頭の上にミカンをのせる

もうマンガの感想だけでいい気がしてきた

「千歳くんはラムネ瓶のなか」4巻感想  追放ざまぁ系が流行ったのは2022年くらいだから、それより2年もはやくこの内容をやってたと考えると評価すべき…なのかな?

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最近某Mさんが過去に紹介していた「追放ざまぁ系なろう」作品を立て続けに読んでわかったんだけど

「ざまぁ系なろう」に慣れている人からしたら、もしかしたら「千歳くんはラムネ瓶のなか」ってかなり高品質な作品に見えるかもしれない・・・

おそらくなんですが、この作品のメイン読者は「主食がなろう」であり、そういう人たちの口コミからなんとなく好評価になっていったのでは?




もちろんダメダメなんですけど!

それでも、追放ざまぁ系と比べたらまだマシ・・・なのかな?

本作4巻は、追放ざまぁ系がヒットする前に出ており、ざまぁ系を先取りしていたという意味ではすごい先見の明があるとは思うのだが。

とにかく、本作についてはもう「おもしろい」という要素は期待してないのですが

「なぜこんな普通の駄作をありがたがって持ち上げている人がいるのか」が最大の興味関心ごとです。





というわけで、原作ファンの間では「神回」「青春ラノベの最高傑作」という熱狂的な賛辞が送られる一方で

冷静に分析すると、今までで一番ひどい(主人公の「美学」と「歪み」が最も顕著に現れる)巻としてとりあえず

千歳くんの今までの謎の美学が全て台無しになる4巻の感想です。




ちょっと間が空いたので主要キャラだけ簡単に説明

千歳 朔 
何をやっても周りからヨシヨシされるヨシヨシの実を食べた能力者。 
かつて野球の有望株だったが、「重い決断」を経て引退。本作では過去の挫折を清算するため、期間限定の復帰を果たす。
という触れ込みなのだがこの「重い決断」の中身をしってヽ(・ω・)/ズコーってなるのが4巻のハイライト。


青海 陽(はると読む)
千歳ハーレムの一員で女子バスケ部キャプテン。
千歳ハーレムの中では唯一と言ってよいほど自立しており一番マトモなキャラクター。
とはいえ、最終的には千歳を肯定し、彼をヨシヨシして救済する役割を担う。

バスケ部では「小暮と出会う前の赤木」的な立ち回りをしている。 
本人はやる気があるが部内の意識差に苦悩している。


裕介
千歳の野球部時代の元相棒。
千歳への未練から、本人の同意なく勝手に大会の選手登録を行うという強引な手段で物語を動かす。
チラムネのモブは、千歳くんを相対的にマシに見せないといけないので
進学校のはずなのに千歳くんよりも遥かに愚かな行為をし、千歳くんがどんなに理不尽にキレてもツッコミを入れない。


野球部顧問(監督)
千歳が野球を辞めた遠因とされる人物。理不尽な懲罰や見せしめを行う「旧態依然とした悪」としての象徴的役割。



あらすじ

青海陽が千歳グループの一員として、また部活動のリーダーとして抱える「光」の責任感が提示されます。

物語の転換点となるのは、授業中の居眠りをきっかけとしたプール掃除の罰です。

ここで千歳は、熟睡している陽に対してキスを試みるような行動をとります。

ポエムで誤魔化そうとしていますがなぜそのような行為をしようとしたかについて合理的な説明がなく、いまいちよくわかりませんでした。

これを単なるラブコメの範疇に留めるか、刑法176条(不同わいせつ罪)に抵触し得る問題行動として捉えるかで、作品の見え方は大きく変わります。



その後、中学時代に野球部の相棒だった裕介によって千歳が大会に勝手に選手登録されていることが発覚します。

千歳は、自分が野球部をやめた「重い決断」を軽んじられたことに激昂します。

しかし、陽からの説得というかヨシヨシを受けることでその「重い決断」を覆し、かつて自らが捨てたはずの戦場へ「1試合限定」という極めて限定的な形で復帰することを承諾します。




