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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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団塊あたりの世代の人たちについて思うことをごちゃごちゃと

「団塊の世代」って、お幾つくらいの方を指すかご存知ですか。ネットで検索しますと、「第一次ベビーブーム時代の1947年から1949年までの3年間に出生した世代を指す」とあります。

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8085355.html

について。

私はいまさら高須さんに考え方を改めてもらおうとすることは全く無駄だと思う。

「労働時間だけ見れば」私達よりも頑張っていたこと自体は紛れもない事実だし、敗戦国でプライドがズタズタだった日本において、決して腐らずに経済大国に持ち上げる原動力になったのも事実だ。おじいちゃんおばあちゃんは頑張ったのだ。彼ら彼女らがいなければ私達の世代はなかった。それは絶対に否定できない。だから、余計なことさえ言わなければ、余計な考えを広めようとしなければ、余計なことさえしないなら、そのまま勘違いと誇りを持ったまま天国に旅立つくらいは望んでもいいんじゃないかと思う。

ただ、「守りたい、その笑顔」と思っていても、彼らが勘違いにまかせて余計なことを言ったりしたりしだすと「それは違うよ」と言わざるを得なくなる。とか幸せな幻想をそげぶして、黙らせなきゃいけなくなる。それってお互いにとって幸せなことにならないので、よくわかってなくても勘違いでもいいから、それは同世代の人同士の間の愚痴にとどめておいた方がいいと思う。
自分が敬われようとして若い世代のの苦しみを頭ごなしに否定するようなことを言っちゃったり、まして若者を苦しめるようなことをしたらダメだと思う。自己満足で収めておかないとお互い戦争になってしまう。たとえ善意で励ますつもりだったとしてもやっぱりうまくいくことはないでしょう。


以下いろいろ自分で整理しようと思ったけど途中で力尽きた。







「労働時間」という意味ではおじいちゃんおばあちゃんが頑張っていたのは事実

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https://jsite.mhlw.go.jp/kochi-roudoukyoku/library/kochi-roudoukyoku/topics/topics222.pdf
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/16/dl/16-1-1_03.pdf
f:id:tyoshiki:20180507224241j:plain
こう言うとすぐに「昔は全部正社員だっただろ。労働時間が減ってるのはパートタイムが増えたからだ」と条件反射的に言う人も多いと思う。もちろんその点を軽視しているわけではないが、この資料はちゃんと「パートタイムを除く」人たちの労働時間の推移も載っているので各自参考にされたし。労働時間の絶対値なら昔の人のほうがモーレツ社員として頑張っていた事自体は事実だ。おじいちゃんたちは、確かに頑張ってはいた。

確かに労働時間だけ見たら今のほうが楽なことは間違いないのだ。

もちろんいろいろ反論は有ると思う。

数値で見えるのは労働時間だけなので、①裁量がどの程度与えられていたかとか、②どの程度会社に管理されているのかとか、③同じ時間あたりにどの程度の生産性を求められるものだったのかとか、④社外でも常に勉強を強いられる環境だった人がどれだけ居るのかとか、⑤夫が仕事に言ってる分家事は女性に任せるのが常識だった時代と共働きが前提になりつつある状態で比較して意味有るのかとか、⑥交易条件や為替の恩恵とか人口ボーナスとか先行きの見通しの良さとかいい出したらきりはない。

それでも、とりあえずモーレツに働いたのは事実だ。そこはあえて批判することはないでしょう。彼らは彼らなりにがんばりました。えらい。それでいいと思う。

でも、そこで当の老人たちが「俺たちは頑張った」だけで満足できず「今の若者は甘えている」とマウントし始めたらあかんでしょ、と。

相対的に見たら、1980年代中頃から既に全体で見たら労働者は貧しくなっていっている。まず言うまでもないが実質賃金が下がっている。もちろんこれだけをもとに騒ぐのはアホであるが、少なくとも上がってはいない。実質賃金が上がらないだけならともかく、その状態で社会保険料が増えていっている。
世帯平均所得は約560万円…世帯あたりの平均所得金額推移をグラフ化してみる(最新) - ガベージニュース
60年あまりにわたる実収入と非消費支出、可処分所得の推移をさぐる(不破雷蔵) - 個人 - Yahoo!ニュース
豊かになったように見えるが、実は可処分所得を物価の上昇で割るとそんなに豊かになったわけじゃない。

