頭の上にミカンをのせる

もうマンガの感想だけでいい気がしてきた

トランプやナヴァロの思考を理解すると、相互関税はともかくアメリカは「中国への60%関税」「メイン4分野の関税」を譲らない可能性が高い気がする

結論だけ先に書くとトランプが関税を日和ったように見えているかもしれないが、私ははちょっと今の市場は楽観視しすぎてはないかと思っている。
(ただし短期的には36000を超えると思っている。売り方の信用評価損益率がすごいことになっているからだ)



他はどれだけ日和ったとしても、下記の4つだけはトランプは譲ってこないと考えている。

1:自動車及び自動車部品に関税25%

2:鉄鋼(&アルミ・銅)関税25% +船関係の手数料

3:半導体関税は25%(半導体製造装置は除外される)

4:医薬品は25%以上(一番関税率が高くなる可能性がある。日本は影響が小さい)

この四分野がトランプ関税の本命であり、この四分野は助からない気がしている。

特に5月3日に発動される「自動車部品」の関税がそのまま発動されると、日本はかなりピンチになると思っている

ここが完全に市場に織り込まれてさらに業績見通しに反映されてくる8月くらいまでは株を買うのがまじで怖い・・・。



第一次トランプ政権で、トランプを最後まで支持して投獄までされたナヴァロさんが貿易・製造業担当上級顧問として強い影響力を持つ

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岡「これはちょっと哲学なんですけども、最高業化とか製造業を取り戻すとかキャッチフレーズはいいんですけれども不可能に近いことをやろうとしているわけじゃないですか。本気でやってやろうとしているかもしれませんけど、私は不可能だと思っているんですけども。とすると、本当の目的はそこじゃないような気がするんですよ」



矢「それはですね、多分この方の考え方なんですよね」





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現在、ドナルド・トランプ大統領の貿易・製造業担当上級顧問。トランプ政権の1期目では新設された国家通商会議(後に通商製造業政策局)のトップを勤めた

アメリカは「中国になにもかも持っていかれている」「WTOに中国を入れたのが間違いだった」と感じている。

矢「結局、コロナの時何が分かったかというと・・・。中国に何もかも持ってかれると、結局俺たちが欲しい医薬品とか何も、半導体もないんだぞってことです。だから、製造業を取り戻すって意味は経済安全保障上自分たちが独立するために、ものすごく重要な感じ、依存しないってことですよね。だから必ずしも、もう製造業の労働人口が全体の20%になるとか、そんなことじゃなくて、安全保障上大事なもの全部アメリカに取り戻せと。
だから、アメリカには2つの概念あって、1つが多分ナバロとかの主張=つまり平均関税率が昔は高くて国が富んでいたって主張。これどういう発想かって言うと、スティーブンミランとかの最適関税率の論文の発想もみんなそうなんですけどこういうことです。」


アメリカは世界の民主主義国家について「恩知らず」だと思っている


矢「戦後、自分たちは勝利国だったと。で、日本とかドイツとか、民主化しようとしてる国を助けるために、粗悪ないろんなものを散々買ってやったと。で、買ってやって民主をちゃんと助けたのに、向こうは関税を上げて、日本とかドイツがバリアを作ってで、いつの間にか非関税障壁みたいなのも作って、アメリカの製品を入れないようにしてきた。さらに安全保障もただ乗りしてると。だから、それはもう絶対許せないと。これがまず1つ」



矢「プラス、その過程の中でWTOで中国入れちゃったから、もうわけわかんないルールの中で自分たちのものがどんどんどんどん取られてく。で、ましてコロナみたいな危機的な状況が起きた時に、実はアメリカは最強国ではなくて、いろんなものが作れない国になっちゃってるっていう問題意識があって、それ多分2つ重なってんです。」



矢「だから、アメリカという国の安全保障は単に軍事の問題じゃなくて、その経済の安全保障で医薬品とか、半導体とかも守ろうとしている」




農林中金の件なんか笑い話になってたけど国債を意図的に売り崩すなんてことをしたら、アメリカは徹底的に潰してくると思う

岡「もう1個アメリカの経済の安全保障でアメリカの債券っていうのも入ってきませんか」



矢「そうです。だから、今回その国債を傷つけるようなことを多分中国がやったら、もう徹底的に戦うと思うんですよ。それを分かっているので、中国そこは絶対やらないし、過去1回事件が起きたのが橋本龍太郎さんの時ですね。」



