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「人権派」の暴走がもたらした冤罪事件 「でっちあげ」

本日はてブで紹介されていたので読んでみたのだけれどひどい事件だった。
www.shinchosha.co.jp

lovelovedog.hatenadiary.org
なお、「でっちあげ」という本で書かれている内容がでっちあげだという主張もある(少なくとも裁判において教師の問題行為がある程度認定されている)。結局我々には何が真実かがわからず非常に混とんとしている。あらためて「いじめ」問題というのは、カッとなりやすいがそれゆえに初動でうのみにしてはいけない話が多いと思う。



冤罪事件の可能性

この冤罪を、ろくに調べもせず大きく取り上げたのが朝日、毎日新聞と週刊文春であり、しっかり取材を行って反論したのが、かの杉田水脈の件で廃刊になってしまった「新潮45」であったというのが皮肉すぎる。

「でっちあげ」の経緯

①夫婦の強烈な抗議の剣幕に恐れをなした校長と教頭は、事実関係の詳しい調査もせず、川上教諭に謝罪を強要し、校長は川上教諭を担任から外したが、それでもなお抗議を続ける夫婦に、しっぽを巻いて市の教育センターに預けてしまった

このこと知った朝日新聞の取材からマスコミの激しいバッシング報道が始まった。

③担任を外され学校を追われた川上教諭は市教育委員会の長時間の事情聴取の結果、停職6か月という厳しい懲戒処分を下された。

④これを受けマスコミは「教師によるいじめ」を市教委が全国初認定したとして大きく報じ、週刊誌やワイドショウなど、教師を吊し上げ状態にした

⑤主任の代理人である大谷辰雄弁護士は、前例のない児童虐待事件に大きな憤りを感じ、全国の弁護士に呼びかけて、約550人もの大弁護団を結成した。



この大谷弁護士は人権派弁護士として知られ、福岡県弁護士会「子どもの権利委員会」の副委員長でもあり、子どもの権利保護のために精力的に活動されていました。
全ての少年事件に「付添人制度」 - 「ほう!」な話 | 福岡県弁護士会

一方で2016年に懲戒処分を受けたりもしていますしよくわからん人です。(2018年にお亡くなりになられました)
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そんな大谷弁護士が、子どもを守るためにと大弁護士団を結成して挑んだ裁判でしたが…


裁判第一審において確認された事実

①大騒ぎの発端である「アメリカ人の血」が浅川家には一滴も流れていない
②「アメリカ人の血」のみならず、和子が吹聴していた一連のアメリカ絡みの話がすべて嘘だったことが明らかになった
③重度のPTSDと診断されて大学病院に入院した裕二にPTSDの症状が皆無だったことがカルテ開示によって証明された

肝心のいじめ、体罰、自殺の強要についても、原告側はなんら立証できなかったにも関わらず原告側が勝訴。

どうして一部の体罰やいじめが認められてしまったのか。裁判官は、川上教諭とともに被告である福岡市が、既に川上の違法行為をある程度認めて懲戒処分を行っていることを重視したのである。刑事事件で例えれば、被告が罪を自白していることになるからだ。

正義であれば事実でなくても人一人を悪者にしてリンチしても構わない、という風潮と、話題性を求めるマスコミのタッグが生み出した集団ヒステリーの地獄絵図が描かれています。



控訴審の顛末

大谷弁護士らは被告である川上教諭の控訴を取り下げた
②教師は原告によって被告席から引きずり降ろされたため、一切の主張、反論権が奪われてしまった

判決文にも、「川上は、被告ではなく被控訴人(福岡市)の補助参加人なので、被控訴人が自白している事実を争うことはできない」とある。このため、今回教諭側が提出した有力な証拠(教諭の体罰やいじめを否定した5人の子供たちの証言)も黙殺されてしまった。
教諭は、「当事者である私を抜きにした原告被告双方の中身のないなれあいの裁判で、私の違法行為が一部にしろまた認められてしまった」と悔しさをにじませた。

このあたりから教諭側もちょっと信頼性が失われてくる。



福岡市人事委員会への処分不服申し立てが全面的に認められる

①体罰に関する和子と卓二(夫・仮名)の供述、さらに裕二の供述は、いずれも信用できない
②いじめの事実も全面的に否定した
③教諭が、当初は事実と認めていた内容の多くを否定または変更し、関係者全員に混乱をもたらしたことについては、当時の学校の対応の方にこそ責任があるとして、厳しく批判する

校長と教頭は、裕二の両親による抗議の内容と申立人(川上教諭)から聞き取りをした内容との間に大きな隔たりがあり、このことを十分に認識していたにもかかわらず、事実を十分に解明することもないままに、申立人の側に不適切な言動があるとして、申立人に謝罪するよう指導し、他方、裕二の両親の『抗議』内容の真偽については十分に検討も検証もしないまま、申立人の授業に監視者を置く、学級懇談会を開いて申立人に謝罪させる、申立人を担任から外す、という裕二の両親の要求を次々と受け容れているのであり、その結果、裕二の両親による『抗議』が正当なもので、申立人が極度の差別意識を持った暴力教師であるかのようなイメージが作り出され、裕二の両親の『抗議』と社会に対する『訴え』を勢いづかせた

④各責任者について

・市教委・誤った処分を下した当時の担当者に対して責任を問うことはしないのかと尋ねると、「個人ではなく、組織が判断したことなので処分は考えていない」
・当時の担当者、市教委教職員第1課の吉田恵子課長は現在、福岡市中央区の区長である。彼女に質すと、「今回の判定は非常に重く受け止めている。しかし、組織による判定なので、個人的なコメントは差し控える」
・大谷弁護士にも連絡をしたが、電話口にすら出なかった。毎日新聞には、「裁判所が認定した事実があるのに、なぜこんな結論になるのか。全く理解できない信じがたい判定だ」と怒りのコメントをしていた

これ結局一番問題なのは教育委員会の事なかれ主義だと思うんだよね……。


今のネットは「それっぽい構図」だと事実を確認せずに弱者側の人間を信じる「にせの人権派」が多いので注意したい

似たような例があればストックしていこうかと思います。


dot.asahi.com
いやこれ普通に訴えてる女性側がダメでしょ……。