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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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『心が叫びたがってるんだ。』  すごくごちゃごちゃした印象を受ける作品

見ました。

申し訳ないのですが、この作品はうまく自分の中で消化できなかったので
すっきりとした感想を書くことが出来ませんので、ぐちゃぐちゃしたままのメモを載せておきます。


すごくごちゃごちゃしてる印象

多分群像劇でもあるし、やりたいこともたくさんあったんだと思う。

縦軸としては「思いを言葉で伝えることの大切さや残酷さ、怖さ、素晴らしさ」「過去の克服」「挫折からの立ち直り」「クラスで団結して何かイベントをやる」「男女の青春」「玉子と王子の寓話」「ミュージカル」

横軸としては4人の主人公を中心としたそれぞれの心理描写。家族やクラスメイトとの関係なども含めるとさらに多くなる。

とにかくたくさんたくさんあるなぁと。 このあたりがきちんとまとまりきらずにグッチャグチャになって差し出された感じがしました。 1つ1つを見ると完成度が高いような気がしなくもないけれど、なんかこうまとまりが悪いような、モヤモヤするような、そんな作品でした。

で、「SHIROBAKO」とかだと、たくさんキャラがいて、それぞれ目指してるものや主義主張も違っていてもそれが「アニメ制作」って感じいうゴールは共通してるって感じられて安心して見ていられました。

「ここさけ」の場合はそれが「ミュージカル」とか「歌」あたりに集約されるのかなと思ってましたが、どうもあんまりそういう感じがしませんでした。


むしろ、最初ブーブーいってたクラスメイトたちの方のほうがよほど主人公たちよりミュージカルに高いレベルでコミットしているように見えたくらいです。 描き方の問題なのでしょうが、かなり違和感がありましたね。「自分の気持ちで精一杯な高校生」を扱うためにあえてそうしたのかもしれないけれど、全体的にクラスの人間が脚本にとって都合が良すぎて、「もし○ラ」を思い出してしまいました。*1


私は成瀬と拓実の行動に今ひとつ納得がいかない……のかな?

成瀬と拓実を描くことに一生懸命過ぎて、4人の結びつきが最後までそれほど強く感じられない。心が抑えきれずに暴走して、周りが見えておらず、二人で好き勝手してるように見える。

成瀬さんは、幼い時に周りが見えずに自分の心のままに振る舞って、人を傷つけてそれが原因でしゃべれなくなったんですよね。琴浦さんみたいに。

でもここで、喋れなくなった理由の描写としてなんか変な「玉子の呪い」みたいな設定にしちゃってるせいか、成瀬の行動が今ひとつ納得行かない。 呪いが解けるまでの過程も、そこからぬけ出す描写もなんか今ひとつしっくり来ない。


「誰かを傷つけてしまうことが怖いかもしれなくとも、思いを言葉にして伝えることが大事」というのが作品のテーマとしてあるのはわかるけれど。なんかその取り扱い方が納得行かない。 確かに言葉も大事だと思うけれども。 あの絶叫しながら吐き出すシーンはスゴイう良いなあ、水瀬いのりさんGJ!と思ったけど。 


「言葉以前のところで問題がありすぎ」てなんかぐぬぬ……ってなる。


言葉は大事だと思うけれd、別に喋らなくてもいいし、メールで筆談できてたじゃん。なんであれをお母さんとの間ではやらなかったんだとかさ。態度でわかりやすすぎるから意味無いじゃんとかさ。 「言葉」を「口で伝える」ってものを特権視しすぎてて、いろいろとちぐはぐになってるように私は感じてしまったのですよ。



……と書いても多分何がいいたいのか伝わってないよね……うー!! 自分でもなんでこんなにモヤモヤしてるのかよくわからないんですが、この作品の描写が自分の中で全然しっくり来ないんだよー。こんな感じで自分の中でしっくり来ないところがちょっとずつ積み重なって違和感になってしまうのです。


これは拓実についてもそう。なにかしら設定があるのはわかるけれど、それは見ているだけで実感が湧くようなものではなく、口で説明されただけでは今ひとつ納得できない。仁科さんは違和感はないものの描写が薄くてそれほど思い入れが感じられない。

4人の中では唯一「田崎大樹」だけが感情の変化に納得がいく描写が与えられていたかなと思っており、このキャラの心の動きにはついていけたけれど、他のキャラについては、十分納得出来ないまま、キャラクターが口で説明してしまうので、全然感情移入が出来なくて、今ひとつ盛り上がらなかったです。


多分私の理解力の問題だと思うのですが、もっと尺をとってじっくりやって欲しかったなあと思います。


「ミュージカル」よりも「玉子と王子」の対比話がヤリたかったのかな?

映画『心が叫びたがってるんだ。』がなかなかの良作でした。『あの花』より好きです : 一城当千!
『心が叫びたがってるんだ』の感想と考察|クズからの脱却
この話がすごく面白いです。

「玉子って‘‘点’’をとると王子になるよね」っていう話で、小学生の頃に盛り上がった記憶があって。このネタは……ネタっていうほど大そうなものじゃありませんが(笑)、いつか描いてみたいなとは思っていました。

表情や背景もすごく良かったよね

良い要素たくさんあって楽しかったんです。なのになぜかモヤモヤしてる自分は何なんだろうorz

おまけ。

「TrueTears」に似てると言ってる人いましたが、私には「AURA」に近い作品に見えました。

*1:もしドラについては「マネジメントしなくてもお前ら元から超優秀じゃねえか。むしろ途中からは主人公が一番野球部にとって邪魔じゃね?」って感じさせるような展開でした