経済政策などを研究する小樽商科大の池田真介教授にお願いして、推計してもらいました。
取材などで得た20~64歳の男性1000人のアンケート結果、行政データなどから
日本の生産年齢人口(15~64歳)の男性3760万5000人のうち
16項目のいずれかに当てはまる弱者男性は1100万~1500万人にのぼる見通しになりました。
3760万人のうち1500万人?
どういう定義?
ちょっとガバガバ過ぎない?
弱者男性の定義付けについて、反論や批判は少なく
「より自分に絶望した」「自分がいかに追い詰められているかを数字で淡々と示された」といった当事者の声が寄せられました。
ほんとに?
1500万人って40%だよ。偏差値47以下は足切りで弱者男性になるの?
独身男性の比率が35%なんだけど、独身男性の数より弱者男性のほうが多いの?
なんかすごいきれいな話に聞こえるけど、いくらなんでも割合が多すぎてこれはなんか違うんでは・・・?
弱者1500万人の定義、大体はまともだと思うんですが、3項目ほど「それ入れると信頼なくすぞ」って項目がありました
著者が「自分は弱者男性だ」と自覚している15~99歳の男性500人に行った調査によると弱者男性の要素や状況を細かく分類すると、弱者男性には16種類の要素がありました。
それが以下の項目だそうです。
1:障害者
https://shoty417.com/the-era-of-15-million-vulnerable-men/
2:引きこもり
3:身長や容姿にハンディがある人
4:カルト宗教の家族
5:介護者
6:虐待者サバイバー
7:犯罪被害サバイバー
8:多重債務者の家族
9:貧困
10:性的マイノリティ
11:境界知能
12:コミュ障
13:非正規雇用や無職
14:3K労働者
15:在日外国人
16:きょうだい児(病気や障がいを抱える兄弟姉妹のいる人のこと)
前述の16要素の一つかが当てはまることが弱者男性の定義。
16項目を設け、一つでも当てはまると自認すれば、「弱者男性」と定義した。トイさんは「一つしか持っていないのはまれで、多くの場合、複数の属性を併せ持つ」と指摘する。
申し訳ないんだけど、太字にした部分のみが当てはまる人を除外してもう一回やり直してほしい。
「介護者」も全部いれるのはガバとしか言いようがないけれどとりあえずまず明らかに問題がある3つだけに絞ります。
特に、「非正規雇用または無職」だけで1000万人近くカバーできてしまいそうだし
コミュ障や容姿に問題がある人は定義次第でいくらでもいじれてしまう。
「結婚できてない」とか「彼女がいない」とかだとトートロジーにしかなってない。
こういうなると他の要素の実態がわかりにくくなる。
定義がガバガバ過ぎてまともに取り合う気がなくなる
令和3(2021)年の非正規雇用労働者は、男性652万人(21.8%)、女性1,413万人(53.6%)。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index1.pdf
失業者は178万人。
ここで「女性と違って男性は稼がなきゃならないのに非正規を強いられてる。女性は主婦のパートタイムとかもあるから問題ないだろ」「女性の無職は家事手伝いだから救う必要ないだろ」みたいな話をしだすと、どこまでも弱者の基準が恣意的になっていきますよね。
男性の無職は全員弱者男性なの?ってのもあるし。
とにかく数字を盛りに盛ってキャッチーにしたかったんだろうけれど、「フェミに不可視化されてきた男性を可視化したい」っていうなら、なんでこんな雑な数字を持ちそうとしたんですか。こういう雑なやつを持ち上げると「トイアンナさんが本が売れて幸せになるだけで、弱者男性の問題はかえってぼやけさせられる」未来しか見えないんだけど。
正直「弱者」の定義において「一見真っ当そうなやつのなかにこういうガバガバのを混ぜて数字を盛る」っての、バカにされてるみたいであまり気分が良くない。
本を売るためとはいえ、こういう子供だましみたいなキャッチコピーをつけられると「売れるところまでしか考えてないのかな」って感じて本を読む気がなくなる。
キャッチーさで一時の盛り上がりを作れれば後のことは何も考えてません、みたいなのほんと嫌なんだよな。
nlab.itmedia.co.jp
まぁトイアンナさんよりも出版社側の姿勢なのかもしれませんけど。