以前に仮想通貨体験記(300万失った人の実話に基づいたマンガ)を紹介しましたが、
tyoshiki.hatenadiary.com
仮想通貨体験記のほうは、ヒリつく感じがなく淡々とイベントを伝えるような印象を受けました。
一方FX少女くるみちゃんはフィクションでありながら大変リアルに緊迫した雰囲気を感じ取れる作品となっております。
- FXの何が怖いのか=仕組みを知らずに高いレバレッジをかけられてしまうこと
- FXで有り金溶かす、は終わりではなく地獄の始まり
- なぜFX投資に多くの人がはまり、徐々に危険な取引をするようになってしまうのか?
- 「生き残る人」の条件
FXの何が怖いのか=仕組みを知らずに高いレバレッジをかけられてしまうこと
描いている人がFXの仕組みについて非常に詳しくそれをわかりやすく絵にしてくれているので、FX興味がない人でも何をやっているのかよくわかります。
仮想通貨体験記は「よくわかってない人が良くわかってないままで死んでいく怖さ」を描いているのでそれはそれでリアリティがあって面白かったのですが、仕組みがわかっていないと本当の意味での怖さがわからないという点がありました。こちらはFX知らない人が読んでも、仕組みを理解したうえで「これはやばい」ってのが伝わります。
FXで有り金溶かす、は終わりではなく地獄の始まり
ストーリーもよくできてて、損をして一度資産を失ってからがスタートになっています。「FXは損して資産なくなったら終わり」ではなくその先にある泥沼の地獄が描かれています。
また、壊滅的な損失を被っている人たちは、本当にささやかな収入を得ようとした平凡な主婦であったりその娘だったりするのもえげつない。
なぜFX投資に多くの人がはまり、徐々に危険な取引をするようになってしまうのか?
仮想通貨の時もそうだったけど、多くの人がハマる過程も丁寧に描かれている。
・最初はとんとん拍子に儲けていって
・だんだん調子に乗ってレバレッジや一回の取引額が上がっていき
・ある時急激な調整を受けて一回追証を食らうところまで追い詰められた後
・ナンピン買いや追加入金をして無理やり追証を回避していたら
・九死に一生を得て逆に大きく利益を出す、という体験をする
これは最悪の流れですね。
「生き残る人」の条件
勝ち残る人の条件は「自分で損切りできること」です。
自分で損切りをしていくうちに、資金管理の重要性を学んでいくのです。
自分で損切りせず、ナンピンや追加入金でしのぐ癖がつくと、ギリギリまで耐えて吹き飛びやすいです。
実際にFXはスワポがあるせいで「塩漬けして耐え続けていればいつか助かる」となる人が結構多いのです。
個人投資家は、株価が3割下がっても半分以上の人が自分で損切りできないといわれています。
twitterでよく見かける損切り報告をしてる人は、それだけでも半分以上より上。
痛みとともに学んだり退場するきっかけを失ったくるみちゃんは、上位半分になる機会を失ってしまった……。
そんなくるみちゃんの未来は……というのが一章。
めっちゃ面白いので続きはぜひ読んでみてください。