術がなかったタスクを、効率良く処理できるまったく新しいツールを構築するためのインフラやUI」になっている印象がある。…
— Nobu-Kobayashi (@nyaa_toraneko) 2024年9月16日
まさにいま読むべき作品で、リアルタイムで読むのが一番おもしろさを感じられると思う
www.tyoshiki.com
この作品は2019年に読んだ「ザ・テクノロジーズ」のときのように「みんなー!今このタイミングで読んでくれー!!!」って言いたくなるマンガですね。
「ザ・テクノロジーズ」は今でもまだワクワクするネタはありますが、やはり2019年のタイミングで読んだからこそ楽しめた。
この作品も、絶対に今読んだほうがいい!
鈴木みそさんはこういう「今だからこそ読むべき作品」を作るのが昔から本当にうまいですね。あとになって答え合わせが終わった後だとそれほど面白くなくて、答えが出るかどうかわからないときに読むからこそワクワクしながら読める楽しさがあります。
幸いにしてマンガは大部分が無料で読めるので、まずは何本かマンガ部分を読んでから本を買うかどうか確認してほしい。
第一話では「ドン・キホーテのプライベートブランドがどんどん売れる秘訣」について解説してくれている。
主人公は商社のマーケティング部で働く女性
ただマーケティングではたらく女性の話なら紹介しないのですが
このマンガの主人公は、1話から生成AIを堂々と使う。
もちろん、普段から生成AIを使い慣れているからデタラメが出力されることも知っている。
そのあたりを理解しながら生成AIを使って仕事の効率を上げようとする。
たとえば、1話であれば「ドン・キホーテの強みを分析する」というお題。
コレについて、生成AIに適切な質問をして、それをまとめるだけでそれっぽいプレゼンは作れる
でも、これだけでは全く使いもんにならない。
これでできるのはせいぜい、ツイッターでそれっぽいことをいってバズる似非インフルエンサーになることくらいだ。
じゃあ、どうすればマーケティングの仕事になるのか。そして、なぜ生成AIだとまだこの仕事ができないのか?
マーケテイングとしてのしごとになるためには
「まだ答えが示されていない疑問」をもって、それを自分で確かめることが必要になる。
この部分はいまだに人間じゃないと難しい。
なぜなら、新しい疑問についての答えはまだ存在してないから。
生成AIは、一度答えがでていないものについては類推しかできないし、新しい切り口で情報を見つめ直すことも難しい。
新しい疑問や仮説を持ち、その答えを追求する以外の部分は生成AIが大活躍する
一方、よい疑問を持って、その答えがわかった後に
資料としてまとめる段階になればそこから先は生成AIにまかせてしまっても良い。
そして、ドン・キホーテの成長の秘訣も、こうやって一度まとめられてしまった後は生成AIの出番だ。
人がいちいち自分で考えたり調べたりしなくても、生成AIは瞬時にそれをまとめてくれるし確認のための関連記事もすぐサジェストしてくれる。
もう生成AIはかなりそのレベルまで進んできている。
すでに答えがはっきり分かっている問題については、もはや人間は生成AIには敵わない。
改めて我々がどこを頑張るべきかを考えるヒントになるだろう。
生成AIを活用したり、生成AIの話題を取り上げながら旬な企業やテーマについてマーケティングの面白さを紹介してくれるマンガ。どのエピソードもすごく面白い!
しかも、本作品は読み終わった後で、まとめや参考文献を紹介してくれるので、興味を持った話題についてすぐに掘り下げて確認することができる。
超面白いし、ためになるので、すごくおすすめ作品です!
本のほうが読みやすいけれど、とりあえずWeb記事を読もうと思ってる人は、とくにこの2つの記事だけもぜひ読んでほしい!