https://twitter.com/skywa2th2/status/1000917360067293184
多分同じことを言ってる人はたくさんいると思うのですが、このツイートがきっかけにバズり始めてますね。そしてこのツイートをした本人は非公開になってます。おかげでどういう文脈でこの発言がされたのかわからないです。*1
とりあえずこの発言に対する反応を記録しておくとして。 →「自分をADHDと思いこんでいるただの低スペック人間多すぎでは?」以降の発言 - Togetter
自分が低スペックだったり怠けグセがあることについて同じような悩みを持ってる人は結構いる模様。
まずこの発言に対する前提として
【自分をADHDだと思い込んでいるただの低スペック人間】の解釈
— ゆらり (@_yurariyurari_) 2018年5月30日
・健常者→病気のせいにするの?(変な誤解)
・通院検討中の人→行くの止めようかな(本当にADHDだったら改善の機会を逃す)
・グレーゾーン→自分達への罵倒(自信無くなり生活に支障)
・ADHD→脳交換する?(イラッ)
誰も幸せにならないよ
横からすいません…
— 充弥 (@gOiGnga1b0rjFGr) 2018年5月29日
この方が言ってるのはADHDの方が悪いとか低スペックな方が悪いとかではなくて、努力不足な方が努力をせず、出来ないことがあると、自分と向き合わず、診断してもらったわけでもないのにADHDだと自称し、ADHDというものを言い訳の道具にすることを批判しているんだと思うのですが…
例の略してADHD低スペック問題発言。診断が出ていないままADHDを言い訳にして無能さを開き直る人を非難しているだけだって擁護もちらほら見かけたけど、能力が低い(ように見える)人を非難するのは当たり前だという考え方の時点でアカンと思うよ。
— れち・れんちるーと (@lenchroot) 2018年5月30日
昨日、自分をADHDだと思い込んでる低スペック人間、の呟きを見た。それに対する意見が色々あるのも見た。
— のうだ (@sousakuydk) 2018年5月31日
と同時に、「マイノリティをカミングアウトしやすい社会ではなくしなくて良いのが普通の社会だと思う」という誰かの意見を思い出した。
発達障害との接し方について私自身が考えていること
この件に関して言うと、私はブログでは発達障害(ASD診断)であることを書いている。しかし、基本的にこのことを周りが斟酌してくれることは全く期待していない。
というか、私は幼い時に「どんぐりの家」や「光とともに……」を読んで育ったからそれと比べたら全然重度のものではない。自分のこの障害は、あくまで個性や体質、持病というものと認識している。だから、ネットから離れた現実の職場では、あくまで障害とは伝えずにこういう特質があります、ということで周りに認知してもらっている。
私は、現状においてはASDであるからと言ってそれに甘えることも、周りが手加減してくれることも期待しすぎない方がいいと思ってる。
私のレベルであればカムアウトしてもデメリットのほうが大きいと感じている。だから、自分でなんとかしたいと思っている。この辺りは人によって違うだろう。
ただ、どう考えるにせよ、自分で対策するならなおさら自分の状態は正確に把握しておいたほうが良い。だから悩んでいる人は、診断を受けたほうがいい。
仮に発達障害の診断が下りなくても、悩むということは何かしら特徴がある。診断結果はゼロか一ではないので、受ければ確実に情報が増える。問診や脳波測定の他に、希望すれば*2知能検査としてウェクスラー式知能検査などを受けさせてくれ、自分がどの部分が強いかどの部分が弱いかを可視化してくれる。
全検査IQ(FIQ)、言語性IQ(VIQ)、動作性IQ(PIQ)、の3つのIQに加え、「言語理解(VC)」、「知覚統合(PO)」、「作動記憶(WM)」、「処理速度(PS)」の4つの群指数も測定できます。
発達障害は一人ひとり特徴が違う。そのため、周りの人に配慮を求めるのは無理がある。私だって、他の発達障害者のことは理解できない。その本人が自分でちゃんと自分のことを把握して説明してくれない限りはわからない。だからしんどくても、自分のことは自分で把握しておいたほうが安全だ。自分でいろんな知識やコツを学び、他人との付き合い方を頭で考えておかないと危ない。
そりゃ理想を言えば、周りの人が発達障害の人を理解し、それに合わせて行動しましょうって話になればいいだろう。でもそれは上で述べたようにかなり困難だ。同じ発達障害の当事者でも他の発達障害者のことは理解するのが難しいのだ。そんなありもない理想を期待すると絶望で死ぬ。やめとけ。*3
そのあたりについては以前こちらで書いたとおりです。