ハイライト :なぜ千歳朔は野球を辞めたのかという、その「重い決断」の中身が微妙すぎる・・・

千歳が強豪校の推薦を蹴り、あえて弱小校を選んだ背景には、彼特有の選民思想的な美学が存在します。

千歳が弱小校に入学した動機は「弱小校から這い上がり、強豪を倒して世間の土肝を抜くという自身の「美学」を完遂するため」でした。

あだち充の「H2O」とか「MAJOR」みたいなことがヤリたかったんだと思いますが

H2Oの主人公は、肘を壊したという医師の誤診が原因だったしMAJORだって父親の死という重大な理由がありましたが

本作品の場合、特に推薦を諦める理由がなく、自分を格好良く見せるためだけにわざわざセルフでハンデを背負っています。


しかも、他の二人はピッチャーでしたが、この人はただのライトです。


いくらバッターとして優秀でも、強いバッテリーがいない組織でどうやって強豪校に勝つつもりだったんでしょうか。



まぁともかく、そんな千歳(作者)の現実感のない「ぼくが考えたさいきょうのサクセスストーリー」はあえなく破綻します。

監督の独裁的な指導への反発に加え、「楽しくやりたい」部員たちとの温度差による孤立と陰口に心が折れてしまったのです。



そんなわけで、自ら弱小校を選びながら「お山の大将」として振る舞えず

理想通りにいかなくなった途端に折れてしまう脆弱さ(豆腐メンタル)を露呈し

そのまま部活をやめてしまいました。



要するに思い通りにならなかったからやめただけで、ごくごくありふれた「勘違いバカ」のストーリーです。



ところが、本作品ではこれだけの話を「重い決断」としってすごいことのように語り、それをヒロインがヨシヨシしてくれます。



ふてくされたやめただけの千歳くんの「思い決断」と、今でもバスケ部長として頑張ってる「ハル」が同じ扱いとなり、それどころか、千歳くんのほうが偉いみたいな話になります

陽が率いるバスケ部では、千歳がかつて直面した「努力の温度差」が再現されます。

強豪・東道への敗北後、練習の厳格化を求める陽に対し、周囲の部員は反発を強めます。

野球大会当日、野球部をやめて長い間ブランクがあったはずですが

なぜか千歳はライトの守備と打撃の両面で超人的活躍を見せ、劇的なホームランを放って勝利を掴み取ります。

この結果をもって彼は「過去との決別」を宣言し、正式に野球を引退します。

この時点で「???」となるのですが


さらにこの千歳くんの無双ぶりを見た陽のバスケ部も

最終的には「実はエンジョイ勢も陰で努力していた」みたいな情緒的な解決が図られます。

結局、千歳くんがサボってても現役の野球部を圧倒するというすごい才能を見せつけた結果、

なぜか不透明な不満を抱えていた部員たちが再び陽(=千歳側の価値観)に従属する形で幕を閉じます。


根本的な解決は何もしてないのですが、作者的には千歳ageが終わったのでもう話は終わり、ということなのでしょうか。



本作品を「青春ラノベの最高傑作」と持ち上げてる人がAmazonレビューにたくさんいるんですが・・・

はたして私はこの人たちと同じ作品を読んでいるのでしょうか・・・

なんか私だけなにかの手違いで違う作品を読まされているのではないかと不安になります。




正直あまたあるツッコミどころを全て無視したとしても、物語として成立してないのでは?

