頭の上にミカンをのせる

もうマンガの感想だけでいい気がしてきた

はてなは年間利益の10倍の金額を詐欺で失ったことにより「グロースのままだと」上場廃止がほぼ確定した。 それだけでも辛いのに株クラから「なにか嘘をついているのではないか」と疑われててふんだりけったりすぎる・・・



2026年4月24日、株式会社はてながひとつの適時開示を公表した。

4月20日・21日の2日間にわたり、従業員のアカウントを通じて外部口座へ最大約11億円が送金された、というものだ。

news.yahoo.co.jp

「悪意ある第三者による虚偽の送金指示があった」——いわゆるビジネスメール詐欺(BEC)の被害だと会社は説明している。

www.ipa.go.jp


捜査機関には全面協力中とのことで、表向きの構図はシンプルだ。

しかし、この件を聞いた人間の多くが、同じ疑問を口にしている。

本当に、それだけの話なのか? と。

はてな、11億円流出事件について、株クラから疑われている内容

まず数字を並べてみる。はてなの月次人件費は概算で1.5億円程度。2026年1月末時点のキャッシュ残高は17〜18億円前後と推定される。時価総額はおよそ36億円規模だ。

そこに、11億円の流出。

年間純利益の10倍近い金額が、たった2日間で消えた。

会社の現預金の6割超が、「従業員への虚偽の指示」によって外に出ていった計算になる。



BEC詐欺そのものは珍しくない。


2025年には法人被害額が前年比4倍超の約47億円規模に膨らんでいるという報告もあり、日本企業を狙った手口は年々巧妙化している。だが、それを踏まえてもこの金額は異常だ。




日本企業でよく挙げられるBEC/乗っ取り関連の目立つものは以下のようなものであるが

・JAL(日本航空、2017年): 取引先装い偽請求書で約3.8億円被害(貨物・航空機リース料)。

・トヨタ紡織ヨーロッパ子会社(2019年): 約40億円規模のBEC被害。

・その他、東芝子会社や日経新聞子会社なども数億円〜数十億円被害。

会社規模から考えると少額被害で済んでいる。 

今回の被害額は、会社規模からするとあまりにも大きい。



事業規模を考えると、アパマンの事件のときのようになにかしら乗っ取りを受けているのではないかという可能性も指摘されている。

investscam.jp



内部統制についてはかなり厳しい意見が寄せられている


上場企業であれば、大口の送金には複数人による承認、稟議、上長への報告が原則として求められる。「緊急の指示だった」としても、確認なしに億単位の送金を実行するのは、通常の業務フローとして考えにくい。

なぜ止まらなかったのか。

この一点が、最も大きな疑問として残る。

togetter.com

IT企業として長年ネットサービスを展開し、セキュリティを語る立場にあるはてなが、なぜこれほどの規模で防げなかったのか。社内で誰も気づかなかったのか、あるいは気づける仕組みがそもそも存在しなかったのか。


ネットが疑い始めていること

事件の公表後、SNSやまとめサイトでは様々な憶測が飛んでいる。

ひどいものになると「本当に詐欺なのか」「自作自演では」「マネロンでは」——陰謀論の域を出ないものまである。

だが、そのくらい今回の金額は異常だということだ。

金額の異常さ、統制の甘さ、そして「IT企業なのに」という違和感。

これらが重なることで、「純粋な被害者」という説明を額面通りに受け取れない株クラの興味をひいているようだ。



今後に何が起きるか

楽観的なシナリオとしては送金先口座が早期に凍結され、一部が回収されるかもしれない。ただしBEC詐欺は海外口座を経由するケースが多く、回収率は決して高くない。


【上場を維持することがほぼ絶望的に】

会社への影響は深刻だ。

キャッシュの大部分を失った状態での事業継続による成長鈍化は避けられない。

すでにPTSはストップ安張り付きとなっているがその程度では済まない。



みんな優待廃止リスクを気にしているが、そもそも今回の優待の背景を理解している人は「上場廃止リスク」の方を気にするはずだ。



はてなはグロース企業でありながら成長性・ROEが低く配当も出していない。

株主からは「創業者のEXITのための上場」として見られており、株主からお金を集められる魅力に欠けていると評価されている。

今の36億円というの時価総額は、17億という現金ありきのものでしかなかった。



しかも、タイミングが悪いことに、たった一週間前に「優待利回り7%という破格の記念優待」を発表して株価を吊り上げたばかりだった。




これが今回いろいろ疑われている一番の原因だ。



この優待はいわゆるヤケクソ優待というやつで、他に株価を上げる手段がない中で東証グロース市場の上場維持基準「10年経過後に時価総額が40億円以下の企業は上場廃止」という壁をなんとか乗り越えるための方法だった。 *1
www.jpx.co.jp



その直後にこういう事件が起きてしまったのでもちろん経営陣にその意図はなかったのはわかっているが、優待を期待して購入した人にとっては完全なハメを食らった形になっている。



ただでさえ大量の現金を失ってしまったので、もはや時価総額40億を満たすことはほぼ不可能になった。



もちろん、まだ絶対確定ではない。東証は即時廃止ではなく、改善期間(通常1年程度)を設けるケースが多いので被害回復次第で株価が戻る可能性はあるが、11億円は企業規模に対して巨大なので、回復が不十分なら廃止濃厚だと言える。むしろここから40億を超える方法があるなら誰か教えてほしい。



というわけで、グロースでの上場廃止はほぼ確実ということを前提としてはてなという会社がどうなるかを考えなければいけない。(スタンダードへの鞍替えはできると言えばできる)





はてなくんのこといろいろ批判してきたけど頑張ってほしい・・・




はてなブログやはてなブックマークの存続についての懸念シナリオ

*1:※参考までに東証改革によって、2030年以降は上場維持基準は「上場5年経過後、時価総額100億円以上」へと大幅に厳格化される。

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