「診断を受けなくてもなんとかうまくやっていけてるなら余計なことしなくてもいいししんどいと思ったら診断を受けて自分の状態を知っておくくらいはしておいたほうがいい」というのは別に健常者だって変わらないはずだ。
また、上で述べたように「光とともに」や「どんぐりの家」の登場人物みたいに重度な人はまた話は別だがそれは私から何も言えることはない。 知らずに適当なこといっていい分野ではないと思っているので、医師に相談して下さい。
「どこかおかしいと思ったら診断を受けて下さい。ADHDの人がそれに気づかないまま生きるには辛すぎる社会なので」
私の言葉だけだと弱いかもしれないので、雪名さんの一連のツイートも紹介しておきます。
https://twitter.com/setsuna9/status/1001432332316827648
「自分をADHDと思い込んでるただの低スペック人間」って言葉、本当にADHDな人まで巻き込んで萎縮させて診断に行く機会まで奪ってるので憤りしか覚えない。こんな言葉なんかに惑わされずにどこかおかしいと思ったら診断を受けて下さい。ADHDの人がそれに気づかないまま生きるには辛すぎる社会なので。診断を受けてADHDじゃなかったらどうしよう、自分がただの低スペックだったらどうしよう、というのは自分もそれで凄く悩んだ事があるのでそれで診断に行きづらくなるという気持ちは分かる。ただ、もし診断を受けてADHDじゃなくても、だから自分は駄目だと結論を出すのは少しだけ早過ぎるかなと思う。仕事や人間関係でのストレスでメンタルやられてる時とかはどうしても影響は出てくるし、仕事自体が根本的に自分と合ってない(得意なスキルを発揮出来てない)って事もあり得るので、もしADHDじゃなかったとしてもカウンセリングを受けて自分の悩みを話すのも大事な事だと思う。それに、今の精神的な病の定義も完全ではなく、そう簡単に定義出来るものでもないので、自分自身の生きづらさが今は名前がついていない病気が原因の可能性もあると思う。だから診断の結果ADHDじゃなかったとしても、自分はただのダメ人間だなんて思わないで欲しい。例えADHDじゃなかったとしても、生きづらさを抱えてるのにそれでも今を生きてるのならそれは凄く立派な事だと思う。だから、心療内科とかカウンセリングとか、自分が少しでも楽になれる方法があるのなら遠慮せずに利用して欲しい。それは自分の心の体調管理だから、全然悪いことなんかじゃない
https://twitter.com/nevadan2/status/1001640081839407104
自分をADHDだと思い込んでる低スペック人間」ってアレ、声高に言うことじゃないと思う。ほんの十年前まで欝に関して何の知識もない連中が「欝なんて気のせい」「自分を欝病と思いこんでる怠惰なクズ」って騒ぎ立てて鬱病患者を追い込んでたろ。ADHDの定義だって現時点が正しい保証はない。
体罰の話といいADHDの話と言い、過激な反応を示す人の言い分を聞くと結局のところ、世の中には安心して叩ける相手が減ると困る人が結構いるってことなのかしらとかちょっと思う
https://twitter.com/pitiful_stra/status/1002118309033099264
「低スペック人間」って言葉が話題になってるけど、当人がADHDじゃなくても他の障害かもしれんし、そもそも他人が難なく出来る事が苦手で生活苦がある時点でハンディキャップがあることは間違いないので、その辺りの理解が足りない人の言葉なんて聞き流して良いと思うんだけども
自力でなんとか立ち向かおうと思う人にはこの2冊を超オススメ
まず、この前紹介した借金玉さんの本とかはとりあえず読んでおくと良い。
ただ、借金玉さんの本はややハイレベルなのと、個別のテクニックの集合体ということである程度ADHDを理解していることが前提になっている。その前に「マンガでわかる大人のADHDコントロールガイド」を読むことを強くおすすめする。こちらは個別のテクニックのベースになる考え方の部分について詳しい。
そういえば、後者は紹介しますと言って手がつけられていない……。こういうところほんとダメだわ私。
更に今、セルフヘルプの本としてこれ読んでますが、自分にはちょっと合わないかも……。
蛇足
最近良く見かけるVTuberもなんか言っててワロタ。このVTuberぶれないな。
『自分はADHDだと思っている低スペック肉体人類』という言葉が物議を醸している。知的障害、精神障害、その他、精神、知能に関する疾患、並びに元からの脳機能のスペックの低さは全て肉体の一部である脳の不全に由来する。人類は意識の主体を生体脳からより安全で確実なものに移すことで解決できる。 pic.twitter.com/7uaYcRJNzD
— 蘭茶三角🌸Vtuber (@L_ANCIA) 2018年5月29日