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さらに、学費の負担等は増えていっている。
http://www.garbagenews.net/archives/2202962.html
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その結果、文科省自体のシミュレションでもこんな感じになっている。
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab201701/detail/1398214.htm
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中央値ではなく平均値レベルの年収があっても、生活が苦しい。

さらにこんな研究も有る。中央値以下の収入の若者は怠けているのかというと全然そんなことはなく、「低所得者の労働時間の大幅な伸び」がここ10年顕著だ。
https://www.rieti.go.jp/jp/events/09040201/pdf/1-1_Kuroda.pdf
「若者」に呼びかけるにしても、「低所得者」にもっと働けというのはかなり危険であると言える。


「君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない」は世代レベルで見たら大嘘

もう資料引用するのも文章かくのも疲れたから簡潔に。

結局の所、国自体が貧しくなってきているため、若者の頑張りに報いるための原資がない。元寇と戦った後の北条政権みたいな状態だ。原資が無いわけでないが、国の予算のかなり大きな部分が、老人の医療・福祉・年金、そして国債のために使われている。

もう詳しく説明しないけど「インフレのことを考えるならば」老人たちは確かに戦後からずっと頑張ったし、別に悪意があってそうなったわけじゃないのは十分わかっているけれど、現時点の貨幣価値で考えるなら与えたものより奪っているもののほうが大きい。というよりも「将来の若者たちから奪うことで自分たちが繁栄を享受する形」になってしまっておりひどい言い方だけど、「生きているだけで」現在進行系で若者たちからいろんなものを奪い続けている状態だと思う。

もちろん若者たちが頑張って発展し人口を増やし続けていれば、今でもインフレが続いてアメリカみたいになってたかもしれないので、老人たちが悪いわけじゃない。あくまで結果論だ。老人たちがそんなことを望んでそうしたわけじゃないのはわかっているし、それを責めるつもりは全くないけど結果だけを見たらそうなのだから、さすがに「君たちの全ての原資は年寄りになった我々からのプレゼントだ。君たちに与えることはあっても奪ったことはない」というのは論外だ。


それでも日本はまだいい国であって、ある程度の年収以上の仮定にはまだ一発逆転のチャンスが残されている。それは間違いなく老人たちの勤勉な努力によって作り上げてくれたものだ。彼らが作り上げてくれたインフラや社会の仕組みこそは紛れもなく彼らの力によるものであり、この他にも老人たちが誇っていいところは山のようにある。一時期独裁政権や恐怖政治のような状況に陥ったり、経済危機で何度も破綻しかかったりといろいろと国民を苦しめた韓国みたいな国になってた可能性だって十分にある。(もちろん韓国には韓国のいいところが有ると思うけれど)、今日本の美点と言われるところの多く、自由に発言できたり安心安全が行き届いたところとかいろんな点は、今の老人たちが若い頃に必死になって作り上げてきたものだ。

その点については思う存分誇ってくれていいし、私達も先人たちからのプレゼントとして感謝したい。


だが、肝心の経済面では意図したものではないにせよ若者たちに多大な債務を背負わせているわけで、「それはプレゼントだ」なんて無邪気に言われたら、若者としてはバカかとかふざけてんのか、っていいたく成るでしょそりゃ……。 って本当はこっちの後半部分を詳しく説明したかったのにもう力つきた。

アベノミクスは、老人たちが若い頃に自民党政権がやったことよもう一度、というやつだったわけだ。もっとも、アベノミクスと違って当時は財政投資も空前の規模で行ってたみたいだけど。私はアベノミクスを肯定してるわけじゃないしむしろ最近は否定的に見ているけど、

老人たちがこれを否定しながら、経済成長を自分たちの手柄のように語るのは、たとえ無知によるものだったとしても流石に納得行かない。老人たちが「あの経済成長は自分たちのちからだけで成し遂げたんだ」みたいなことを言われるとさすがにもうこれと言ってること変わらんよね。