頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「トモダチゲーム」  1つのグループにサークルクラッシャーが複数紛れ込んだら

このゲームは、後半になれば成るほどクリアが困難になる。なぜなら人間は、みんなが我慢しているから自分も我慢できるという生き物。逆に言えば、自分だけが我慢を強いられることには耐えられないものよ

私このゲーム大好きなんですよね。だって、馬鹿みたいに最初に言うことがみんな一緒なんだもん。「みんな一緒にゴールしようね」って。マラソン大会とかと一緒ですよね。でも、最後まで一緒に走るやつなんていない。それが何故なのか考えたことがないのかしら

面白くなってまいりました。
2巻まではまぁ普通かな、と思って読み飛ばしてたら4巻から雰囲気が変わって先が楽しみです。
4巻までの内容を説明しますが、5巻からがこの作品の面白いところだと思うのでご容赦を。


5人グループにサークルクラッシャーが紛れ込みました。名前をAとします。
Aはある目的のためにこのグループを崩壊させようと試みます。

ところが、そのサークルには別のサークルクラッシャーBがいたのです。
Bは、このグループのことを気に入っていたので、自分の頭脳をグループを守るために使います。
結果としてAよりも優秀なBが、Aの存在を看破し、このサークルを守ったかのように見えました。


しかし、話はここで終わりではなかった。
このサークルにはサークルクラッシャーCという存在もいたのでした。
そのCという存在は、この5人グループを隠れ蓑にしつついろんなサークルを破壊してきた悪人でした。
Aより優秀だったBも、このCの企みに全く気づかず踊らされていただけでした。
Bは、ゲームに敗れたことに気づくことすら無く自分の意思で奈落に落ちていきます。
しかし、奈落で独りぼっちになったはずのBのところに、かつて自分が倒したAがやってくる。
AとBは協力してCと立ち向かうことを決意しつつ、まず奈落から這い上がるための戦いに挑むのだが・・・・・・。

という展開。


これはひどい。ほとんどサークルクラッシャーじゃねえか。 メインの登場人物は 全員クズ! 悪人! 闇抱えまくり!彼らの戦い方は、常に「友情の脆いところを狙って破壊する」という戦略になる。ひととしてどうなのそれ。でも、そう思うのは、私達が友情というものを良いものだ、強固なものだ、と深く考えずに信じてるからかもしれない。


一方サークルクラッシャーたちは友情というものを特別視・絶対視せず、ニュートラルなものとして扱う。友情というものを一歩引いた目で見て、その成り立ちの詳細をすばやく掴み、良い方向にも悪い方向にも誘導しようとする。必要があれば敵チームの友情は破壊しつつ、自分チームの友情を強く維持することができる。 そんなサークルクラッシャーたちがそれぞれの立場から語る友情というものについての考察がまた面白い。


こういうのを通してみていると、本当に友情という人間関係は、非常に不安定なものであり、しっかり強いところ弱いところを理解してメンテナンスする必要があるな、と感じる。 だから友情というものを無条件に信じたい人にはおすすめしないし、ちゃんと考えて主体的にメンテナンスしようと思ってる人は参考になるかもしれない。 そんな作品。



・・・・・になることを期待できるかもしれない作品。 先物買い評価になる可能性はあります。 4巻でようやくそういう要素が出てきたというだけであって、2巻までは正直あんまりおもしろくないです。もし6巻7巻になるにつれ面白くなってきたらもう一度紹介したいなぁ。