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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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まじかよ理工系の大学生って20%くらいしかいないのか?

L型大学G型大学の議論で話題になった会議の資料はオモシロカッタ。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_8.pdf



理系少ねえええ。「私立文系」大学が増えすぎじゃないっすかね

まず、p5 学科別学生割合が目につく。

理学工学農学合わせて20%に対し、
歯学医学薬学が10%未満で一応合わせて理系が28%くらい。

人文科学15%、哲学3% 社会科学31% 保健・家政・教育 20%


という数字にビックリ。まじかよ理系少なすぎだろ。そして文系多すぎだろ。
あとなんで哲学だけ分けたし。というか3%もいるんか。
哲学は人文科学でも社会科学でもないということか。


いつからそんなに少なかったの?って思って調べてみたら
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/08010901/002/001/001.htm
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/houdou/__icsFiles/afieldfile/2014/08/07/1350732_03.pdf

平成9年の時点ですでにこのくらいの数値。もちろん修士博士課程になればその割合は増える。
でも修士課程でもまだ文系のほうが多いとか意外すぎるわ。

さすがに国公立に絞れば学部でも理系のほうが多いよね?そうだよね?と思って調べてみたけどそれらしい統計がありませんでした。だれか教えてください。



学生数はこの10年で微増、教員数は15%増。女性教員の数は22.5%

教師の数のほうが増加割合大きいね。
その分しっかり教育してくれるならいいのだけれど。



大学が255万人、大学院が25万人、短大は13万人、高専が5.8万人、

国立大は61万人、公立大は14万人、私立が210万人(大学、大学院合わせて)
また、専修が66万人。専門学校も60万人ほど。


この分布は自分がイメージしてたのとちょっと違ってた。




短大の減少具合やばい。高等専門学校も減少気味

もはや国立の短大というのは存在しないというのは知らなかった。
社会的需要がなくなってきているということか。
そもそも短大はどういう学部があるのか。介護と教育関連学部以外をあんまり知らない。

高専は思った以上に工業の割合が高かった。ほとんど工業だった。



現時点で、卒業後就職者数が圧倒的に多い業種は「製造・小売・医療・福祉

ただ、その他サービス業も多く、
やはり日本は人口別でみるとサービス業が圧倒的に多いのだなとわかる。

これらのサービス業は「L型」産業であり、
ここの労働生産性を向上させたいという主張には一理ある。

ただし、それが職業訓練によって実現するかというとそうではなく、
むしろ「経営」側に問題があるのを何とかスべきだとおもうのだが…


すでに専修学校については「職業実践専門課程」の文部科学大臣認定についてスケジュールまで決まっている

平成25年8月30日:
専修学校の専門課程における職業実践専門課程の認定に関する規程(文部科学省告示第133号)」を公布・施行
平成26年3月31日:
「職業実践専門課程」を文部科学大臣が認定し、官報で告示。 4月から認定された学科がスタート。(470校、1,365学科(平成26年8月29日現在))

今後はこれを大学にまで拡張していきたいということなのかな。


p19の「各国の職業教育」はなかなか面白い

何が面白いかというと、「人口」が乗っているところ。
どれだけの人間が、「職業訓練」を中心に受けているかというのがわかる。

日本だと今は専修学校高専、専門学校などがメインで126万人と
すでにかなりの人間が「職業訓練」を前提とした教育を受けている。
また、資料で見ると、大学の数が学生に対して明らかに余っている。
これらを補助金を入れてまで維持するのが正しいのか、
それとも「L型大学にするのか」という話を振り方をしたらどうなるかね。


p35の資料がマジキチ

就業を目的とする高等教育機関への入学者のうち25歳以上の割合は、OECD各国平均約4割に達し、社会人学生も相当数含まれる一方、日本人の社会人学生比率は約18.4%と低い。

大学入学者のうち25歳以上の割合は、OECD各国平均約2割に達し、社会人学生も相当数含まれる一方、日本人の社会人学生比率は1.9%と低い。

なんだこの資料???日本の就職に関する実情をしってこの資料作ってるならマジキチとしか言い様がない。



諸外国の学校系統図

アメリカ、イギリス、ドイツ、フィンランド、韓国、オーストラリアなど。









余談。
下流大学でも文系学部およびそこでのモラトリアムが必要だとか言ってる人は、この文章よく読むと絶望できていい感じだと思います。えぐい…

下流大学で哲学なんぞを勉強している学生というのは、職業レリバンスなんぞ全くないことに貴重なコストや機会費用を費やしているということになります。
これは一見残酷なシステムに見えますが、ほかにどういうやりようがありうるのか、と考えれば、ある意味でやむを得ないシステムだろうなあ、と思うわけです。上で引いた広田先生の文章に見られる、自分の教え子(東大を出て下流大学に就職した研究者)に対する過剰なまでの同情と、その彼らに教えられている研究者なんぞになりえようはずのない学生に対する見事なまでの同情の欠如は、この辺の感覚を非常に良く浮かび上がらせているように思います。

http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/11/post-7bfe.html

少なくとも、大学が自分の人生を生きる上に役に立つというなら
本人はそれでいいんじゃないですかね。 ただ、就職は期待できないことは覚悟しないと。