はじめに
いつも余計なことを言って会話をダメにしてしまう人がいます。
こういう人は必ず「気をつけます」と口で言いますが、実際は難しいと思います。
なぜなら、何が問題なのかを全く理解できないからです。
1:何が問題かを認識できて
2:「ああ、これは本当にまずい・・・直さなきゃ」と理解できて
3:どうすれば改善できるかを理解できる
この3つのステップを通過しないと、今後も一生余計なことを言い続けます。
しかし、余計なことを言っちゃいがちな人ってこの学習プロセスを起動するのが難しいです。
なぜかというと、ほとんどの人は「何か問題だ、なんか不快だ」というところまではわかるけれど、それが何かをわざわざ言語化して教えてくれたりはし無いからです。
なぜかって・・・そりゃ普通の人は「それをやらないのが当たり前」だからです。
自分がやらないのに、なんでそれをやらない人がいるのかをわざわざ理解するのって困難だし面倒くさいんですよ。
「勉強ができる人が、必ずしも勉強が出来ない人を教えられるとは限らない」のもっと深刻なバージョンです。
結局、余計なことを言う人というのはたいてい怒られた後「何が問題なのか」を説明してもらえず、
何度も同じことをやらかして叱られ慣れているので、叱られてももはやなんとも思ってません。
最初は気をつけて直さなきゃと思っていても、「どう改善すればいいのかわからなし誰も教えてくれない」のでもう改善するのは諦めています。
説明できない人は怒るだけだし、怒られた側はただ謝るだけ。「あー今日も怒られたなー」って思うだけで、なんにも改善しようがありません。
せいぜい怒られた側がその瞬間だけ「自分はだめなやつだ」と自己卑下して、数時間後にはもう忘れてます。
これはそうしないと心が持たないのでむしろこれは自然な反応です。
結果として
怒る側が「余計なことを言うな」とか「言い方に気をつけろ」と指摘し
怒られた側は「はい、すみません。今度から気をつけます」というやり取りを永久に繰り返すことになりがちです。
これはお互いにとって不幸なことなので、なんとかしなければなりません。
その人が一切改善するつもりがないなら関係を切るしかありませんが、なんとかしたいと思ってるなら具体的に改善するためのヒントを与えなければなりません。
じゃあどうしたら良いのか
これ割と役に立つ豆知識なんですが。
「余計な一言」の半分くらいはめちゃくちゃシンプルなことさえ意識すれば回避できます。
余計な一言って要するに「相手をわざわざ不快にさせることを付け加えている」わけですからそれを削れば良いんです。
で、相手が不快に感じる余計な一言というのは大抵の場合「不適切なタイミングで、自分のお気持ちでしかないことを表明をすること」です。
自分のお気持ちというのは、単に「私はこう思った」といった感想だけでなく、勝手な憶測や勝手なジャッジなども含みます。要するに主観です。
特に良くないのが「要望」とこの「お気持ち」をセットにすることであり、最悪なのは「要望」の理由づけとして自分の主観を持ち出すと、「何様だこいつ」と思われること請負です。
要望を述べるのも
お気持ちを述べるのも
単体なら特に問題はありません。
でもセットで述べるとかなりの高確率で事故ります。
なので、事故らないためには
要望を述べる時は要望だけ述べる。セットにして良いのは客観的な事実や相手のことを考えた話くらいです。そういうことを考えられないなら要望だけを述べたほうがマシです。
お気持ちを述べる時はお気持ちだけを述べる。一足飛びに要望を述べない。特にネガティブな感情を述べた時にそれと一緒に何かを要求しない。タカリ屋だと思われます。
要望は自分の感情がスタートで生まれてくるんだから何も間違ってないだろ!って言うかもしれませんがその理屈が許されるのは小学生までです。
確かに本当は自分のお気持ちから要望って出てくる。
かといって相手のことを考えずにその自分の思考の流れをそのまんま垂れ流すやつは、「相手のために自分の脳を使うのはもったいないから思考をケチります」と言ってるようなものです。
自分のことしか考えてませんって言ってるようなものだから余計に嫌われるだけです。
少なくとも相手に何かを要望する時は、ちゃんと頭使って相手のメリットとか、相手がやったほうが合理的な理由を考えましょう。
そういう意味で、根源的には「余計な一言」というのは大抵の場合、「自己完結して相手のことをちゃんと考えてない」から起きてるわけですが
「自己完結せず相手のことを考えながら喋りましょう」って言われたら私もしんどいので、自分ができないことを相手に求めるつもりはありません。
なので、まずは「余計な言葉を言わないためには、要望とお気持ちはセットで喋らない」というシンプルなルールを意識しておくくらいがちょうどよいかなと思っています。
ここからは具体的な解説です