過去記事再掲&追記
タイトルはアレだけどれっきとしたマネジメント書
元のタイトルは「Maximum Success」であり、れっきとした人材マネジメントの本。作者は当時ハーバードビジネスのMBA開発コーチということだし、「ハーバード式人材マネジメント術」とかでよかったと思うんだけどな。
著者の分析対象は「優秀なのに成果が出せない人」「キャリアのはしごをかけ間違う人たち」である。彼らを診断し、その性格的なアキレス腱を見つけ、その原因をつきとめていくのが本書の内容。 この本で語られる12の要素は、どれも自分に関係することである。
自分の問題を分析し、その改善に活用するならば良い本だと思う。
ただ、いわゆる家庭やらトラウマに原因を求める精神分析的な手法がベースになってるので、こういうのが嫌いな人は避けたほうがいいかも。
各章ごとに原因分析、対策、改善の指針が書かれているので、
思い当たる所があったら、該当の章だけ読むといいんじゃないかな。
12人の困ったあの人達、の心理分析
1 自分に自身が持てない人 マイナス思考のキャリア高所恐怖症
(いわゆるウィンプタイプ)
2 常に自分だけが正しい人 融通の効かない正論家
(感情も論理も共有可能だが、結論だけ共有できない)
3 自分にも他人にも厳しい人 24時間戦い続ける英雄
(いわゆるマッチョタイプ)
4 自分の意見を言わない人 議論を避けたがる平和主義者
(人間関係を修復できないというイメージを持っている)
5 他人の話を聞かない人 威張ってばかりのブルドーザー
(2の正論家と違って行動するので良いも悪いも大きくぶれる)
6 ただ目立ちたいだけの人 ルール破りが大好きな反逆児
(いわゆる勘違い野郎と呼ばれる人たち)
7 とにか大成功したい人 ホームラン狙いの大ぶり屋
(大きく借りて、大きく賭けるのでかなり怖い)
8 いつもダメしか言わない人 変化を恐れる心配性の悲観論者
(過剰な保守主義と所詮傍流という諦念の2つのパターンがある)
9 理論だけで判断する人 相手の気持が読めない感情不感症
(正論家と違って、感情が本当にわからない)
10 口ばかりで何もやらない人 理想だけは立派なできたはず屋
(日本では当たり前すぎるのだけれど、アメリカではレアらしいです)
11 なんでも喋りたがる人 公私の区別がつかない筒抜けスピーカー
(広告代理店の人なんかに多いらしいです)
12 なにをすべきかわからない人 誰もがかかりやすい無気力症
(ヤル気がないというわけではない。一人デスマ=ゴール消失状態である)
12の困った性格に対する4つの解決の指針
12の課題は、4つの心理的な弱点が影響している。
1自己イメージが悪い方向に歪んでいる→(対策)鏡をのぞく セルフイメージの修正
2他人の視点で世界を見ることができない→(対策)他人の目でモノを見る
3権威との折り合いの付け方がわかっていない→(対策)権威と折り合いをつける
4力を行使するときに居心地の悪さを覚えてしまい上手に活用して効果を上げることができない→(対策)組織で働くさまざまな力を理解し、使い方を訓練する
これらの弱点は筋肉の強弱のようなもので、訓練で克服可能である。
心の筋肉を鍛え、その使い方を学べば、きちんと機能する、らしい。
誰か、仕事や行動を共にしたい人と真剣に付き合ってみるのがやはり大事なのかな……
だいぶ前に書いた記事だけどこれを思い出したのは
http://yuchrszk.blogspot.jp/2016/07/12.html
と共通点を感じたから。
「不幸になる考え方」って
「この人と一緒に仕事したくない」と思われる特徴と通じるところがあると思う。同じ12個だし。
「自分だけで不幸になる考え方」を変えるのはたぶん難しいのだと思うので、
きっかけは他人に求めてみるのも悪くないかも。
そう考えると、本当に結婚して子供育てて家庭を運営してる人たちって尊敬の気持ちしかない。
とはいえ。不幸ネタはネット上に山ほどあふれてる。こんなんもあるね。
今すぐやめた方がいい、不幸になると科学的に証明されている5つの行動 | ライフハッカー[日本版]
そして申し訳ないけれど、私はこういうのはネタ程度にしか思ってなかったりする(台無し)幸福とか不幸とかはどうでもいい。それより今の自分の身の回りの人間関係とか仕事をちゃんとできることの方が大事。こういうことは考えれば考えるほどドツボにはまると思うので、考えないで済むように、日ごろからやるべきことややりたいことをしっかり持っておければそれに勝るものはないのかなと思ったり。