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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「やはり俺の青春ラブコメは間違っている」5話  雪ノ下雪乃の「わからなさ」を楽しもう

アニメ3話~5話は8巻相当。
「雪ノ下雪乃が難しい」巻だった。というより、この作品自体「雪ノ下雪乃が難しい」話だ。

二期に入ってから雪ノ下雪乃が発した重要な言葉は3つ

①「うまく説明ができなくて、もどかしいのだけれど……。あなたのそのやり方、とても嫌い」

②「うわべだけのものに意味なんてないと言ったのはあなただったはずよ」

③「わかるものだとばかり、思っていたのね……」

逆に言うと、この3つしかヒントはない。


この3つではわからない。わかるかもしれないが、正解だと確信できない。8巻は人の心を読みすぎて苦しむほどに他人の心を読む比企谷八幡をして「雪ノ下雪乃の考えがわからない」というモヤモヤを投げかける巻である。だから、わからなくても問題はない。むしろそう感じるように作ってある。

ただ、一つだけ間違いないのは八幡は「雪ノ下雪乃は本当は生徒会長になりたかったのか?」と思っており、続くぽややん生徒会長のつぎたしによって読者までそういう気にさせられるが、それだけは絶対に違いますよ。



さて、その上で、どう解釈するか。



で、自分なりに解釈した記事を書いたのだけれど、その後ググってみると
とてもおもしろい記事があり、こちらのほうが良いと思ったので私の記事よりこちらを紹介。

※一応ボツにした私の解釈も載せておきます→ http://yoshikimanga.hatenablog.com/entry/2015/05/03/111050

このゆきのんとても可愛い

圧し殺した欲求が溢れてしまうのだろう。性質が悪いのは、彼女がおそらく無意識だという点だ。

http://do-not-trust-over30.cocolog-nifty.com/nipopodai/2014/01/83-ac7e.html

自分は、追いかけたいわけではなかった。
本当は、置いていかれてしまうことが、寂しかった。
振り向いてもらえないことがつらかった。嫌だった。
挫けて立ち止まっても、うつむいてしゃがみこんでも、泣きじゃくりながら倒れても。
そばに誰かがいてくれたら、自分は救われるのだ。彼が。この人が、いてくれれば。
痛いほど切実に、雪ノ下雪乃は、比企谷八幡を必要としているのだ。
しかし、八幡は別に雪乃を救おうとは思ってない。誰かを救う、などと思い上がった発想のない男だ。ただ、自分が自分らしくあるために、最も効率的な行動を取るだけだ。7巻で、雪乃もそれを思い知ったのだろう。

(中略)

おれは思うのだ。7巻の雪乃さんの怒りは、素朴な嫉妬だったんだろう、と。

全く想定外の自分の感情を認識して、雪乃の内心は大混乱であろう。かつての自分の抜け殻を演じ続けるだけでも精一杯なんだろう。期待と喜びと嫉妬と不安と見栄と照れ隠しと。綺麗なヒロイン像に包含しきれない、あらゆる人間的なもの、それまで気づかなかった、あるいは気づかないふりをしてきた、みっともない、恥ずかしい、情けない、だらしない、おぞましい、醜いものの数々が、いま、眼前になだれ込んでくる思いに惑乱しているのだろう。

http://do-not-trust-over30.cocolog-nifty.com/nipopodai/2014/01/84-6322.html

まじかよ、このゆきのんアホの子通り越してヤンデレ一歩手前だけどかわいい。めっちゃかわいいぞ。



私「true tears」ってアニメの湯浅比呂美についての妄想をとある合同本に寄稿させてもらったことがあるんですけれど、その時のことを思い出しました。
アニバタ Vol.4・5 [特集]P.A.WORKS ①総論ほか編・②作品各論編 | アニメ・マンガ評論刊行会

非常にわかりやすかった石動乃絵と違い、私は湯浅比呂美のことがよくわからなかった。でも、湯浅比呂美のことはよくわからんかったけどものすごく好きだった。で、なんで好きなのかなって思って、自分には湯浅比呂美ってこう見えてますよーって妄想を書きまくったのでした。
同様に「聲の形」の西宮硝子さんも読み切りで見た時はそのわけわからなさが自分を惹きつけてやまなかったなぁ、と。

もちろん、二次創作ではなく解釈である以上は作品での描写に矛盾がないようにする必要はあるけれどその上でわからない部分は、自分にとっての理想を詰め込んでしまえばいいのだ!後で間違ってて恥をかいたり残念な気持ちになったとしても、それはそれで大事なことだろ、と。

(それ以外にもバイオハザードレベッカについての同人誌とかファイアーエムブレムのアルヴィスについての同人誌とか出したことあるけどこっちは黒歴史なので墓まで持っていきます)







そういう意味で、私はこの人の解釈と必ずしも同じ意見ではないのだけれどこのストーリーのほうが、私の考えよりもはるかに面白いと思った。私はもうちょっと凛とした部分をベースとしてそれでも脆い部分がある女性として雪ノ下雪乃をとらえたのに対し、この人の雪ノ下雪乃は一味違う。幼児性・乙女性を抱えて悶々としてる中二病の女の子だ。
そして、私はこっちのほうが好みだ。
そして、この記事を読んだ後に9巻を読むと、この雪乃であながち間違いでもないような気がしてくる。みんなー、今はモヤモヤしてるかもしれないけど、9巻のゆきのんは可愛いぞー楽しみにしとけー。




ちなみに他にもいろんな解釈の記事があります。
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。8 』 渡航著 ヒッキー、それは確実に間違っているよ - 物語三昧〜できればより深く物語を楽しむために

私はこの記事書いてるペトロニウスさん好きでよく参考にさせてもらっているけれど、この人も、自分の体験をもとに雪乃のイメージを作っているのだなーと思う。このように人によって解釈が違う、ということは今の時点では比企谷八幡にとって、さらに私達視聴者にとっても「雪ノ下雪乃」はよくわからない女の子なのです。

そのわからなさを味わいつつ、少しずつ雪ノ下雪乃が秘めた部分を表に出してくれることを期待ましょう。



由比ヶ浜さん

しかし、雪ノ下にばかり気を取られていたもんで、由比ヶ浜のことに全然注意してなかった。
というか私由比ヶ浜さんのことは最初から全くこれっぽっちも好きになれないので、いままで真面目に考えたことがなかった。

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」8巻の感想 その1 由比ケ浜結衣の場合: DON'T TRUST OVER THIRTY.

由比ケ浜さんが、奉仕部を訪れるまでの1年余り。何を思って八幡を観察していたのだろうか、と想像する。
(中略)
何の下心も無い純粋な親切を思い知って、それを理解するために1年かかった自分の計算高さや、優しさの欠如に愕然として、ひょっとしたらそのとき初めて、そんな自分に自己嫌悪を感じたのかもしれない。自分の行き方に疑問を感じたかもしれない。彼女が八幡に近づこうとしているのは、彼女のあり方を根本的に否定する側面を持つからなのかもしれない。

これは面白い。今までまったく注目してなかったけど、こういう子だったら、むしろ大好きです。