岡「やっちゃいましたね。あれ97年6月ですね」



矢「中国がちょっとでもその素振りを見せたらアメリカに徹底的にやられるんで、そこはもう、経済安全保障でその金融のど真ん中のところが、もうやられることは、もう権威を完全に崩しに来てるっていう、そういう意識を持っていると思いますよ」



この問題発言は、97年6月23日、米コロンビア大学での講演のあとの質疑応答で飛び出した。

質問者「日本や日本の投資家にとって、米国債を保有し続けることは損失をこうむることにならないか」
橋本首相「ここに連邦準備理事会やニューヨーク連銀の関係者はいないでしょうね。実は、何回か、財務省証券を大幅に売りたいという誘惑に駆られたことがある。
ミッキー・カンター(元米通商代表部=USTR=代表)とやりあった時や、米国のみなさんが国際基軸通貨としての価値にあまり関心がなかった時だ。
(米国債保有は)たしかに資金の面では得な選択ではない。むしろ、証券を売却し、金による外貨準備をする選択肢もあった。しかし、仮に日本政府が一度に放出したら米国経済への影響は大きなものにならないか。
財務省証券で外貨を準備している国がいくつもある。それらの国々が、相対的にドルが下落しても保有し続けているので、米国経済は支えられている部分があった。これが意外に認識されていない。
我々が財務省証券を売って金に切り替える誘惑に負けないよう、アメリカからも為替の安定を保つための協力をしていただきたい」


岡崎「ちょっとマクロ的になりますよね。つまり、地産地消の発想でアメリカの債権をアメリカの、生まれた債権をアメリカで消化しようと思ったら外国が今3割持ってるけど、2割とか中国を買わせないようにしようとしたら、結局貿易を黒字にしなきゃいけないわけでしょマクロ的に言えばですよ。非常にシンプルに言えば、これで一応マクロ的には整合性が取れるって感じですか。」


矢島「そうなんですよ。だから、ここもですね、そのマクロ的って発想が多分アメリカもなくて、もうないのかな。民主国家とそうじゃない国って意味で、ここをもう完全にそのデカップリングしようとしてるんですよね。だから、もう戦略がそのグローバル化の中でいろんなことを考えると、WTOに入れて民主化すればいいっていう中で考えると一番でかい国が他のところ牛じれるし、例えば標準化の問題とかでも自分たちはできるみたいなことをすごい考えてて。
ヨーロッパはみんなで固まれば、その標準化の問題とか取れるって戦略を取ったわけですけど。今起こってるのは、その世界全体というよりも分断を起こす中でどうアメリカが勝つかってゲームを始めているので、ちょっとだから昔の発想とはもう変わってますよね、アメリカも。」



岡「グローバルな最適化ではないんですね」



矢「全然。もう最適な行動だったらこんなことしないです。するわけないですからね」



岡「なるほど、最適化から遠い部分で、つまり普通の理論が対応できないから、結局トランプ理論になっていくわけですよね」



矢「そしてそのトランプ理論の支柱があのナバロであり、あのミランだから。そっちを理解しないといけないですけど・・・そこを理解すりゃするほど日本からすると、もう理解したくもないような内容なんで。」



岡「途中まで分かって最後のところで、また結論が見えなくなってきた。でも分かったのは、アメリカは、半導体と薬品はまず取り返すんだぞってことですね。これはもう絶対やらなきゃいけないプライオリティのナンバーワン、ナンバー2だと」



矢「それのためにはやっぱりその製造業ある程度持ってないといけないから。それの象徴が自動車だってことですね」




岡「で、結果として貿易のアンバランスが、バランスしてくると、アメリカの、アメリカ国際のに地産地消費比率が上がってくると。



矢「まあ、そういうことになります」



岡「で、それがこの5年10年で成立できるかどうかと。できるかできるか」



矢「いや、だから普通にできないと思うんですよ。要は、この方の思想がどれくらい今回強いか。それがだから、今回の共和党の中でどれくらいその思ってるか。で、これ困ったことに反対側の民主党がなんかできるかというと、結局WTOもダメでTPPもダメで、解決策ないんですよ。中国封じ込めとか。なんかもう議論ばっかりで。 だから、結局トランプを支持する人が、トランプがどれだけむちゃくちゃやってても3割とか、あの支持層が確実にいる



岡「そう、岩盤ですからね」



矢「で、その岩盤支持層はもうこういう発想になってるっていうことですよね」



岡「3歩ぐらい理解が進みました」



改めて農林中金の件は結局デマだということが確定しましたが、あれは本当に笑い話じゃないと思うんですよね。

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おまけ:うっかり発言をしてしまった後の市場のショックや橋本龍太郎のその後

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