頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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放課後カルテ2話  日テレさん、もうちょっと丁寧にやってください(´;ω;`)

今回は原作エピソードの8話(外傷性気胸)と、5話~9話(冴島啓関連のエピソード)

1話は原作を忠実に再現してくれていたと感じて絶賛してたんだけど2話ェ・・・・
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ちょっと2話の内容だと他の人におすすめできなくてつらい。
でも期待できる要素も多くて今後も応援したいから頑張ってほしい・・・

まず、これは些細な問題だけど、序盤なのにドラマ1話と2話の間のエピソードを飛ばしすぎな気はする

1:過食症(同級生に馬鹿にされたくなくてダイエットを頑張りすぎた結果・・・)



2:ベル麻痺(娘のために頑張りすぎた母親)



3:虐待被害児童(再婚した母親が、元夫の息子を虐待していた)



4:メニエール病



序盤のキャラクターの印象を形成するためのエピソードを豪快にすっ飛ばして、いきなり原作における7話目からを扱っています。

そのため、少しずつ主人公が周りの先生や生徒たちから信頼を勝ち取っていく過程がばっさりカットされている…。


ただね、これは別にいいんですよ。
全部やるわけにはいかないんだから、エピソードを取捨選択したり再構成したりするのは必要だし


それは脚本家さんの腕の見せ所だと思うので。






問題なのは転校生キャラ「冴島啓」の扱い・・・。


先生をやめさせたい転校生の女の子「冴島啓」の描かれ方が原作と違いすぎる・・・

ドラマではいきなり生徒の一人が「あの先生、人を殺したみたいだよ・・・」って噂を流しはじめて
それを真に受けた生徒がおもしろがって先生に対して嫌がらせを行うという展開がはじまるのだが。


さすがにキャラが違いすぎるだろーーーー!!!




そもそも冴島啓は、原作では「主人公が患者さんを誤って死なせた」なんて一言も言っていない。ちょっと目立ちたがりだとか胡散臭いとか生徒をこき使ってるとかそういう子どものいたずら的な感じで悪い噂を流そうとしただけだ。

ネタバレになるけれど、冴島啓はあくまでも「弟が心の支えにしていた先生」を病院につれもどしたいだけだ。

弟の世話が途中なのに大学病院をやめて学校の保険医になってしまったことで弟が先生を恋しがって不安になっているのを見ているのが辛いから(実際はもっと複雑な感情が描写されている)子供なりに考えて、「先生をクビにしたら大学に戻るだろう」という浅知恵で行動を起こしただけだ。


根は弟思いの優しい子だし、クラスで孤立している理子ちゃんに声をかけて、みんなの輪の中に入れるよう応援したりもしている。

確かに嘘をついて先生を貶めようとしていることは良くないのだがあくまでも「ちょっと悪い噂を流してみんな保健室に言っちゃ駄目だよー」って空気を作ろうとしただけだ。ガチの誹謗中傷を狙ったわけではなく、子供なりに弟のことを一生懸命考えた結果空回りしてしまった、というのが原作の展開だ。




そもそも、弟が本当に死ぬかもしれない苦しい状況で入院しているのを見ているのに「先生が患者さんを殺した」みたいなことを言うはずがないと思うのだが。学校の先生たちも、今までの積み重ねがあるから、主人公を一方的に疑ったりはしない。


いやまあ別にここまでいうほどひどい訳では無いが。


ちょっと乱暴な展開になってて、悲しいなって思った。

2話関連のドラマエピソード

7話はアレルギー性紫斑病。(体質により発症)



8話は外傷性気胸(度胸ためしと称して木から飛び降りた際に肺に穴が空いた)



9話はオウム病(近所のおばあちゃんが倒れたので、冴島啓が先生を呼びつけた)



悪い点ばかり指摘するのも何なので、すごく良いと思った点も紹介

・テレビでAEDの実演をやってくれてたのはとてもよかったです。
ここはドラマオリジナル要素なのだけれど、原作好きな人はここぜひ見てほしい。


・原作の牧野先生はかなりとっつきにくいキャラなのだが、ドラマ中で親しみやすさを感じさせる描写をいろいろ盛り込んでくれている。


また、いちおうフォローしておくと
演技が上手な子供がそんなめちゃくちゃいるわけじゃないのでどうしても「大人側がたくさん出る」ような脚本にしているのは必要なことだと思います。

私は脚本を原作通りにすることには価値がないと思ってて、上手に改変してくれるのであればそれはむしろ大歓迎です。


たとえば、このあたりのシーンは原作にないのですが、すごく好きです。

「寄り添うってどういうことかわかりますか?
 子供には子供の世界があってそれが全てだったりするんです
 そういう現実を無視して、牧野先生の常識を押し付けても問題は解決しません!」

「・・・わかりました。
 やつらに見えてる世界がすべてじゃないってことをわからせてやりますよ」

この切り返しはこの先生ならでは、ですよね。

気胸の子のエピソードは原作にあった主人公の重要な行動がカットされている。

多分コンプラ的な問題で差し替えられたのだと思いますが
それでもエッセンスはちゃんと伝わるように再構成してくれていると感じてます。
そういう部分の原作改変は、嫌だとは全然思わなかった。

こういう感じで、大人たちについては原作のキャラクターの味をよく活かして動かしてくれているので、私はこのドラマにまだ期待してます。



今一番危惧しているのは、女教師の先生が、原作と違ってめちゃくちゃ感じが悪いことですね。

これ、多分脚本家さんのクセというか偏りを感じるので、このあたりが今後良くない方向にならないか不安です。