一応作者がやりたかったことは

「努力する者が不当に虐げられている」という強烈な被害者意識を燃料に

それを持つ者が圧倒的な結果(ホームラン)を出して周囲を黙らせるという展開だったと思うんですよ。



「追放ざまあ系」なろうってだいたいそんな感じなので。



「才能があるやつには凡人の気持ちはわからない」
「私立の強豪に行けばよかったのに」といういわゆるエンジョイ勢による冷笑的な視線を描き

これに対して、努力する側を「被害者」として描き、正当化することで

「凡人に足を引っ張られてる千歳くん可愛そう!」

 「それでも頑張ってる千歳くん格好いい!」

 「千歳くんしか勝たん」みたいな展開にしたかったんだと思います。



でも、そう考えると2つ問題があって。



1️⃣追放された正当な理由があって読者が感情移入できるか

2️⃣その後の展開はちゃんと「努力の尊さを読者に伝えられるものか」



という点が問われると思うんだけどどっちも☓なんですよね。



千歳くんは追放された正当な理由があるどうろこか、追放すらされていない。

むしろ部を引っ掻き回すだけ引っ掻き回して自分で勝手にやめただけという。

せっかく横暴な監督を作品に登場させるなら横暴な監督に歯向かって追放されたみたいな展開にすればよかったのに。

なんで「クラスメイトの凡人たちから悪口を言われた」ことが理由で部活辞めてんだよってなる。





努力の尊さみたいな話についても、

主人公側が努力をして相手を倒すみたいな話になるはずなんですが

実際は、部活をやめてた千歳くんが、凡人なりにも野球を続けていた現役の人たちを

千歳くんが才能だけで蹂躙してしまっており、真逆のメッセージを伝える展開になっています。



結局のところ、作者の設定が全てであり、読者に作中の展開によって納得させるつもりがまったくないのが読んでて腹が立つ

千歳くんは努力をする人間で、周りの努力しない凡人から足を引っ張られる可哀想な存在

という「作者の設定」だけがブレないので、

それと真逆の展開の試合をやった後で「努力は尊い!努力すれば勝てる!」みたいなことを言われると頭がチャカポコしてきます。



でも4巻のAmazonレビューはめっちゃ評価高いんだよね・・・

なんで本作にこだわるのかというと「どう考えでも駄作だろ」と思うのに、謎なレベルで評価が高いからです。


逆境でもあきらめない姿に胸を打たれた。
仲間に熱が伝わったことに、久しぶりに読書で目頭が熱くなった。
3巻の雰囲気だけでなく、このような熱のある描写も書ける著者は凄いと思う。
「目の前にある今をあがけないやつに、次のチャンスは回ってこねえと思うんだ」
だらだらと歩き続ける自分に、このセリフが刺さった。

本巻のヒロイン、青海陽。

本巻は、陽のバスケ部キャプテンとしての「苦悩」、朔の野球部部員としての「悔恨」の2つを主軸とした作品構成である。ジャンルとしては、「スポ根」に大別されよう。

とにかく熱い、熱い、熱い!
陽、朔いずれも、部活での艱難辛苦に耐え、挫折に打ちひしがれながらも、過酷な特訓を通じて、取り組むスポーツへの本気の情熱と闘志で乗り越えていく姿が本当に熱い!

「本気で上を目指している連中は、誰もが与えられた武器の中で必死にあがいている。(書籍版、p242)」という朔の言葉はまさしく陽の本質を説明したものである。
だからこそ、陽が挫折した際、朔の「結末はてめぇで見届けるしかない、そうだろ?(書籍版、p249)」と発破を掛けるシーンに心揺さぶられる。

本気で挑み、本気で悩んで、本気で泣き、本気で喜ぶ。
朔と陽の「本気の感情を分かち合える関係」が実に青春で眩しく描かれている。

特に興味深いのが3巻まで評価してなかったのに4巻絶賛している人がいること。私4巻が一番カスだと思うけどな…。

正直な所1巻はここ最近でよくあったリア充、陽キャ、陰キャといったクラス内カースト的なよくある話でしたし

2巻自体もそこまで目新しさはなかったと思います。3巻は普通に良かったですが4巻ほどぶっ刺さるものはありませんでした(超個人の意見)。

しかし、この4巻は本当に素晴らしく、この作品の評価が私の中でガラリと変わり、この作品の虜となったのです

1~3巻まで達観した考えで美しく生きようとする主人公が
この巻で陽と一緒に泥臭く、でもやっぱり美しく前に進む姿に感動しました

陽と主人公の言葉のやり取りや内情の表現、情景描写がもう本当にとにかく美しくて泥臭くてカッコよすぎてぶっ刺さりました。

この作品、確かに新巻出る度に推し変わるってよく言われてるけどほんとにそうなんだよなぁと身に染みて感じております笑

陽良すぎるんだよなぁ

絶賛してる読者たちに聞きたいんだけど

千歳くんハーレムの人たちが「本気で上を目指してる」ように見えるのか?

口で言ってることとやってることが違いすぎるじゃん!って思わないのか?

まじでこの人たちには何が見えてるんだ?






もちろん読んでて引っかかりを覚えている人もいるのだが

主人公はプロにいくのが夢なのに県内一の進学校に進学して、でも自分ならチームを甲子園に連れていけると思った?

さすがに何を考えてるのかよくわからない。

極端な例えだけれど、天才が一人入学したからといって

そのへんの公立高校が大阪桐蔭に勝って甲子園にいけるか?無理だろ。

大谷翔平や佐々木朗希ですら岩手県大会を勝てなかったんだぞ。

ましてや進学校なんて、試合に出られるだけでも御の字だろう。

また、主人公は周りにアレコレ妬まれるのが嫌で圧倒的な存在になろうとしたという設定があるが

そういう経験をしているのに今更野球部連中のちょっとした陰口を聞いたくらいで動揺して部を辞めたのも、よくわからない。

この感想が低評価なのをみてもわかるとおり、絶賛してる人はここが問題だと思ってないわけだ。




まぁ私も「超かぐや姫!」に対するツッコミとかは事実としては認識しつつ、

それでも超かぐや姫!は楽しかったからいいんだよ!って開き直ってる所あるので

多分、どこかに彼らにとってのエモポイントがあるはずなのだ。

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そのエモエモポイント、エモスイッチの場所が知りたい! 

それさえわかれば、文章を書く能力が皆無の私でもなにか作品を作れるかもしれない。